タッサーシルクの質感と表情を角帯で楽しむ。「タッサーシルク横段 角帯」 | 愛知県名古屋市の着物屋 きもの美濃幸 3代目若だんなの徒然日記

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昨日に引き続き

今日も角帯をご紹介します。

 

 

今日は昨日の柄物と打って変わり、

ファブリック感を楽しむ「無地系」のもの。

 

素材が持つ質感と個性を、

角帯と共にお楽しみ頂けたらと思います。

 

 

タッサーシルク 横段 角帯

 

 

グレイッシュな長着との相性が抜群!

 

ブルーグレーの濃淡を、

横段にして織り上げた角帯です。

 

 

タッサーシルクとは、野蚕の一種。

 

野蚕とはその名の通り、

『野』生の『蚕』」の事で、

通常、着物などに使われるお蚕様は、

家蚕と呼ばれる「飼われた蚕」であり、

野蚕はその反対という事になります。

 

 

野山に生息しているお蚕様を捕まえ、

そこから生糸を取り出す。

 

それが本来の野蚕糸ですが、

こちらの角帯は、野生のお蚕様を捕まえ、

網を張った樹木に繁殖させ、

そこから糸を取り、布にしたものです。

 

 

確かに野山に入り、

数千個数万個のお蚕様を捕まえるなのて、

途方もない作業の様ですし、

 

実際の問題として、

そうした糸は糸質が全てバラバラで、

それをまとめた所で糸から布にする事は、

かなり困難な作業だそうです。

 

 

では、

野蚕糸と家蚕糸の違いは何かというと、

 

家蚕糸は皆さまもご存じのとおり、

白く細く均一な糸で、しなやかな質感です。

 

野蚕糸はその反対、

ベージュや茶色等の太く不均一な糸で、

シャリっとした質感が特徴になります。

 

 

なので野蚕を糸染をすると、

色ムラが自然と生まれ、

 

その糸を織り上げると、

ザックリとした風合いの布が仕上がります。

 

 

この角帯もそんな風合いが活きた一品。

 

 

手に取るとすぐにわかる、

ザクッとした質感がとても楽しく、

 

 

糸の染ムラや、織段の表情が、

とても面白い一本となります。

 

 

この帯の風合いや質感から言うと、

紬の様な織物の方が、

相性が良いと思っていたのですが、

 

今、上の写真で合わせているのは、

無地染めをした染物の生地。

 

 

意外にも、染物と相性も良さそうです!

 

 

グレイッシュに色をまとめると、

シックなトーンになりがちですが、

帯自体に表情があるとそれが活き、

着姿の良いアクセントとなります。

 

 

素材本来が持つ質感や特性を活かして、

素敵な男のきもの姿をお楽しみ下さい。

 

 

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