2/17(日)の操山教室では、「相懸かり(あいがかり)」と「横歩取り」を解説します。それぞれ、非常に膨大で難解なテーマであり、当日20分そこそこの時間で全てを解説することは不可能です。そこで、これらどういうものであるのか、簡単に紹介しておきたいと思います。事前予習のつもりでお読みください。
「相懸かり」と「横歩取り」が何なのかを説明する前に、まず、説明しておくべきことがあります。それは、「平手」の戦型は大きく、「相居飛車」と「『居飛車』対『振り飛車』の対抗型」、それに「相振り飛車」の3つに分類されるということです。そして、「相懸かり」と「横歩取り」は「相居飛車」の戦型になります。
「相居飛車(あいいびしゃ)」とは、お互いに、「飛」を最初の位置の状態のまま戦う戦型のことで、この戦型も大きく「相懸かり」、「横歩取り」、「矢倉(やぐら)」、「角換わり(かくがわり)」の4つに分類されます(たぶん)。「相居飛車」の戦型図をそれぞれ示すと、下図のようになります。
(図1 相懸かり)
(図2 矢倉)
(図3 角換わり)
(図4 横歩取り)
図1の「相懸かり」の局面は非常に手が広く、ここから先手は、「棒銀」、「早繰り銀」、「腰掛け銀」といった作戦を選択していくことになります。そうなんです。実は、将棋入門コースで教わることの多い「棒銀」は、「相懸かり」の一種だったのです。
そして、図4の「横歩取り」も「相懸かり」の亜種と位置づけられる戦型で、江戸時代以前からある、古い戦型です。しかし、いまだに指し続けられている戦型なのです。