2018年3月17日（土）
第4回コロンビア全国日本語弁論大会
el Concurso Nacional de Oratoria de Lengua Japonesa en Colombia
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上級の部・審査員特別賞
「一歩一歩」
（フアン・カミロ・アグデロ）
「ねーねーカミロくん、卒業したら美術を勉強しない？
一緒に漫画家になろうよ！」
友達のその言葉で僕の道が見えました。
子どもの時から絵を描くことが得意で、
僕の一番好きな事でした。
両親はいつも画家になればいいと言っていましたが、
僕は「大人になったら獣医になろう」と思っていました。
でも友達が「一緒にやろう！」と言ってくれた時、
絵の道をまじめに考え始めました。
これが僕の道の最初の一歩です。
僕はカリで生まれましたが、
四歳で父の仕事のためにペレイラに引越しました。
ペレイラはあまり大きな町じゃないので、
高校を卒業した時、メデジンの大学に入りました。
メデジンに着いた時、店や人がいっぱいでびっくりしました。
僕はやはり大きな町が好きです。
メデジンに来たこと、これが僕の道の二歩目です。
メデジンでアニメや日本関係の店やイベントをさがしました。
ある日、日本文化のクラブを見つけて、
すごくうれしかったです。
書初めのクラスに参加して、
好きな言葉を書くように言われたので、
「日本語」と書きました。
「いつか日本語をちゃんとしゃべれるようになる」
それが僕の願いでした。
その年の六月から日本語の勉強を始めました。
これが僕の道の三歩目です。
「一緒に漫画家になろう」と言った友達は残念ながら、
カリでちがう大学に入りました。
でも大学生になって、美術のクラスで新しい友達ができました。
成績はよかったし、
先生やクラスメートは僕の作品をほめてくれました。
ところが、二年生になってから僕のやる気は
どんどんおちてしまいました。
美術の世界は僕のやりたいこととは違いました。
くやしかったです。
「せっかくここまで来たのに、どうすればいいんだ」
となやみました。
「このまま卒業しても僕の夢はかなわない」
と思いましたから美術をやめました。
この時、僕はころびました。
道に迷いました。
でも立たなきゃいけない、と思い、
同じ大学でデザインの勉強を始めました。
勉強しながら僕の考え方は変わっていきました。
たくさん大事な人に出会い、
そのおかげで少し大人になれた気がします。
今も漫画とアニメは好きですが、
それよりも文化やイラストに興味があります。
僕の研究のテーマもどんどん変わりました。
最近はコロンビア社会における
日本のイメージについて研究しています。
そして今は、以前はわからなかった美術のおもしろさも
わかるようになりました。
これから僕の作品で日本文化とコロンビア文化の関係を
ふかめていきたい、
そのために美術やデザイン、二つの国の文化を勉強しています。
あれ、いつのまにステップを数えることをやめたのでしょう。
ああ、そっか、もう数える意味がありませんね。
なぜなら僕はもう自分の道を走り始めて、
止まり方を忘れてしまいました。
ご清聴ありがとうございました。
クラスでの練習↓
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「ねーねーカミロくん、卒業したら美術を勉強しない？
一緒に漫画家になろうよ！」
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子どもの時から絵を描くことが得意で、
僕の一番好きな事でした。
両親はいつも画家になればいいと言っていましたが、
僕は「大人になったら獣医になろう」と思っていました。
でも友達が「一緒にやろう！」と言ってくれた時、
絵の道をまじめに考え始めました。
これが僕の道の最初の一歩です。
僕はカリで生まれましたが、
四歳で父の仕事のためにペレイラに引越しました。
ペレイラはあまり大きな町じゃないので、
高校を卒業した時、メデジンの大学に入りました。
メデジンに着いた時、店や人がいっぱいでびっくりしました。
僕はやはり大きな町が好きです。
メデジンに来たこと、これが僕の道の二歩目です。
メデジンでアニメや日本関係の店やイベントをさがしました。
ある日、日本文化のクラブを見つけて、
すごくうれしかったです。
書初めのクラスに参加して、
好きな言葉を書くように言われたので、
「日本語」と書きました。
「いつか日本語をちゃんとしゃべれるようになる」
それが僕の願いでした。
その年の六月から日本語の勉強を始めました。
これが僕の道の三歩目です。
「一緒に漫画家になろう」と言った友達は残念ながら、
カリでちがう大学に入りました。
でも大学生になって、美術のクラスで新しい友達ができました。
成績はよかったし、
先生やクラスメートは僕の作品をほめてくれました。
ところが、二年生になってから僕のやる気は
どんどんおちてしまいました。
美術の世界は僕のやりたいこととは違いました。
くやしかったです。
「せっかくここまで来たのに、どうすればいいんだ」
となやみました。
「このまま卒業しても僕の夢はかなわない」
と思いましたから美術をやめました。
この時、僕はころびました。
道に迷いました。
でも立たなきゃいけない、と思い、
同じ大学でデザインの勉強を始めました。
勉強しながら僕の考え方は変わっていきました。
たくさん大事な人に出会い、
そのおかげで少し大人になれた気がします。
今も漫画とアニメは好きですが、
それよりも文化やイラストに興味があります。
僕の研究のテーマもどんどん変わりました。
最近はコロンビア社会における
日本のイメージについて研究しています。
そして今は、以前はわからなかった美術のおもしろさも
わかるようになりました。
これから僕の作品で日本文化とコロンビア文化の関係を
ふかめていきたい、
そのために美術やデザイン、二つの国の文化を勉強しています。
あれ、いつのまにステップを数えることをやめたのでしょう。
ああ、そっか、もう数える意味がありませんね。
なぜなら僕はもう自分の道を走り始めて、
止まり方を忘れてしまいました。
ご清聴ありがとうございました。
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