経理・経理・経理マンの巣窟

大・中・小あらゆる企業で経理実務経験約40年の蔵研人が、本音で語る新感覚の読み物風の経理ノウハウブログです

不人気職場の給与事情

2018-06-27 12:06:26 | サラリーマンは魔術師

 団塊の世代の大半が職場から去り、いま企業では深刻な人手不足が続いており、『人手不足倒産』に追い込まれた企業まで発生していると言う。従って新卒採用も過熱するばかりで、青田刈りを率先する企業も増加する一方である。
 ・・・と、数年前の就職難などは完全に忘却の彼方に葬られ、マスコミたちは一斉に空前の売り手市場を喧伝している。だが実態はそんな単純で楽観的な状況ではないはずである。私の知っている者にも未就職者はかなり存在しているからだ。
 
 厳密に言えば、人手不足の職業が大幅に増加している一方で、人手過剰な職業も増加しているのである。それをハローワークの有効求人倍率で検証すると、建築・土木関係、警備員、医療・介護、生活衛生サービスなどの現場職の求人割合が圧倒的に高く、事務系の仕事の募集は相変わらず低水準で推移している。
 とどのつまりは、誰もが敬遠したくなる3Kの仕事や難しい仕事だけが人手不足であり、どちらかと言えば楽チンで手を汚すことの少ない事務職は相変わらず人余り状況なのだ。(とは言っても、経理職は心身共に決して楽ではなかったのだが・・・。)

 さらに悪いことに、3Kの仕事をしている人より事務系の仕事をしている人のほうが、給与が高いと言う『矛盾した歴史的事実』が存在している。それは多分、過去から延々と引きずっている単純で額面だけの『学歴優先主義』がなくならないからだろう。
 だがもうそろそろ学歴優先主義は、研究・開発職など難解かつ高等な職種だけに絞り込み、一般的な職業については『ニーズ優先主義』に切り替えたらどうであろうか。人の嫌がる仕事に大金を出すのは常識だからである。

 逆に誰でもやりたい事務系の仕事は給与を下げて当たり前と言うことになる。そうなると、経理職のように事務系だがやりたくない仕事はどうなるのだろうか。経理を知る身としては、そんな疑問が湧いてくることも予測できるのだが、そのあたりは法律のシンプル化とAI化に期待するしかないのかもしれない。(-_-;)

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