ニュージーランドで悲しい事件が起こった。
犯人は白人絶対主義を主張する人だったそうであるが、私も海外に暮らすようになり、その存在を初めて知った。
私のイギリス生活の最初の1年はマンチェスター近郊であったため、多国籍に混じって暮らしていたが、カーライルに越し最初に借りて住んだ家の同じ並びに、この絶対白人主義を象徴するシンボルの旗を掲げた家があった。
しかし、毎日そこを通勤するため歩いて通っていたが、何か言われた事はない。

13年カーライルに暮らし、「GO HOME!!」(国に帰れ!!)と言われたのは、頭の悪そうな高校生の団体から囲まれ雪を投げつけられながら1度、EU離脱の選挙前に1度あった。
彼らがどんな思想でそう言うのか、私が白人でないからそう言うのか、それとも外国人である事が明らかだから言うのか、それは分からない。

しかしながら、EU離脱の選挙前は私を普段可愛がってくれている義母の妹や親友が、「外国人には出て行って欲しい」と私のいる場でそう言った。
だからとて私にイギリスから出て行けとか、出て行って欲しいとは思っていないのだとも言った。
私にしてみれば「外国人」の一くくりが胸を痛めた。
私の事は知り合いだからイギリスにいても良い、知り合いではない外国人は国に帰れ、もしくは出て行ってくれ、結局そう言っているではないか・・少なくとも私はそう捉えた。

移民が自分達の税金を使い、保険サービスを使い、仕事を取って行く、だから移民を嫌う人がいるのだと、先日日本のニュースに出ていたコメンテーターが言っていた。
確かにその側面もあるかもしれないが、私の周囲の移民は皆仕事を掛け持ちし、ちゃんと税金を納めて暮らしている。
仕事を取られたと言うが、取られたくないのなら応募し採用されれば良いだけの事、私はそう思う。
キツイ仕事を避けてきた結果、移民外国人がそれを「取った」という。
取ったのではない、勝ち取ったのだと私は思っている。

今後、日本も移民を入れていくのだと思う。
本当なら日本人でその人手不足を解消できれば理想であるが、人手が集まらない職業も現実にはあって、そこを外国人労働者で補わなければならない結果、その何十年後に日本人とそれ以外の国籍の子孫がどういう感情を抱き合うのか。
イギリスという国に暮らしているからこそ、私も移民問題を体感しながら考えられるようになった1人である。
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