娘が生まれた時 | Lupin 孤高のブログ (Stand Alone)

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日に3度のめしが食えて 手足をゆっくり伸ばして寝られるベッドがある
昨日と変わらぬ今日が来て 今日と変わらぬ明日が来る
一杯のカップラ-メンで満たされる時 ・・  幸せ

我が家に 娘が生まれた時 

俺には 映画やドラマにあるような 感動は無かった 
初めて対面した時も ドラマチックな感情は湧かなかった

 

 

 


夜中 何度も起こされ ミルクを与え おむつを交換し
( ほとんどは 女房がしたのだが )

食が細く 100ccを飲ませるのが大変だった

やっと 「100cc飲んだぞ~」 と言った 直後に

全部 もどした

 

 

 

歩きだしてからは あちこち散歩に行った ・・・

日曜日には 自転車に乗せ ・・・・

それは それはいろんな所に連れて行った  

 

 

 

 

 

 

 

 

自転車で 幼稚園に送った

幼稚園の柵越しに 口笛を吹くと 

気がついて  走ってやってきた

 

 



6歳の春 区役所から○○小学校に入学するように
という通知が 突然来た


そんな 社会の仕組みになっているとは知らなかったので
その時 言い知れない感動があった

こんなちょびを この国はちゃんと認めていてくれてたんだ
日本の役所は この子を こんな小さい子を 

ちゃんと 認識していたんだ

知らぬ間に日本人として 人間として認知していてくれたんだ

忘れられてはいなかった


と なんだか涙が溢れるほど 言い知れぬほど感動した

 

 

 

 

ささやかだが 必要不可欠の幸せだと思った

 

 

 

一方 今 日本で戸籍の無い人が1万人以上いるという

無戸籍だと住民票が作れず 住民票が無いと乳児検診も 

先ほどの就学通知も来ないので 義務教育が受けられない 

選挙権も無い 健康保険証も無い 銀行口座も 免許も持てない

就職も出来ず 結婚も出来ない

およそ 日本人としてこの国で生きて行く事が難しい

 

こんな 無戸籍者 がひっそりと存在している 

 戸籍がない子  続編

 

これを読むと 今回のコロナ禍での10万円の個人支給

到底 届くとは思えない



日本国民として 社会から認められない 

存在すら否定されている事以上の不幸はない

 

 

 

* * * * *

 

 

話題は少しそれます

 

 

 

先日 NHKで 「森の王者ツキノワグマ」 という番組があった

熊は 大概 2匹子どもを生む

すると 雄の熊は さっさと放浪の旅にでてしまい

子育ては 母熊だけがする

一生懸命 2匹の小熊を育てるが そこへ 別の雄熊が現れる

その雄熊は 母熊と交尾するため その2匹の小熊を殺そうとする 

母熊は 我が子を守ろうと 必死に戦う

しかし 屈強な雄熊に叶わず 小熊は2匹とも かみ殺され

自分の子どもを孕ませ 事を達成した雄熊は

また プイと どこかへ行っちまうのだ なんという不埒な奴

自分の遺伝子を より強い遺伝子を残そうという 

自然界のサガなのだろうが 

人の道からするとこの「雄熊」て奴は 極悪非道の悪魔なのだ

 

人間でも そんな男が時々いる

人間の世界でも 熊の世界でも 悪いのは

やっぱり 男の方なんだな・・

 

( 以前 杉田さんが言ってました )

 

 

 

 

 

 

空を飛ぼうなんて 悲しい話を いつまで考えているのさ

 

DV夫から逃れ 無戸籍になった 娘の詩にも聞こえる