西京極 紫の館

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掲載禁止  長江俊和/著  新潮社

2018年08月20日 22時24分22秒 | 西京極の本棚
【紹介文】
人の死を見るツアーに参加したジャーナリストが目にした異様な光景(「原罪SHOW」)、マンションの天井裏に潜む歪んだ愛(「マンションサイコ」)。恋愛していたら決して読んではいけない戦慄作「斯くして、完全犯罪は遂行された」の他、不気味な読み味の「杜の囚人」と、どんでん返しに言葉を失う表題作「掲載禁止」。繰り出される謎と仕掛けに、一行たりとも目を離せない衝撃の作品集!

【総合評価】 ☆☆☆☆★(満点は☆5つ)
 ドラマ性 ☆☆☆★★
  独創性 ☆☆☆☆★
 読み易さ ☆☆☆☆☆

【西京極の読後感想】
5つの短編が収録されていて、そのいずれもに何らかのドンデン返しが用意されている。その為、飽きる事無く読み終えられました。ではそれぞれについて短評を。
原罪SHOW:「殺人見学バスツアー」に潜入取材を敢行したジャーナリストの恐怖体験とは…?この話に仕掛けられたトリックは小説ならでわのもの。ツカミとしては最高でした。
マンションサイコ:元カレを忘れられず、元カレの住むマンションに忍び込むストーカー女子の話。最初はこの女に同情してしまうが、話が進むと共に予想外の展開に…。
杜の囚人:一組の兄妹がある山荘にやって来て、その生活の模様をビデオに記録していくが、実はこの二人の正体は…。読み進める内に、何が事実で、どこまでが嘘なのか解らなくなります。
斯くして、完全犯罪は遂行された:どんな名探偵にも解き明かす事の出来ない“完全犯罪”とは一体どのようなトリックなのか?恋愛と宗教は似たようなモノだと思える一篇。
掲載禁止:「日本の品格を守る会」と称して、世の中の悪を粛清していく自警集団の実態をルポする女性ジャーナリスト。彼女が突き止めた自警団の実態とは?二重三重に仕掛けられたトリックで読者を混乱させる。

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