引き寄せてトゥナイト歯車 序章

2020年04月11日

スター

翌日午後3時まで街を観光したおかげてヒッチハイクを始めるのが4時過ぎになった 
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ザーホの観光名所の古い橋 中央下の黒い影はウィリアム

これまでのように手を上げ続けてもタクシーばかり停まる ニューヨークかっ(行ったことないけど)てくらいのタクシーだらけの中でボクは今いる近くで眠れそうな場所を探し始めていて ウイリアムはアプリを開いて現在地を把握した後で登り坂の上がりきった所に何かあると言った

国道は長く緩やかに登っていて上がりきったそこには夜の中で中途半端に電飾を点滅させている閉館した遊園地とデラックスなカフェレストランが煌々と光って地面にしっかりと根を張ってあった道幅にして30m近くある国道は下って登ってまた下ってどこまでも続いてみえる

冷たい風が沁み込んで見渡す限りの山並みの中でこの地を移動しながら長い間を暮らしていたクルド人の逞しさのようなものをひと時想像していた

カフェレストランの裏手が公園になっていたので眠れるか許可を取るため中に入るとやっぱりスター扱いされて頼んでないのに料理が出てきて写真撮影と握手攻めだ 実は昼間ヒッチハイクが遅れたのもスターになってたからだった

許可はあっさりもらえたが外は冷えるから寝る直前までテレビ観たりインターネットしたりバックギャモンをして過ごしていると 夜の11時になる頃客の一人がウイリアムに今手掛けてるプロジェクトの概要を完璧な英語にしたいという相談にきた ウイリアムは快諾し男は自分のノートパソコンを抱えて戻ってきて隣に座ると夜中の1時までかかってそれを終えた

そのあとスターなボク達は車で10分の距離の所の彼の別荘へ招待されて寝所を確保し翌日同じレストランに戻って遅めの豪華な朝食をご馳走してもらってからヒッチハイクを始めた
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泊めてくれた別荘からの朝の景色

今晩の寝床は見つかってるとウイリアムは言う スターはあっさり大型トレーラーを引き寄せてその家族が住んでいる街ドホークへ向って走り出した


つづく

自分を見失うな
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