土曜日は古寺を歩こう。

寺勢華やかな大寺も、健気に法灯を守り続ける山寺もいにしえ人の執念と心の響きが時空を越え伝わる。その鼓動を見つけに…。

盛安寺、著名な十一面さんがいらっしゃるのですが……。

2018年09月11日 | 滋賀の古寺巡り





(2018.09.09訪問)


今週も湖国を巡ってまいりました。今日は大津市坂本穴太の里の古刹巡りです。この坂本の地は穴太積で著名な穴太衆発祥の地で、
付近にはその石垣を備えた古刹が多く残っているようです。この地は何度か訪ねていますが、やはり比叡の麓は天台王国、小さい
ながらも宗祖伝教大師最澄さんの教えを連綿と受け継ぐ古刹が数多く甍を並べています。そんな古刹の一つ盛安寺を先ず訪ねてみ
ました。





▼穴太衆石垣を残す山門。      







[ 盛安寺 ]
●山号 瑞應山 (ずいおうざん)
●院号 法王院 (ほうおういん)
●寺号 盛安寺 (せいあんじ)
●宗派 天台真盛宗 (てんだいしんせいしゅう)
●開創 不詳
●本尊 阿弥陀如来坐像 十一面観音立像 (重文)
●再興 天文年間 (1532~1555年) 杉若盛安 (すぎわかせいあん)
▲拝観 9:30~16:00 300円 朱印300円
▲滋賀県大津市坂本1丁目17-1 Tel.077-578-2002
▲京阪電車石山坂本線「穴太駅」下車徒歩5分
 R161号線下坂本を左折5分





▼山門。後の山は比叡山系の連なりですが、雲が相当降りてきています。雨ですネェ、イヤですネェ。







盛安寺縁起
戦国時代、越前朝倉氏の家臣杉若盛安が再興し、自分の名を付けたと伝えられています。その後、何度か焼失しましたが、その都
度復興され、現在に至っています。





            ▼立派な寺号石柱が建ち、

       





▼穴太積みの石垣が周囲を囲んでます。







▼入山はこちらから。







▼正面いきなり本堂です。

        





▼本堂。桁裄5間、梁間6間、寄棟造、桟瓦葺、1間向拝付。慶安5年 (1652年) 建立。
 棟から平行に流れる瓦紋の美しさ、本瓦の美にも匹敵するようですネ。







▼少し大きめの扁額。







▼本堂内陣の荘厳。須弥壇中央に本尊阿弥陀如来坐像がお坐りです。







▼本堂。







▼五輪塔と屋根。







▼南無阿弥陀仏。と読めました。







▼本堂前の植栽。







▼六地蔵。







▼鐘楼。







▼井戸。







▼観音堂。一本道を隔てた所に建ってます。ポストがやたら目立ちます。







            ▼観音堂本尊がこの方。十一面観観音立像 (重文)。 
             像高180.5cm、檜一木造、漆箔、平安時代。
             四臂の前手は合掌、写真の後ろ手は何も持ってませんが、右手は錫杖、
             左手は蓮の蕾を持ちます。条帛の襞や裳の縦襞などの細かい表現が
             目立つ作風ですネ。
             この十一面さんは現在収蔵庫にいらっしゃるそうです。



                                     (本尊写真はネットから)





▼太鼓楼。







▼太鼓楼に梵鐘が置かれてます。







▼堅く閉ざされた収蔵庫。十一面さんはこの中に。この収蔵庫、常時開扉していると聞いたんですが……。
 お寺の方ご不在でいかんともしがたし。







▼可憐。







▼庫裏。







▼最後に芸術的石積みの初、穴太衆の穴太積を感心しながら盛安寺オイトマです。







                            ▼ご朱印は書置きをいただきました。

      



重文の十一面さん会いたさに、雨模様の湖国に今週もやってまいりましたが、またもや残念でした。
盛安寺 オ シ マ イ 。

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