『図解!日本の「戦い方」』 | 坂本みろくの冒険記

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※ブログ移転しました。

現在、私は春休みで実家へ帰省中である。

実家へ帰省している間は時間を忘れてしまうぐらい心地のいい。

それに対して京都のアパートに滞在している時間は勉学にアルバイト…と慌ただしいぐらいである。

そんな心地のいい時間の中で一冊の本を読み終えたので紹介していきたい。

 

 

『図解!日本の「戦い方」』

 

この本は題名の通り日本軍事史について分かりやすい図と共に紹介してる本であり、古代から近現代と時代に沿って軍事にまつわる日本史を解説している本である。

軍事と聞いて生臭いイメージがある人はいるかも知れないが、軍事とはこの国の土台の一部であり、この国の成り立ちの一部始終として歴史的には重要なもの。

紹介する軍事にまつわる内容としては武器・兵器・軍馬・防具・城塞・兵法・軍制・兵制・武術・軍艦…など幅広くざっくりではあるが、日本軍事史に関する基本中の基本を押さえているといってもいいだろう。

 

読んでいるうちに気になった点としては、唐に留学して兵法や陰陽道、天文学などを学んだ吉備真備が藤原仲麻呂の乱の際に朝廷軍の作戦指導を行ったことから軍師的存在になったこと、若い頃の斎藤道三が槍の訓練として一文銭を紐で吊るして揺らし、長い竹の先に付けた針で一文銭の穴を突くことを日々繰り返したエピソードが紹介されており、とても興味深いと感じさせられた。

また、後醍醐天皇である護良親王が様々な身分の構成員が入り混じった朝廷直属の大衆兵を構想したこと、鎌倉幕府軍に囲まれた千早城に籠った楠木正成が幕府軍に対して今までにない奇策を練って苦しめたことなど、自分が専攻している分野の話も紹介されている。

この他にも明治期には日本全国に軍事施設としての鉄道網があったことや普仏戦争を受けてから日本陸軍の軍制をフランス式からドイツ式に変えたことなど、幾つかおさらいできた部分もあった。

 

この本は歴史ビキナーもそうではない人も手軽にこの国の軍事史を分かりやすく学びおさらいしたいという場合にはとてもおすすめできる本である。

ただし、もっと詳しく専門的に知りたいという方は専門家が書いた専門書をおすすめ致します(笑)