娘のクラスメイトのファミリーが、フォスターを始めて2人目の子供が来た。フォスターとは、実子でない子供を一定の期間、我が子同様育てる仕事である。ボランティアではなく、ちゃんと給与が出る仕事であるが、長期になれば可愛さも増し、別れは辛い。

1人目子供は生後4ヶ月で来た。30歳の母親がアルコールと薬物中毒症で育てられないと国が判断し、養子縁組が決まる間の1年半をフォスター家族と過ごした。

別れの後、赤ちゃんと共に過ごしたフォスター家族の子供は学校でよく泣いていた。

本当の兄弟のように思って来た分辛い。

しかし、フォスター家族のお母さんは言った。「3週間後に生後4週間の赤ちゃんが来ることがもう決まってるから。落ち込んでる暇ないねん」と。

1週間前に産まれた赤ちゃん、この子も産まれる前から父親と母親から引き離さねばならないと決まっての出産であったという。

産まれて3週間は施設で、健康状態に問題が無かったので生後4週間でフォスター家族の元に来た。

両親から引き離す裁判が始まり、それから養子縁組が決まる、それまでの間は育てる事になる。

3時間おきのミルクの為、フォスターのお母さんは寝不足気味ながらも「誰かれがこの仕事をしなければ、こういう環境下に産まれてくる子供の行き場が無くなる。できる限り多くの人に興味を持って貰いたい」と言う。

去年、義母の次男嫁の連れ子が16歳で父親になった。相手は16歳の薬物中毒で入退院を繰り返している女である。
妊娠中も薬物使用し2度入退院を繰り返したが、無事に産まれた。
この子も又、産まれる前から両親の元には置けないと裁判所が判断した子である。

赤ちゃんの祖父母は養育を拒否した。
これにより、赤ちゃんは行き場がなくなったが、今は16歳の父親の曾祖父母の元で育てられている。

然し乍ら、曾祖父母のどちらかが入院、または他界した場合は赤ちゃんの行き場を新たに見つけなければならないという条件が裁判所により決定している。

義母は言った。
自分の息子が作ってしまった子供の行き場が無くて、それを拒否出来る嫁の神経が分からんと。

嫁の両親は体重過多で歩行障害がある。また重度の糖尿でもあり、いつまで赤ちゃんを育てられるか否か…ならば出来るだけ早くに子供を希望する夫婦の元に養子縁組するのが良いのではないか…

16歳、産みたいから産むという意思を尊重する意味をどう考えるか…