先日、US iTunesよりダウンロードした映画「ボヘミアン・ラプソディー」をヘビロテ状態で鑑賞。
コア・リピーターにより語られているロバート・デ・ニーロのカメオ出演場面もしっかり確認した。
(数秒、どアップで映る)



さて、(私らの)業界目線で気になる場面は、なんといってもSmile(クイーンの前身バンドで1968年にブライアン・メイにより組織される)時代のブライアン・メイとロジャー・テイラーにフレディー・マーキュリーが初対面、ティム・スタッフェル脱退後のボーカル担当を志願するところ。

 


このシーンで、さりなげなく演出されたSmileのロゴ(下図)。

 


これは二つのことを象徴的に暗喩している。

一つはロジャー・テイラーの学歴、そしてもう一つはフレディーの口元(歯並び)だ。



まず、このロゴ。

*instagram brianmayforreal (https://www.instagram.com/p/BoO-F9VBqQ7/)より引用


制作は、Smileの初期ボーカルをつとめたティム・スタッフェルによる。
Wikiによれば、彼は1965年にイーリング・アート・カレッジ(Ealing Art College)でグラフィックと絵画を学ぶコースに進学、その後、フレディー・マーキュリーと知り合ったそうである。彼は後年、音楽を離れ、美術、デザイナーとしての才を発揮、『きかんしゃトーマス』シリーズなどの模型制作にも携わったそうである。


*Wikipedia (https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%A0%E3%83%BB%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%83%E3%83%95%E3%82%A7%E3%83%AB)より引用改変


さて、このロゴ。
一見すると有名なストーンズの「ベロ・マーク(Lips and Tongue)」と非常によく似ている。
もしやパクリ?とバンド・アイコンとしての知名度の点から勘ぐってしまうのも致し方ない。しかしながら、このベロ・マークの初見は、1971年に発表されたシングル「Brown Sugar」であるとされることから、時系列上、Smileロゴはオリジナルのものであることは事実でありそうである。
実際、この事に関し、ブライアン・メイのインスタグラムで、ティム・スタッフェル本人とのやり取り上で、説明紹介されている(下図)。


*instagram brianmayforreal (https://www.instagram.com/p/BoO-F9VBqQ7/)より引用


ここでの本題、ロジャー・テイラーの学歴について。

彼は1967年にLondon Hospital Medical Collegeにおいて歯学を専攻。この大学は、イングランド最古(1785年設立)の権威あるメディカルスクールと知られる。しかしながら、歯学科専攻2年後、East London Polytechnic(現 イーストロンドン大学 University of East London)へ入学し直し、生物学を専攻してBSc (Bachelor of Science 理学士号) を修得した。


Wikipedia(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AD%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%83%86%E3%82%A4%E3%83%A9%E3%83%BC)より引用改変

劇中でも度々、メンバーから歯医者といわれるものの”中退”と訂正されている。

ちなみにながら、当初、歯科医を目指すために進学したLondon Hospital Medical Collegeは、他の大学と統合した結果、現在では、
クイーン・メアリー(ロンドン大学)(Queen Mary University of London, QMUL)となっている。

何ともニヤリとするワードが並ぶ学校名。


キリよく、今日はここまでとする。