NO!梗塞ねこ ~その106~
2017.02.19.12:00~
気が付くと、いつの間にかお昼ごはんの館内放送がされていた。
<・・・という事は・・・もう次の日になったんだな・・・・・・>
ICUには窓がないので朝も晩も分からない。
横になっていても目を開けると目眩がでベッドが揺れるから、寝ても覚めてもほとんどの時間を目を閉じて過ごしていた。
ずっとウトウトしていたので、もしかしたら点滴に睡眠薬のようなものが入っていたのかも知れない。
一度目覚めた昼からどれくらい経ったか分からないが、再び目が開いたとき揺れる視界の中に懐かしい人影が二つ見えた。
田舎の佐賀からお袋と弟がやって来ていたのだ。
しかし、どうして田舎の二人が私のベッドの脇に居るのか、なんとなく理解ができなくて、
<なんとなく嬉しいんだけど・・・、何故だろう?>
と思っていた。
自分が今、小脳梗塞になってとても大変になっていることと、母と弟が私を見舞いに来ていることとの関係が良く分かっていなかったのだ。
「あ・・・お袋。・・・ジョージ(仮名)」
私は、うわ言のように声をかけた。
「あんた、生きとったね」
と母。
「どぎゃんね?」
とジョージ(仮名)。
「ぐるぐる回りよるばってん、だいぶ良かよ・・・・」
私は、なんとなく安心した。
私は、薄い頭痛と目眩の中にいたが、一生懸命周りの人達を安心させようとしていた。
周りに誰が居るのかははっきり分かっていなかったのだが・・・。
薄ぼんやりハードだ!!!!
安心は、良く効く薬だ!
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