【オーストラリア9月雇用統計】
 オーストラリア連邦統計局が17日に9月の雇用統計(就業者数や失業者数など雇用関連の結果)を発表。

 9月の就業者数(以下、季節調整値)は前月から+1万4700人。前月は+3万7900人。
 失業者数は前月から▲8100人。前月は+3000人。
 失業率は前月から▲0.1ptの5.2%。

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 詳細はオーストラリア統計局で確認できます。

 9月の失業率は前月から▲0.1ptの5.2%となりました。就業者が増加、失業者が減少したため失業率は低下、市場予想(5.3%)を下回っています。就業者の動きを見るとフルタイムの就業者が増加しており質的には改善したようです。

 増減をみると就業者は前月から+1万4700人と36ヶ月連続で増加、失業者も前月から▲8100人と小幅ですが7ヶ月ぶりに減少しています。

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 就業者が増加したものの失業者が減少となり労働参加者は小幅の増加にとどまり、労働参加率は前月から▲0.1ptの66.1%となりました。

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 次に就業者の内訳をみるとフルタイム就業者は前月から+2万6200人と2ヶ月ぶりに増加しました。男性が前月から+5300人と2ヶ月連続で増加したのに対し女性は前月から+2万900人と2ヶ月ぶりに増加しています。

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 一方、パートタイム就業者数は前月から▲1万1400人と3ヶ月ぶりに減少しました。男性が前月から▲1万2000人と3ヶ月ぶりに減少、女性は前月から+600人と小幅ですが2ヶ月連続で増加しています。

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 最後に失業者数の内訳をみると男性が前月から+4600人と3ヶ月連続で増加したのに対し女性は前月から▲1万2800人と2ヶ月連続で減少しています。

 今後ですが就業者数が増加となったものの労働参加者は減少に転じたことや就業者の増減が女性によるところが大きくなっているのは気になるところ、今のところはぶれつつも緩やかに増加しそうで、失業率は今の水準で推移しそうです。

 失業率がいまだに目標を上回る5%台なため政府や中央銀行は景気刺激策を打ち出してきそうですが最大の貿易相手国である中国をはじめ世界経済の鈍化は続いているため、政策の効果は限定的になりそうで失業率はなかなか下がらず、賃金上昇率も加速しにくい状況はまだ続きそうです。

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