人の心を動かす途轍もなく大きいものが、あなたの、お店の、会社の原点に眠ってます。 | 目の付け所から広報まで一気通貫で考えるPRコンサルタント 堀 美和子のブログ

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大切なのは「売り込む」のではなく「欲しくなってもらう」仕掛け。
だって人は、心が動かなければ行動しませんもの。
それはB to CでもB to Bでも同じ。
人間心理からストーリーマーケティング、新聞記者の経験もプラスして、あなたのビジネスを応援します。

今秋届いた母校の同窓会誌の中に、
一通のリーフレットが同封されていました。

内容は、2025年に創立150周年を迎えるにあたっての
募金のお願い。

「あー、募金ね・・・」と特に関心を持つでもなく
最初のページをめくってみて、ちょっと手が止まったんです。

私の手を止めたのがこのページ。

        下矢印



今日も広報ジャーナリスト・堀美和子のブログにお越しくださり、
ありがとうございます。あなたに感謝ですっ!


 

 





書かれていたのは、

創設者である新島襄がアメリカから日本に帰国する前に、

「日本でキリスト教の大学を起こしたい」
と教会(の集会)で訴えた場面。

 


上の画像では小さくて読みにくいかもしれませんので、
抜き書きしておきますね。

 

クローバー クローバー クローバー クローバー 抜き書きここから クローバー クローバー クローバー クローバー

1874年10月9日、
米国ラットランドのグレイス教会での集会。


(イメージ)

神学校を卒(お)えたばかりの日本人が登壇した。

「帰国したら、キリスト教の大学を起こしたい」

教育と宗教こそ国家の基、との信念に燃え、
「献金をいただくまでは、ここから降りません!」

青年は涙をこらえ切れずに必死に訴えた。



「一千ドル!」
感激した会衆の中から医師が声を上げた。

誘われるかのように「一千ドル!」と元知事も叫ぶ。

「三百ドル!」
「五百ドル!」

会場は沸き立ち、総額は五千ドル近くになった。

そこへ一人の年老いた農夫が青年に駆け寄り、
そっと二ドルを手渡す。

帰りの汽車賃、しかも持ち金すべてである。

  

「なに、わしの脚はまだ衰えておらん」

それから一年
二ドルにこめられた祈りを「礎石」として
新島襄の夢は京都で現実となる。

二ドルの献金は、今に語り継がれる。

農夫の祈りに応える道は
「一国の良心」とも謂うべき人物の育成。
 

クローバー クローバー クローバー クローバー 抜き書きここまで クローバー クローバー クローバー クローバー

 

 


母校は大好きです。

しかし人生の中の、
僅か4年間お世話になっただけの場所。

ましてや150年前の創設者のことなど、
「一応学んだけれど」
特別な感慨を抱いたこともありませんでした。あせる



しかし、このエピソードには、
思わず手が止まりました。


普通ならすぐ古紙回収の袋に入るはずだったリーフレットを、
今もこうして手元に残しているのがその証です。


(古紙回収に出しませんでした。)



私を含め卒業生たちが、京都のあの学び舎で学べたのは、
150年前のアメリカの人たちのおかげなのか・・・と。

 


その中でもとりわけ、自分の持ち金の全てを、
素性も知らない日本の青年に託してくれた
おじいさんがいてくれたからなのか、と。




いくらキリスト教信者といえ、
ポケットの有り金全てを差し出すなどは、
到底できることではありません。

しかしおじいさんは、
若き新島襄の真剣さと涙に賭けてくれた。


(新島襄と安中教会の30人。明治11年3月30日/Wikipediaより)
 

 


遠い時代の、遠いアメリカの人が、
日本の夜明けを信じて助けてくれた。


じゃあ、卒業生であり、
あのおじいさんよりは多少なりとも恵まれている身が
何もしないでもいいのか?



今、そんな気分になってます。



全く興味もなく、
すぐ捨てようと思っていたリーフレット。

そこに書かれた

400字にも満たないエピソードが、
私の心を動かしました。

 

 



物事の、会社の、お店の始まりには、
第三者の心をも揺り動かす何かがある。


しかし残念なことに、
なかなか意識されもせず、また大切にされもしない。



とてもモッタイナイです。



あなたが、あなたの会社が、あなたのお店が、
お客様に語るべき原点を、改めて見直してみてください。

そこにこそ、

これまでになかったほどの強いつながりを生む何かが、

隠れていると思います。






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