糖尿病は、一度発症してしまったら、治ることはありません。
糖尿病のための治療では、完治ではなく、それ以上症状を進行させないための治療が行われます。
平成9年の厚生労働省の糖尿病実態調査により、おそるべき事態が発覚しました。
「糖尿病が強く疑われる人」が690万人、「糖尿病の可能性を否定できない人」が680万人もいたのです。
成人の6人に1人が、糖尿病である可能性がある、おそろしい事態です。
一度発症してしまったら、治ることがないのが糖尿病です。
だからこそ、糖尿病を発症する前の、予備軍の段階で、食事療法や運動療法を開始するべきです。
糖尿病は、気を付けていないと、見逃してしまいがちです。
発症しても、自覚症状がないためです。
すでに症状が進行して合併症が起きてから、事態に気付く人が多いです。
最近では、メタボ健診も始まったりして、早期に発見できるチャンスが高まっています。
少しでも気になる点があるのなら、今すぐ食事療法を始めましょう。
糖尿病ボーダーの状態なら、通院して、医師の指導を受けながら、食事療法をしなくても大丈夫です。
もちろん、医師の指導を受けるに越したことはないのですが、糖尿病予防に役立つ食事のコツを知って、実践するだけでも効果があります。
糖尿予防に役立つ食事をご紹介します。
★炭水化物ばかりの食事を避ける
うどんといなり、ラーメンとチャーハンなど。
炭水化物ばかりのメニューだと、血糖値が上がりやすくなります。
★食物繊維を摂る
野菜、きのこ類、海藻類には、食物繊維が豊富に含まれています。
食物繊維は、血糖値をコントロールするはたらきがあります。
またこれらの食材をメニューに入れることで、自然と炭水化物の割合が減り、糖尿病予防に役立ちます。
★1日3食きちんと食べる
食事を抜くのはいけません。
3食キチンと食べることで、血糖値が上下に乱れにくくなります。
★炭水化物、たんぱく質、脂質のバランスをとる
バランスを考えて食事すると、血糖値の上昇がゆるやかになります。
★雑穀パンを食べる
ふだん、パンを食べるときには、白パンを食べている人が多いと思います。
パンを白パンではなく、雑穀パンにチェンジしましょう。
白パンは高GI値食品であり、血糖値の急激な上昇を促してしまうため、避けたいです。
★玄米、麦飯、五穀米を食べる
ふだん、白米を食べているのなら、玄米や麦飯、雑穀枚にチェンジです。
白米は、高GI値食品です。
血糖値の急激な上昇を促してしまいます。
★お酢を摂取
お酢は、血糖値のコントロールに役立つと言われています。
どんどんメニューに取り入れていきましょう。
ふだんの食事を、糖尿病を防ぐための食事、と考えると、より健康的になります。
毎日の積み重ねが、十年後、二十年後のあなたを助けます。
いつまでも元気でいるためにも、普段の食事を「食事療法」として、気を付けて考えると良いですね。