心が不安で弱くなった

 裕也の刀も

 消す…というより

 勝手にすーっと

 消えた。
 静かな海…しかし

 二人の間は

 戦闘ゲーム前と

 何かが変わった。
 距離があるのだ。

 立ち位置は

 すぐ隣だが、

 それよりも大きな

 距離が心の間に

 出来た。

 溝ができたと言うか

 線が引かれたような

 感じだ。
 裕也がふと気づくと

 御堂の青い鎧が

 まだ少し黒い靄に

 なんとなく

 囲まれている。
「御堂さん、黒い靄が、

 御堂さんに

 取り付いてます。」
「ああ、

 さっきの奴の

 生命エネルギーを

 鎧が少し吸ったんだ。
 さっきの奴の

 黒い波長が

 俺を蝕もうとしてるんだ。

 この鎧は

 黒い波長で

 できてるから。」
「黒い波長でできてる…。

 鎧が?

 あの、今更ですけど、

 黒い波長って

 どういう意味ですか?」

 御堂は少し間を

 おいてから答えた。
「裕也、

 お前も自分が

 何をしているか

 全てを知りたいんだな?」
 御堂は千堂一成の

 時の展開を

 思い出していた。

 同じ展開になるのかと

 考えつつ、
 御堂は裕也から

 向きを海に変えて

 海を見ながら

 話しだした。
 

 

 

ブログランキング・にほんブログ村へ  
にほんブログ村

人気ブログランキングへ
今日もご訪問ありがとうございます。

いいねをいつもありがとうございます。