ビルボード・チャート日記 by 星船

1970年代から80年代にかけての特にビルボードのチャートを中心に、洋楽を愛する私と、皆さまにお届けするブログです

1982年10月9日付 ビルボード 全米 Top40 Melissa Manchester - You Should Hear How She Talks About You

2018-10-10 23:15:30 | 1982年ビルボードTop40
1982年10月9日付ビルボード All American Top40、2週目の1位はJohn Cougarの"Jack & Diane"。最高位2位を記録しこの週もまだ15位に滞在中の"Hurts So Good "に続く大ヒットで、もちろん初めてのNo.1ヒットです。

1位からダウンして2週目の2位はSteve Miller Bandの"Abracadabra"。1週間の1位から→3位にダウン、→2位に上昇して→2週目の1位→2位を2週連続と、素晴らしい粘り腰の大ヒットです。Steve Miller Band、Top3ヒットとしては1977年に2位を記録した"Fly Like An Eagle"以来の久々の大ヒット、No.1ヒットは1973年の"The Joker"、1976年の"Rock 'N Me"以来の3曲目のNo.1ヒットとなりました。
3位は2週間の1位からダウンしてこれで3週目の3位、こちらも粘り腰を発揮しているロングセラー、Chicagoの"Hard To Say I'm Sorry"。60年代から活躍し数多くのヒットを持っているChicago、1977年に4位を記録した"Baby What A Big Surprise"以来の久々の大ヒット、1位となると1976年の"If You Leave Me Now"以来になります。
6位から上がって4位はAlan Parsons Projectの"Eye in the Sky"。これまでの最大のヒットが1981年に15位を記録した"Time"ですので、初めてのTop5ヒット、初めての大ヒットになりました。
7位から上がっての5位はMen at Workの"Who Can It Be Now?"。オーストラリア出身の彼ら、初めてのワールド発売アルバムからのファーストシングルで大ヒットとなりました。

この週5位からダウンして14位はMelissa Manchesterの"You Should Hear How She Talks About You"。
最高位は9月18日から3週続けた5位。年間チャートは18位。

メリサ・マンチェスターですが、1973年にデビュー。3枚目のアルバム「Melissa」がアルバムチャート12位、シングルカットされた"Midnight Blue" が6位を記録する大ヒットになりました。この頃の彼女の曲はほとんどがCarole Bayer Sagerの作によるものでした。
その後、1978年には"Don't Cry Out Loud" が10位を記録するヒットになります。この曲もCarole Bayer Sagerの作によるものですね。日本ではリタ・クーリッジのバージョンが大ヒットしましたので、こちらをご存知の方がたくさんいると思います。でももちろん私はメリッサのバージョンが大好きで、この曲で彼女のファンになりました。

その後もコンスタントにヒット曲を出し、この曲"You Should Hear How She Talks About You"邦題「気になるふたり」が最高位5位という彼女最大のヒットになりました。
この曲はCarole Bayer SagerではなくDean PitchfordとTom Snowの共作です。両者とも有名なソングライターで、Dean PitchfordはIrene Caraの"Fame"やKenny Logginsの"Footloose"など、Tom SnowはThe Pointer Sistersの"He's So Shy"やLinda Ronstadtの"Don't Know Much"などなど、数々の大ヒット生み出している方々です。

"You Should Hear How She Talks About You"ですが、初めてレコーディングしたのはCharlie Dore、彼女の2枚目のアルバム「Listen」に収録されていました。
Charlie Doreは知られていませんが、唯一のTop40ヒット"Pilot of the Airwaves"があります。

