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続々・絨毯屋へようこそ トルコの絨毯屋のお仕事記

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August 5, 2018
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「ミフリ&アクチェ」をご覧ください。

引き続き、トカット以外の地域で製作されたタシュ・バスク(木版ハンドプリント)のデザインですが、トカットでも一般的に製作されてきた14種のデザインの中からご紹介します。

「カンディルリ」
「カンディル」とは「カンテラ」のこと。
「カンテラのモチーフが付いた(ヤズマ)」を意味します。
カンテラと言われても知らない人もいるかと思いますが、ガラスやブリキの手持ちランプをイメージしていただければわかるかな。




電灯がない時代は、蝋燭やオイル燃料のランプを手に提げて、部屋の中ではそれを吊るして照明にもしたそうです。




トルコのモスクに入ったことがあれば、内部に吊るされた巨大なシャンデリアに設置されたガラス製のランプを思い出していただくとイメージしやすいかもしれません。
そのカンテラがなぜ、ヤズマのモチーフになったのか、とても不思議ですよね。

トルコのムスリマンたちにとって、宗教的に重要な夜が5つあります。
そのうち4つを「xxxカンディル・ゲジェシ」と言います。
「xxxカンテラ・ナイト」です。

トルコでモスクのミナレットの間に電光の文字が吊るされるのを見たことがあるでしょうか。
その昔、カンテラで文字を作ったことから「カンディル・ゲジェシ」と呼んだそうです。またイスラムのお坊さんのお説教を聞く部屋にカンテラを吊るしたことなどからも、宗教的な意味を持つモチーフのひとつなのです。




そのカンディルを四隅に押しています。
上下のあるモチーフですので、中心が上になり、隅が下になるように配置しています。

ボーダーでぐるりと囲み、さらに4辺の縁には「シレ」という道具を使って、黒、赤、紫などに色を塗ったそうです。「シレ」という道具がどういうものなのか全く検討が付きませんが、想像だけでいえば、ヘラのようなものに染料をつけて引いていくものか、ハンドプレス機で布の端を挟んで色付けをしていくか・・・とか考えたのですが、わかりません。
機会があったら尋ねてみたいと思います。

このボーダーの外側の布の縁に色を塗るというのは、地の布が「白」であったからこそ加えられた作業なのでしょう。
カンディルリのヤズマは過去に私が見たものは全て地が白でした。敬虔な気持ちになるデザインですので白であるべきと考えられた可能性はあります。

さて、カンディルリのヤズマの本来の形はこれらに他のモチーフが加わります。
中央部に円形の中にスルタンのトゥ―ラと呼ばれるデザイン文字、そしてカンディルの間には月と星の版が押されています。星は時代を経てお花に変わったのでしょうか。星と5弁の花のモチーフは同じものとして扱われることが多々あります。




トゥ―ラは上下、左右があります。対角線上を上下、左右として版が押されています。
尖がった部分が上、こぶしのように膨らんだ部分が左側になります。

色は赤、青、黄色が使われていますが、エルバン(色版)を重ねたものではなく、筆で塗ったものであることは明らかです。それもしっかりというよりは、ちょちょっと色を付けた感じのタッチで見ようによっては手慣れた職人技、また別の見方をしたら時間があまりかけられなかったのかな・・・です。画像右下の端の凸凹のモチーフのところ、黄色を塗る場所を間違っているのもご愛敬なのか理由があるのか。

さて、カンディルリのヤズマはトカット周辺のシバス、チョルム、ジッレなどで好まれたそうですが、特にシバスの村々ではこのヤズマを被る日というのがあったそうです。
それはこの辺りで採れる「マドマック」を収穫に行く時。
マドマックというのは茎がほんのり赤い葉で、料理に使われるのですが、見た目から言うと(たぶん)日本でいう「タデ」のことだと思います。
自信はありません。間違っていたらごめんなさい。

「マドマック」採集は村の人たちにとっては特別な意味を持つイベントだったのかと思います。
だってカンディルリのヤズマを意図して被るのって宗教的な行事の時かと思いますよね、普通。
それがマドマックのために被るというのも、本来、言い伝えられる話がきっとあるはず・・・。
(続く)
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Last updated  August 5, 2018 07:56:23 PM
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