ビルボード・チャート日記 by 星船

1970年代から80年代にかけての特にビルボードのチャートを中心に、洋楽を愛する私と、皆さまにお届けするブログです

1982年9月18日付 ビルボード 全米 Top40 Chicago - Hard To Say I'm Sorry

2018-09-21 23:25:21 | 1982年ビルボードTop40
1982年9月18日付ビルボード All American Top40、2週目の1位はChicagoの"Hard To Say I'm Sorry"。60年代から活躍し数多くのヒットを持っているChicago、1977年に4位を記録した"Baby What A Big Surprise"以来の久々の大ヒット、1位となると1976年の"If You Leave Me Now"以来になります。

前々週の1位から前週3位にダウン、再び2位に上がったのがSteve Miller Bandの"Abracadabra"。Steve Miller Band、Top3ヒットとしては1977年に2位を記録した"Fly Like An Eagle"以来の久々の大ヒット、No.1ヒットは1973年の"The Joker"、1976年の"Rock 'N Me"以来の3曲目のNo.1ヒットとなりました。
この週3位は2位からダウン、6週間の1位を記録した年度を代表する大ヒット、Survivorの"Eye of the Tiger"。Survivor、セカンドアルバムからのシングル"Poor Man's Son"が1981年に33位を記録、2曲目のTop40ヒットでついにNo.1獲得です。この曲、もちろん有名ですが、シルベスター・スタローンの『ロッキー3』の主題歌です。
4位は前週と変わらずJohn Cougarの"Jack & Diane"。最高位2位を記録した"Hurts So Good "に続くTop5ヒットになりました。
5位は6位からアップ、Melissa Manchesterの"You Should Hear How She Talks About You"。地味なイメージがある彼女ですが、以外にヒット曲を持っていてこの曲で7曲目のTop40ヒット、これまでの一番のヒットは1975年に最高位6位を記録した"Midnight Blue"でしたので、Top5ヒットとなったのは初めてです。

この週2週目の1位はChicagoの"Hard To Say I'm Sorry"。邦題は「素直になれなくて」。
1位はこの2週間、年間チャートは10位。60年代から活躍し数多くのヒットを持っているChicagoですが、久々の大ヒットになりました。

シカゴですが、もちろん、アメリカシカゴ出身。このブログをご覧の方々はもちろんご存知と思いますが、ブラスロックという新しいロックを切り開いたグループ、1969年の"Questions 67 & 68"、1970年に4位を記録した大ヒット曲"25 Or 6 To 4"「長い夜」など、1960年代後半から大ヒットを持っています。
1976年のビルボードNo.1ヒット"If You Leave Me Now"「愛ある別れ」で新たなバラード路線で大人気となり、翌年の"Baby What A Big Surprise"「朝もやの二人」の4位を記録するヒットでバラード路線を確立しました。

しばらく大ヒットが出ていなくって心配していたのですが、1982年にリリースしたシカゴ13枚目のスタジオアルバム「Chicago 16」からのファーストシングルカットがこの曲"Hard To Say I'm Sorry"、6年ぶりのNo.1を記録しました。
このアルバムプロデューサーはあのDavid Foster。サポートメンバーにはguitarにSteve Lukather、synthesizersにDavid PaichとSteve Porcaroなど、TOTOメンバーが全面参加しています。Chicagoが新境地を開拓した記念すべきアルバムです。


今週 先週 song / artist
1 1 HARD TO SAY I'M SORRY / CHICAGO
2 3 ABRACADABRA / STEVE MILLER BAND
3 2 EYE OF THE TIGER / SURVIVOR
4 4 JACK & DIANE / JOHN COUGAR
5 6 YOU SHOULD HEAR HOW SHE TALKS ABOUT YOU / MELISSA MANCHESTER
6 5 EVEN THE NIGHTS ARE BETTER / AIR SUPPLY
7 7 HOLD ME / FLEETWOOD MAC
8 8 HURTS SO GOOD / JOHN COUGAR
9 14 EYE IN THE SKY / ALAN PARSONS PROJECT
10 10 TAKE IT AWAY / PAUL MCCARTNEY
11 12 LOVE IS IN CONTROL / DONNA SUMMER
12 15 WHO CAN IT BE NOW? / MEN AT WORK
13 13 LOVE WILL TURN YOU AROUND / KENNY ROGERS
14 18 YOU CAN DO MAGIC / AMERICA
15 21 BLUE EYES / ELTON JOHN
16 17 THINK I'M IN LOVE / EDDIE MONEY
17 19 ONLY TIME WILL TELL / ASIA
18 20 SOMEBODY'S BABY / JACKSON BROWNE
19 9 WASTED ON THE WAY / CROSBY STILLS & NASH
20 24 LET ME TICKLE YOUR FANCY / JERMAINE JACKSON
21 25 I KEEP FORGETTIN' / MICHAEL MCDONALD
22 27 HOLD ON / SANTANA
23 23 HOT IN THE CITY / BILLY IDOL
24 28 WHAT'S FOREVER FOR / MICHAEL MARTIN MURPHEY
25 29 DO YOU WANNA TOUCH ME / JOAN JETT & THE BLACKHEARTS
26 30 I RAN (SO FAR AWAY) / FLOCK OF SEAGULLS
27 36 BIG FUN / KOOL & THE GANG
28 31 NEVER BEEN IN LOVE / RANDY MEISNER
29 33 JUMP TO IT / ARETHA FRANKLIN
30 34 GLORIA / LAURA BRANIGAN
31 35 VOYEUR / KIM CARNES
32 32 VALLEY GIRL / FRANK ZAPPA
33 37 MAKE BELIEVE / TOTO
34 38 YOU DROPPED A BOMB ON ME / GAP BAND
35 39 THE ONE YOU LOVE / GLENN FREY
36 40 BREAK IT TO ME GENTLY / JUICE NEWTON
37 42 HOLDIN' ON / TANE CAIN
38 41 OH JULIE / BARRY MANILOW
39 52 YOU DON'T WANT ME ANYMORE / STEEL BREEZE
40 45 LET IT BE ME / WILLIE NELSON

