今日、職場の裏口を開けてゴミを指定場所に出そうと出た瞬間、見るからに身体を鍛えていると分かる大柄で強面な男性から「ここ〇〇(うちの店舗名)やね?」と声をかけられた。
全身黒ずくめで、恐らく私の顔がビビった顔になったのを悟ったのか、男性は「ああ、僕はいつもここに来る集配金担当者ケビンのボディガードです」と笑った。

うちの職場を含むここのショッピングセンター全店舗では、週1で集配金のおっちゃんケビンが来る。
ケビンは銀行から委託された現金輸送車に乗った警備輸送会社の方で、映画やドラマで見るような防護服&防弾ヘルメットに身を包んでやって来る。
ケビンはお客様が利用する入り口から1人でふらりとやって来るので、ここで勤務して6年になるが、ケビンにボディガードがいたなど初めて知った。

私はボディガードに「ケビンにボディガードがいたなんて知らんかったわ!」と言った。
ボディガードは「ケビンが集金に行ってる間の車の監視と、ケビンが戻って来て乗りこむ時に襲撃されないように守るのが僕の仕事」と言った。
各店舗に集配金に歩き回っている時は誰もケビンを守る人がいないから、ケビンは重装備で回らねばならない。

しかしケビンは重装備であるが、ボディガードはポロシャツにズボンという、至って軽装である。
「ボディガードは軽装ですね?ケビンの方がやっぱり狙われる確率が高いからですか?」と聞いてみた。
ボディガードは「本気で金を奪いに来る奴は銃で撃って来る。銃で撃たれたら、防弾服では無理や。せやから着ても意味ないねん。撃たれなくなかったら、頭から爪の先まで防弾で覆われた宇宙服みたいなもん着なあかんわ・・あんなもん着て運転できるかい!!」と笑った。

談笑していたつもりであったが、急に背中が寒くなった。
襲撃事件ではなかったが、何故か3億円事件の事を思い出しながら帰路に就いた。
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