名前を呼ぶよ | 硝子の月 ― 11月の夜想曲 ―

硝子の月 ― 11月の夜想曲 ―

星屑のリズムにのせた 眠れぬ夜空に奏でる想い

生きるということは、罪で
生きるということは、
その罰でもある

感傷的な心は、
ひとを弱くするけれど
その弱さこそが
人間の本質だから、
忘れないでいようと思う

ぼくの抱えている罪と
あなたの抱えている罪、
重さなんて量らずに
全部捨ててしまってさ

明日、ぼくらは旅に出よう
あなたと一緒にいられたら
どこへだって構わない
たとえ、天国までは
辿り着かないとしても


なんなら、いっそ
新たな罪を一緒に重ねて
地獄にだって堕ちてもいい

あなた以外の誰かと
泣いたりとか、
笑ったりとか、
もう面倒くさいんだ

あなたの頬に手を伸ばし
あなたの名前を呼ぶ