まずはメリッサのバージョンです。


チャーリー・ドアバージョンです。こちらはしっとりと歌っています。


今週 先週 song / artist
1 1 JACK & DIANE / JOHN COUGAR
2 2 ABRACADABRA / STEVE MILLER BAND
3 3 HARD TO SAY I'M SORRY / CHICAGO
4 6 EYE IN THE SKY / ALAN PARSONS PROJECT
5 7 WHO CAN IT BE NOW? / MEN AT WORK
6 4 EYE OF THE TIGER / SURVIVOR
7 9 I KEEP FORGETTIN' / MICHAEL MCDONALD
8 8 SOMEBODY'S BABY / JACKSON BROWNE
9 11 YOU CAN DO MAGIC / AMERICA
10 14 I RAN (SO FAR AWAY) / FLOCK OF SEAGULLS
11 13 HEART ATTACK / OLIVIA NEWTON-JOHN
12 12 BLUE EYES / ELTON JOHN
13 15 BREAK IT TO ME GENTLY / JUICE NEWTON
14 5 YOU SHOULD HEAR HOW SHE TALKS ABOUT YOU / MELISSA MANCHESTER
15 10 HURTS SO GOOD / JOHN COUGAR
16 19 HOLD ON / SANTANA
17 35 UP WHERE WE BELONG / JOE COCKER & JENNIFER WARNES
18 21 GLORIA / LAURA BRANIGAN
19 22 WHAT'S FOREVER FOR / MICHAEL MARTIN MURPHEY
20 20 DO YOU WANNA TOUCH ME / JOAN JETT & THE BLACKHEARTS
21 27 GYPSY / FLEETWOOD MAC
22 24 BIG FUN / KOOL & THE GANG
23 26 DON'T FIGHT IT / KENNY LOGGINS WITH STEVE PERRY
24 25 JUMP TO IT / ARETHA FRANKLIN
25 16 THINK I'M IN LOVE / EDDIE MONEY
26 32 THE ONE YOU LOVE / GLENN FREY
27 34 HEARTLIGHT / NEIL DIAMOND
28 33 YOU DON'T WANT ME ANYMORE / STEEL BREEZE
29 29 VOYEUR / KIM CARNES
30 30 MAKE BELIEVE / TOTO
31 31 YOU DROPPED A BOMB ON ME / GAP BAND
32 36 LOVE COME DOWN / EVELYN "CHAMPAGNE" KING
33 53 NEW WORLD MAN / RUSH
34 43 NOBODY / SYLVIA
35 39 SWEET TIME / REO SPEEDWAGON
36 45 SOUTHERN CROSS / CROSBY STILLS & NASH
37 41 ATHENA / WHO
38 38 YOU KEEP RUNNIN' AWAY / 38 SPECIAL
39 48 MICKEY / TONI BASIL
40 44 I GET EXCITED / RICK SPRINGFIELD

コメント (11)    この記事についてブログを書く
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11 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (ローリングウエスト)
2018-10-12 06:49:45
おお!小生が1970年代に活躍した洋楽女性歌手特集の冒頭紹介したメリサさん来ましたね~!メリサ・マンチェスターの力強さ・ダイナミックな歌唱は記事編集の中であらためて唸らせられた次第です。
久しぶりに駿河の国記事を公開です。安東小学校・城北公園・駿府城公園・登呂遺跡・丸子宿・蓮華寺公園・焼津など目いっぱいレポートさせて頂きました。
対照的 (hannah)
2018-10-12 21:53:20
星船さん、こんばんは。
Melissa Manchesterの名バラード♪Don't Cry Out Loud♪とは対照的なダンサブルな曲です。
残念ながら、日本では多分R.Coolidgeの♪Don't Cry Out Loud♪の方が有名だと思いますが、バラードでもアップテンポな曲でも彼女の歌唱力は凄いです。
当初はまさか最高位5位まで上がると思っていなかったのですが、うれしいヒットでした。
Charlie Dore、懐かしいですね。確か1985年のKatrina & Waves♪I Want To The Sunshine♪と同じ時期にヒットしましたね。
き・れ・い・だね・メリサ (音時)
2018-10-13 00:07:51
http://neverendingmusic.blog.jp/archives/12272137.html
ショートカットにしたメリサを日本のレコード会社は大プッシュした記憶があります。アルバム「Hey Ricky」がなぜ邦題「き・れ・い・だよ・メリサ」になるのかは謎でした(^▽^;)
僕のブログの記事にも書きましたが作者ピッチフォードはビートルズの「She Loves You」にヒントを得てこの曲を書いたとか。「彼女があなたのことをどう言ってるか聞いてみるべきよ」と主人公が促されて「She」のことを聞きに行ってみると…「She」は実はアタシのことよ!っていうのがオチ。サウンドも歌詞面でも楽しい曲です。


