算数障害とその対応 | コーチング1グループ発達障害ブログ

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LD、ADHD、自閉症スペクトラムなどの発達障害に関するブログです。

算数障害もLD(学習障害)の一つであり、

・数を覚えるのに時間がかかる

・数の大小の概念を理解が難しい

・繰り上がり繰り下がりの筆算が難しい

・九九が覚えられない、九九を暗記しても計算に応用できない。

等の傾向がよく見られます。算数障害も他の学習障害と同じくいくつかの原因が重なっていることが多いです。ただし主な原因としては数の概念が理解できない、読字もしくは書字障害が影響することが挙げられます。そのため今回は数の概念の理解が難しい場合、読字もしくは書字障害が影響している場合に分けて対応を挙げていきたいと思います。


①数の概念の理解が難しい場合

■視覚や触覚等を使って数を認識させる

算数障害の子は「数」という概念を頭の中で理解することに困難を示す子が多いです。そのためおはじきなどを手を使って実際に数えて計算を行ったり、文章問題を絵や図に書き換えて視覚的に理解を促すことが考えられます。頭の中で想像しにくい数の計算を見て触りながら計算することで、定着を高めることが出来ます。また概念の理解が難しいお子様は四則計算の記号の意味や「~より多い(少ない)」「全部で」「残り」「あわせて」など算数の問題文によく出てくる言葉も理解が難しいです。そのため記号の意味や言葉の意味を教える際も、物を使ったり絵や図を駆使して理解度を高めることも重要です

■位ごとに色を変える

算数障害の子は、桁の概念がしっかり身についていないために2桁以上の計算時に無意識に頭の中で位を入れ替えてしまうことがあります。そのため位をまたぐ計算時は位ごとに色を変えることによって計算の混乱を防げます。一の位は黒で書く、十の位は赤で書く…のようにルールを決めて計算に取り組むと、「黒は黒と足す」、「赤は赤と足す」という認識が生まれて計算がしやすくなります。

■計算の遅さを補うために電卓を利用する

簡単な計算が理解できるようになっても、学年が進むたびに授業についてくことが困難となってしまいます。ある程度算数の概念が理解できるようになったら、電卓を利用することも検討しましょう。ただし全ての計算を電卓でやってしまうと自分の頭で計算せずに計算の仕方も忘れてしまうこともあるため、一部の問題は自力で解いて電卓の利用はあくまでも計算の遅さを補う形にしましょう


②読字もしくは書字障害が影響している場合

■桁に線を引いたり、マス目のあるノートを使用する

読字もしくは書字障害が影響している場合は、特に二桁以上の問題で桁の読みや書きがずれることで問題が発生しやすくなります。そのため桁の読み書きをサポートするために、教科書や問題の数に桁を区切る線を入れたりマス目のあるノートを使用することが挙げられます。書きが苦手な場合は問題を写したり、計算したりするときに必ずノートを使うようにして、マス目のどの位置に繰り上がりや繰り下がりの数を書くか場所を決めておくと更に良いでしょう。また読みが苦手な場合は文章題を読みあげてから問題を解かせてあげましょう。

■記号や符号に色や太文字で強調してあげる

文字の認識能力が低いお子様の場合、四則計算の記号や()、±の符号等を見逃して間違えてしまうことが良くあります。ですので記号や符号に色や太文字で強調してあげることで見逃しによる間違いを減らすことが可能です。 テスト時には色や太文字にしてあげることが出来ませんが、計算をする前に符号に印をつける癖をつけることで間違いを減らすことも出来ます


via 発達障害あんちょこ
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