コメント (24)    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« Frank & Moon Zappa - Valley... | トップ | 1982年9月25日付 ビルボード ... »
最新の画像もっと見る

24 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (実験鼠)
2018-09-22 00:11:59
シカゴの「素直になれなくて」はいい曲でしたね。最初は上昇が鈍かったのですが、徐々に上がっていった印象です。
当時のビルボードチャートは、どの曲もゆっくりと上昇していって、初登場から10週間ぐらい経過してようやくピークに到達。で、落ちる時はストンと落ちる。そんな感じでしたね。その動きが非常に面白かったです。
主人公~謝らなくちゃだめだよ (音時)
2018-09-22 19:26:06
http://neverendingmusic.blog.jp/archives/12401355.html

ロマンティックな曲ではあるものの、和訳すると主人公の態度に腹が立ちます(笑)。彼女が私たち離れた方がいいわと出て行こうとしてるなかで、俺謝るの苦手だから抱きしめてくれ、とは虫が良すぎるだろ!(-_-;)  でもアルバムで聴くとハードな"Get Away"とメドレーに続いていくので、シングルのみで聴くのと感じが違って聴けるんじゃないでしょうか。
80'sのChicago (hannah)
2018-09-22 21:39:42
星船さん、こんばんは。
ついに紹介されました!僕のカラオケお得意の曲!
これまで何回歌ったことか(笑)
T.カスの死後の低迷を一気に吹き飛ばす大復活でした。
プロデューサーにD.Foster、メンバーにB.Champlinを迎え、アルバムタイトルも従来のナンバリングに戻し、これが80'sのAORの王道を行くChicagoだ!と言わんばかりの見事なAORです。
アルバムタイトル曲♪Love Me Tommowrow♪の間奏は何回聴いてもぞくぞくする美しいメロディーです。
洋楽聞かない人でも知っている (地味JAM尊)
2018-09-22 23:35:55
って点ではとてつもないヒット曲ですよね。
そして、この辺りから「邦楽だけでなく洋楽も・・・」ってなったのが、当時中学生だった自分らの世代なんだろーなと思います。(なので「シカゴ=バラード」を馬鹿にする人と決定的な差が出来るんでしょうね。)
この曲の後半 (240)
2018-09-23 11:07:40
こんにちは。
後にAORの流れを知ったとき、70年代からの流れで、この曲がひとつの頂点であったと知りました。
この後に続くダイナミックなホーンが特徴の「Get Away」が大好きで、当時、「この曲の後が、ほんとのシカゴなんだよ」って知ったかぶりしてました(笑)。
当時は聴きすぎました (MKK)
2018-09-23 20:07:28
星船さんこんばんは。
この曲のSteve Lukatherのギターはイイですね。しびれます。"Hard to Say I'm Sorry"からDavid Foster色になり80年代は同じパターンですが、リアルタイムで聴いてた時は大好きでした。売れすぎ聴きすぎて、最近は"Old Days"(1975年)~"No Tell Lover"(1978年)の間が好きでよく聴きます。Chicagoはやはりホーンセクションですね。
チャートの特徴 (星船)
2018-09-23 20:09:55
実験鼠さんこんばんは。
この曲、ホント良い曲でした。大好きでした。
この1982年、じわじわチャートを上昇してきて上位にしばらく留まって、急にチャートから消えてしまう、そんな曲が沢山あった年でした。この年の特徴でしょうか。ビルボードも集計方法を時々変えることがあったのだと思います。真偽のほどはよくわかりませんけど。
シカゴ復活 (星船)
2018-09-23 20:18:11
音時さんこんばんは。
いつも和訳ありがとうございます。
歌詞を見ると「素直になれなくて何て言ってる場合じゃないだろう!なんて勝手なやつ!」って感じでしょうか。曲の感じと違って面白かったです^^
"Get Away"とメドレーを聴くと「ああ、シカゴ!」って思います。シカゴ復活の名曲でした。
なんとカラオケで! (星船)
2018-09-23 20:23:59
hannahさんこんばんは。
「カラオケお得意の曲!」ですか!
実は私も歌ったことがありますが、バラードとはいえやっぱりうまく歌うのは難しかったです。あんまりマイナーな曲は不評ですが、でもこの曲なら大体の人は知っていますので洋楽でもOKですよね。
"Love Me Tommowrow"も素晴らしい曲でしたよね。22位どまりだったのが信じられません。
日本でも大ヒット (星船)
2018-09-23 20:28:24
地味JAM尊さんこんばんは。
この曲は日本でもすごくヒットしましたよね。
実際は60年代~70年代前半のシカゴを知らなくって、80年代にはいてからシカゴを好きになった方々が圧倒的に多かったと思います。私は70年代中頃からのシカゴ派で、ちょうどホーンセッションもバラードも両方でヒットしていた頃でしたので、この曲も違和感なく好きになりました。

コメントを投稿

1982年ビルボードTop40」カテゴリの最新記事