星船さんへ (ミュウ)
2018-10-13 08:17:25
すみません。
アレンジの話をまたしてしまいます。

メリッサのヴァージョンは打ち込みのドラムと
ロックっぽいギターのアレンジで、当時流行のサウンドです。キレとかっこよさを重視した感じで、
コーラスも当時の流行の声ですね。
打ち込みドラムはキム・ワイルドの曲でも多用されてました。今、聴くと、特徴がすごいですね。


チャーリーの方のアレンジは、まさにクリストファー・クロス!こちらは70年代後半から80年代初めの流行のAORアレンジです。テクノポップの打ち込みが流行る前の音ですね。
オシャレです。こういう曲はTOTOとエア・プレイが大得意だったですね。
アレンジとしては、こっちのほうが今聴くと自然に感じます。まあ、好みですけど^^;

曲が良ければ、いろいろアレンジして、その時代でもっとも輝く音にして、世の中に出すという流れなんでしょう。
すみません。オタクっぽくて。
チャーリーのほうが好みかな。 (☆彡ふらんぼう)
2018-10-13 18:29:48
 同じ曲でも編曲でこんなに変わっちゃうんですね。(^_^;
 メリサの打ち込みサウンドもモダンで悪くないけれども、僕的にはやはり人力サウンド(笑)のドアに惹かれますね~。
Unknown (星船)
2018-10-13 21:23:59
ローリングウエストさんこんばんは。
メリサ・マンチェスター、ローリングウエストさんの記事で久しぶりに"Don't Cry Out Loud"を聴きましたので、お、次は私のブログで「気になるふたり」だ!と思っていましたが、満を持しての記事掲載です^^
彼女の力強い歌声、改めて素晴らしいです!
駿河の国特集、拝見しました。いつも私が通勤で歩いているところなどたくさん紹介していただいて、改めて、なぜか新鮮でした!
リタバージョン (星船)
2018-10-13 21:28:06
hannahさんこんばんは。
メリサ・マンチェスターですが、ポップス&バラード歌手というイメージがあったので、アップテンポなこの曲がヒットしたのは意外でした、が、やっぱり歌うまいですね。アップテンポでもなかなかいけていました。
リタ・クーリッジはちょうど東京音楽祭かなんかで来日して歌ったのでは、そこで日本では彼女のバージョンの方がヒットしたのかもしれませんね。
謎の邦題 (星船)
2018-10-13 21:36:04
音時さんこんばんは。
メリサ・マンチェスターというとバラードヒット、というイメージが強かったせいか、この曲がチャートを上がってきたのには意外でした。結局この曲が彼女の最大のヒットになるとは、わからないものです。
アルバム「Hey Ricky」の邦題は「き・れ・い・だよ・メリサ」ですか?、時々謎の邦題が出てくる時がありますね^^;
アレンジによって (星船)
2018-10-13 21:43:03
ミュウさんこんばんは。
いつもミュウさんのコメント、勉強になります!この曲の感じは当時は流行っていたアレンジなのですね。
Charlie Doreは声が優しい声で、ゆったりとしたアレンジの方が彼女の声に合っていたのではないでしょうか。メリサ・マンチェスターの方が力強い声なので、そちらかというとアップテンポの方がぴったりでした。歌手によって、時代によってアレンジも変わっていくのを改めて気が付きました。ありがとうございました!
ロック系かAOR系か (星船)
2018-10-13 21:48:22
☆彡ふらんぼうさんこんばんは。
いや~、違う曲かと思いますよね。
メリサの方はというと、やっぱり彼女の声が張りのある声ですので、アップテンポで派手なアレンジでも大丈夫なのでしょう。Charlie Doreはか細いというか、優し声ですので、ロックぽいアレンジは似合わないでしょう。AOR系のアレンジがぴったりですよね。それにしても曲が良いのでどちらもしっくりときます。

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