機械式時計と煙草でブログ！

　今年も出ました、ピーターソンの「スペシャルリザーブ」。今回は「2018」年版という事になりますが、毎年恒例の夏の限定煙草なので、私も「2014」年版から毎年吸っています。各年のレポートについては、下記のリンクをご参照下さい。
・2014年版・2015年版・2016年版・2017年版

　聞く所によると、今年の「スペシャルリザーブ」は、毎年恒例の限定煙草の類では珍しく非着香の煙草だそうで、その仕上がり具合が気になる所です。後付の味付けで目先が変えられる着香煙草と違い、葉の熟成具合とかも大きな問題になるであろう非着香煙草を、毎年恒例の限定煙草の短いであろう開発期間でリリースするとなると、なかなか上手く行かないのではないかと思ってしまいます。また、特徴的な非着香煙草がそれで出来るのであれば、限定ではなくレギュラー品として売り出した方が良いような気もします。果たして、どんな煙草に仕上がっているのでしょう。まずは開けてみます。

　開封時の香りは、干草系の匂いに、ベリー系のような果物香が強く混じり、更にそこに何かの薬草のような青臭い匂いが混ざります。割りと良い香りですが、非常に独特です。カットは、25mm×20mmくらいの楕円形のコインカットで、湿気は普通だと思います。ちょっと小さめのコインカットで、今回の100g缶に入っている枚数が多く、一缶に入っている枚数は数えていません。毎年恒例の限定煙草でコインカットなんて、初めて見ます。

　このコインカットをテキトーな枚数取り出し、テキトーに解して火皿内径21mmのパイプに詰めます。そうして着火しますと、確かに非着香バージニアブレンドらしい紅茶系の味が来ました。ただし甘味は弱く、ちょっとスモーキーなコクで吸わせるような風味です。ブレンド内容が、バージニア葉とケンタッキーだとの事なので、ケンタッキーが強めに効いている感じです。そして、ケンタッキーはバーレー葉がベースなので、この煙草にもバーレー葉特有の舌を刺す刺激があります。・・・ふむふむ、この刺激が嫌でなければ、常喫でも行ける味わいです。

　火付きは、圧縮されたコインカットの煙草という事で、決して良くありません。着火する一番上に積む煙草は、良く解してから詰めた方が良いと思います。一方、一度着火できれば火持ちは良く、燃え進みも早く感じます。ケンタッキーは燃焼性が良いと聞きますから、この部分でもケンタッキーが効いているようです。

　喫煙中盤、コインカットにしては早めに燃え進んでいる感じがします。喫味の変化はありません。やや浅めに熟成されたバージニア葉の甘味はあるにはあるのですが、それよりもスモーキーなコクと舌への刺激が前にあります。

　喫煙終盤、バージニア葉の甘さがやや後退し、ケンタッキーのコクが更に強まったような気がします。ですから、序盤以上に硬質なコクで吸わせる喫味になったように感じます。

　そうして喫煙終了。後味は硬質でスモーキーなコク、残り香は焚火系でした。
　全体的に見て、ケンタッキーが強く、コクで吸わせる非着香・常喫系煙草だったと思います。こういう喫味なら、限定ではなくレギュラー品としてラインアップされても良いのではないかと思いますが、ピーターソンの缶物にしては少し重量単価が高いですから、その辺はなかなか難しいのかも知れません。

　非着香でコインカットという、毎年恒例の限定煙草としては非常に珍しい存在です。話のネタになりますし、煙草の完成度もなかなかだと思います。ぜひ、お試し下さい。


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