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「星のカービィ」レビュー (ゲームボーイ)

2020-09-12 21:00:17 | SFCなどのレビュー

星のカービィシリーズ
サイドビューアクション
HAL研究所が開発
任天堂から発売
1992年4月27日発売


あらすじ

とある小さな星の小さな国『プププランド』
この国に住んでいる者たちはあきれ返るほど平和な日々を過ごしていた。
しかしそんな日の夜
『デデデ山』に城を築く『デデデ大王』が手下を連れ
国中のすべての食べ物と国に伝わる秘宝『きらきらぼし』を奪ってしまったのだ。

国の人々は宝を奪われ悲しみに、それに今後の食糧について困り果ててしまった。
旅を続けるひとりの旅人が『プププランド』に訪れた。
悩む人々の声を聞いた若者『カービィ』は秘宝と食べ物を取り戻すために、『デデデ
山』に向かうのであった。


特徴


・任意に飛行可能

  特にアイテムを必要とせず飛行可能なキャラクターというのは
  当時は珍しかった。


・敵を吸い込み吐き出す

  体当たりなどで敵を気絶させて気絶中の敵を投げるなんて
  ゲームはところどころ見られたが
  敵を吸い込んで吐き出すという武器にするのは珍しかった。


・愛らしいキャラクター

  丸っこいキャラクターの『カービィ』
  デモ画面などのアニメーションも実に可愛らしい。


点数は90点


良い点
・カービィの愛らしさ
・雰囲気の良さ


悪い点
・画面の狭さ
・硬直がキツイ。


良い点の解説
・カービィの愛らしさ

 ピンクで丸っこいデザインが可愛らしい。
 『カービィ』を動かしているだけで楽しい。
 スタートボタンを押して放置していると『カービィ』が動き出すという要素もある。
 その可愛さを表現するためにゲームボーイのわりに大きめのキャラをしている。
 それゆえに難が出てきてしまうのだが…(後述する)
 

・雰囲気の良さ

 
 敵を吸い込んで吐き出すという
 冷静に考えると酷いことをしているものの
 敵も星になって飛び出すというのは面白い。



悪い点の解説
・画面の狭さ

 「ゲームボーイ」本体の液晶の小ささの割りに
 キャラがでかい。
 故にゲーム画面が狭くなり
 ボスなど割と近い位置からの対処に迫られる。
 キャラのデカさは良い点で指摘した『カービィ』の可愛さを
 表現する弊害と言ったところなのかもしれない…


・やや硬直がキツイ

 上記、狭い画面で敵への対応を余儀なくされるが
 その『カービィ』の丁寧に細かい動作をするのが仇となっている。

 『敵を吸い込む』→『口を含む』→『吐き出す』

 この一連の流れにさえ
 後半になるにつれて素早い敵が増えるので
 硬直が長いと認識してしまう。





初代の「星のカービィ」ということで以後のシリーズに標準装備されていたものがなかったりする。
『ダッシュ』『スライディング』『水中での攻撃』
『2体以上同時吸い込みによる星強化(本作は敵を何匹同時に吸っても星は強化されない)』など…
そして、一番の要素『コピー』である。

後のシリーズをプレイして先祖返りしたプレイヤーには一番驚く要素だろう。
でも、『コピー』の片鱗は垣間見れるわな。
ビームを放つ『ワドルドゥ』やカッター投げる『サーキブル』という特殊攻撃を用いる敵とか
マイクに取ってから(吸い込めない。触れるだけで口に含む)吐き出すと全画面攻撃とか
コピーなしに伴って一部アイテムなどの効果が異なったりするのも面白い。

『さつまいも』:一定時間飛行状態で空気弾を連続して放つことができる。

『激辛カレーライス』:一定時間炎を放出し続けられる。水中に入ると効果はなくなる。

『バクダン』:吸い込んで吐き出すと爆風を放ちつつ飛び続け貫通属性が付加される。


しかし『さつまいも』を食べて空気弾が出るか…本作独自だけど…
『カービィ』は口で屁をこくのだろうか?
う~む…
そんな下品な発想をする俺みたいな奴がいるからシリーズで定着しなかったんかな?(笑)

後、本作独自の敵がちょこちょこ出てくる。
以降のシリーズに出番がなくてちと可哀想(苦笑)

翌年ファミコンで発売された
「星のカービィ ~夢の泉の物語~」のボス手前のラストステージでは
背景が白黒のステージで2色で、曲も同じで本作を再現しているように思えて

「イカす!!」

と、思ったものであった。



wikiなどの裏話を見ると
元々『カービィ』の容姿はゲームボーイ用ソフトのプレゼンに向けたデモ版のキャラクターであり
好評を得たからこそあのデザインが起用されたのだという。


