【ネタバレあり】『映画 すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ』感想 | あるひのきりはらさん。

【ネタバレあり】『映画 すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ』感想

 初日に見てきました。元々「すみっコぐらし」のキャラや世界観が大好きで、娘以上にドハマリしてゲーセンで散財しているので……大スクリーンで推しの活躍が1400円(前売り価格)で見られるなんて凄い、と、特典が絶対もらえる初日に行ってきたんですよ。

 

 泣かされたー。

 今年見たどんなエンターテインメントよりも泣かされました。

 

 なお、ここから下は容赦なくネタバレ(物語の核心に関する部分もあります)を含みます。

 また、書いている本人が思い出して自宅で涙するくらい心を揺さぶられたので、日本語として支離滅裂だったり、脳内の思い出と事実が一致しないかもしれません。すいません。

 この記事を読んで「なんだこれ」って思った人は映画見てください。キャラの説明もあるので、初見でも十分楽しめると思います。

上映館情報は公式サイトからどうぞ。

 

 

 

 

 

 さてと。

 元々の「すみっコぐらし」が、割とキャラがネガティブな要素を持っていて、色々な悩みを抱えている全員がホッと落ち着けるすみっこに集まって、色々ありながらも楽しく暮らしているところに魅力を感じているんですけど……そんな子たちが一度に集まって頑張っていたら、それだけで応援したくなるんですよ。とかげ可愛いよとかげ。ドルフィンキック(?)する姿が凛々しかったよ……。

 キャラそれぞれに見せ場があって、あと、ナレーションがしっかり物語を引っ張ってくれたので、違和感なく見ることが出来ました。井ノ原さんと本上さんのキャスティングが見事です。特に井ノ原さん側は割とツッコミも入れてくれているんですけど、しらけることなく見ることが出来ました。変にキャラが喋りださなくて本当に良かったです。

 

 んで、今回のゲストキャラである「ひよこ?」、正直なところ、キャラの色味(グレーの毛)や童話モチーフというところから、このコの正体は「みにくいアヒルの子」に出てくるひよこで、きっと白鳥になってからみんなとお別れするんだろうな、って、思ってたんです。お別れは寂しいけど、「頑張れ!!」って応援する感じで終わるのかな、と。

 この予想は的外れでもなかったのですが、実際はそんなもんじゃない真実がありました。キービジュアルに全て答えがあった。

 「ひよこ?」が白紙のページのすみっこに描かれた落書きで、仲間なんか最初からいなかった、家(居場所)もなかったとか……もうなにこれ、ですよ。そんな寂しい真実があるの!?

 だからこそ、物語序盤で本の世界に落ちてきたすみっコを見つけて駆け寄っていくひよこ?の姿を思い出しただけで泣けます。ひよこ?にとってすみっコは初めての外部因子。既に各々の物語で居場所がある登場キャラ(鬼やおおかみなど)とは違う、初めての存在だったんですよね。「もしかしたら、自分と同じかもしれない」って期待を抱いて走っていったんですね……健気過ぎるだろうちにおいでよ。

 

 そんな真実を突きつけた後に、すみっコ達が「自分たちの世界へ一緒にいこう」とひよこ?を誘って、お花をプレゼントするんですけど……その後、「ひよこ?や絵本の世界のものは、すみっコ達と同じ世界には行けません」っていう事実を、あらゆる方法で見ている側に突きつけていくんです。彼らは言葉を喋りません(ナレーションと、たまに文字が出ます)ので、なんかこう、外堀を着実に埋められていく感じが……心を締め付けられました。

 よく考えたら最初、絵本に吸い込まれる時、にせつむりの貝殻だけ落ちてるんですよね。これは単に吸い込まれた衝撃で外れたのだと思いましたが、これと逆のことが起こったのだと思ったら納得ですし、おばけの花以外で、最初からそんな伏線があったのか、と、物語の作り込みに驚愕しました。

 しかし素直に驚いている暇はありません。自分たちで作った塔を登って出ていこうとするすみっコ達、事実に気付いたひよこ?が一人で下に残るシーンで、涙腺が崩壊しました。その後、崩れる塔を支えたり、すみっコ達が元の世界に戻る時に、なかまのしるしでもある花が散って花びらが舞うところでもうダメです。マジで嗚咽でした。映画館でこんなに泣くことってないんですけど、ここがもうキレイな映像が悲しすぎて……あとアームがめっちゃ頑張ってて、なんかもう自分でも驚くくらい泣いてました。書いている今も泣いてます。(笑)

 

 からのラスト。一番仲良しだったぺんぎん?がうるうるしているところでもう涙ダバダバですし、その後、彼らがひよこ?に仲間をあげた優しすぎるエンドロールは記憶が飛んでるのでもう1回見たいです。あとシリーズでグッズ化してください。

 予告の時点でダメだったので、涙を流すのは覚悟していったんですけど、嗚咽レベルで泣くとは思いませんでした。それだけ心が疲れていたのかもしれませんが……ああ、もう、本当、ひよこ……ひよこぉぉぉぉ!!(落ち着けよ)

 多くの大人が映画を見た後に、ゲーセンやグッズショップでひよこ?に関するものを買ったのではないかと思います。激しく同意です。霧原もそのうち何かしらお迎えします。(ゲーセンの大きなぬいぐるみが取れません←頑張れよ)

 ちなみに娘(年長)は、最初こそ霧原に小声で話しかけてニヤニヤしていたのですが、終盤は完全に泣きに入っており、あまりの悲しさに感想を話してくれない事態に陥っています。彼女が映画で泣いているのを初めて見て、更にウルッとしました……子供の心にも刺さる内容ですが、感受性が強い子はしばらく立ち直れないかもしれません。(苦笑)

 

 家に帰って考えます。ひよこ?は何をしているんだろう。幸せだったのかな。みんなと元気に過ごしてるかな。

 もう、一人じゃないといいな。

 本の落書きはいつか消えてしまうかもしれません。破れたり色あせたりします。そしてすみっコ達はもう、ひよこ?に会うことはないでしょう……軽率に遊びに行ってもいいのよ……。(ダメだよ)

 実際に二度と会えなくても、彼らの中に残る思い出が、ひよこ?との楽しいものでありますように……と、願わずにはいられません。そしてひよこ?もまた、すみっコ達との楽しい思い出を忘れませんように。

 これから関連書籍やグッズをちまちま買って、円盤までの間を楽しもうと思います!!

 ファンの期待を裏切らない素晴らしい作品を生み出してくださって、本当にありがとうございました!! すみっコぐらしはいいぞ!!

 

 入場者特典はしろくまでした。マクドナルドのハッピーセットでは、しろくまだけ揃いませんでした。クッ。