「ある日俺のもとに

 やってきたカオルは

 突然

 俺の本心を

 言い当て、願いを

 突いてきた。」
 千堂一成の時と

 同じく、まだ

 大学生だった頃の

 御堂の前に堂島は

 ぶぜんとした顔で
 やってきた。

 それがカオルとの

 出会いだったと

 御堂は思いめぐらせ、

 裕也に続ける。
「殺人を犯す

 人間たちは

 共通の周波数を

 発生させていると

 カオルは言った。
 それをカオルは

 黒い波長と呼んでいた。

 今お前が

 持っている装置、

 あれは殺人を犯す
 黒い波長のレベルを

 計測して数値化する

 装置だ。

 カオルは

 殺人者探査装置と呼び、
 装置が検知した

 俺の強すぎる

 殺意を画面に

 数値で示した。
 あいつは俺を

 危険レベルだと

 言ったが半面俺が

 強い殺意を

 発生させながら
 正義の心を

 持っていると

 あいつは言ってくれた。

 当時の俺は

 裁判官になって

 殺人犯を
 全部死刑にしようと

 考えていた。

 俺の殺意は正義のもとに

 制御されていたんだ。
 だからあいつは

 俺を選んだ。

 ただの殺人願望が

 強い奴というだけなら

 あいつの計画には
 選ばなかったはずだ。

 むしろ抹殺の対象だ。」
 

 

 

ブログランキング・にほんブログ村へ  
にほんブログ村

人気ブログランキングへ
今日もご訪問ありがとうございます。

いいねをいつもありがとうございます。