「ティンクル・ポポ」というタイトルで主人の名前は「ポポポ」
(「エッガーランド」の『ロロ』や『ララ』から来ているんだろうな…)
1992年1月下旬に発売予定だったが
任天堂の「宮本 茂」氏が

「ちょっといじるだけですごく面白くなる」

と言い、発売を中止して3か月間再調整。
1992年4月27日に満を持して発売した結果
全世界で500万本以上の売り上げを記録する事になった。


一方で開発の「桜井 政博」氏は当時主流だった高難易度アクションゲームへの
アンチテーゼとして本作を製作し、残機制で体力性にして
誰でも楽しめる難易度にしたとか…
流石だなぁ~。

ただ、一方で歯応えがある「エクストラモード」もある。

PS)CMの絵かき歌が印象的。
 幼い少年が

 「まるかいて~
  おまめがふたつ
  おむすびひとつ
  あっと言う間に…

  星のカービィ!
  なんでも吸い込む~」

 そんな歌を歌いつつ『カービィ』を描いていたら『カービィ』を召喚してまって
 あっという間に自身が吸い込まれ、吐き出され小惑星に衝突させられるCMである。

 曲自体が
 「星のカービィ ~夢の泉の物語~」のオープニングのデモに採用されている経緯もある。


ここからがネタバレ






















各ステージボス

1面:『ウィスピーウッズ』

 「カービィ」シリーズお馴染みのボス
 本作には顔に当たり判定があるので
 顔に接触して滑るようにしているとダメージを受ける。

 「エキストラモード」では『りんご』の他に『ゴルドー』も落としてくるのだが
 悪い点で指摘したように画面が狭いわりに『ゴルドー』もでかい。
 


2面:『ロロロ&ラララ』

 「夢の泉の物語」や「スーパーデラックス」にも出ているので余裕
 運んでくる箱を去り際に吸い込んで
 別の去り際に当てる。

 4段あるが、最上段と最下段にいると
 付近の段に並んで『ロロロ』と『ラララ』が出現したときに
 避けるところがないので2段目、3段目に常に待機するのが基本。


3面:『カブーラー』

 あまり見かけない。大砲付きの飛行船のボス。
 さつまいもを取った状態で、空中での戦いとなり
 実質シューティング。
 いつもと違う操作性なので楽しい。

 撃って撃って撃ちまくれ!!
 

4面:『クラッコ』

 こいつも「カービィ」シリーズお馴染みのボス
 若干、以降のシリーズと異なる動きをするので見極めが肝心。

 左端、右端を定位置として
 画面全体をグルッと周回して体当たりする際はしゃがむ。
 それから真ん中から左端、右端に体当たりするのでジャンプして避ける。
 これはタイミングの見極めが重要。


ラスボスである『デデデ大王』手前のボスラッシュ部屋の
音楽が「星のカービィ ~スーパーデラックス~」の『格闘王への道』の曲で聞いていてうれしかったな。


5面:『デデデ大王』戦
 以降の作品ではコピー能力が当たり前になってしまったから
 コピー能力がないすっぴん状態だと敵の動きをよく見ないといけない。
 ハンマーで来るのか、吸い込みをしてくるのかジャンプしてくるのか…

 『ハンマー』を持つなら
 ちょっと下がって空振りしたときに生じる星を吸って攻撃。

 ジャンプしたら
 ちょっと下がって着地時に生じた星を吸って攻撃。
 状況によってはくぐる必要もある。

 何もなしに走ってきたら
 『吸い込み』か『スライディング』が来るので空を飛んで反対側へ…


そして通常のゲームをクリアすると
最後に「エクストラモード」のやり方が表示される。

タイトル画面で
「上+セレクトボタン+Aボタン」の同時押しである。
敵の動きが速くなったり非常に難しい。

特にエキストラモードのラスボスの『デデデ大王』戦では
ラスボスにふさわしい機敏な動きで『カービィ』を苦しめる。

「『デデデ大王』、体力多いな~」
「ジャンプして着地した後、その速さで突っ込んできたらいかんだろ」

ジャンプの着地直後は大した硬直もなくものすごく早く動くので
星を吸い込もうとするのは危険。無視した方がいい。
『ハンマー』を振り下ろしたときの星を使って撃ちこむのを繰り返した方がいい。となる。


エキストラモードをクリアすると
敵キャラ紹介があるエンディングになる。


「コンフィグモード」のやり方を表示する。

タイトル画面で「下+セレクトボタン+Bボタン」で
体力や残機の調整とサウンドテストが可能。


今考えるとコピーがない簡素なゲームであるが
それでも基本はしっかり出来上がっていて発展性もうかがわせる
そりゃ全世界で売れるわというゲームである。
「カービィ」ファンの方であれば

「これが『初代』カービィ」

と思ってプレイして損がないゲームと言えるだろう。



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