＃３のコントですが、独立しているので、
＃１、＃２を読んでいなくても楽しめます。
ちなみに、＃１はこちら。
＃２はこちら。
（助さん、格さんがたくさんの悪人と戦っている）
光圀
「助さん、格さん、もういいでしょう。」
助さん
「静まれ！静まれー！
（印籠を見せながら）この紋所が目に入らぬか！
こちらにおわすお方を・・・」
光圀
「助さん。」
助さん
「どなたと心得る・・・」
光圀
「助さん。」
助さん
「はい。」
光圀
「（周りを見回しながら）・・・誰も立ち上がらないんだけど。」
助さん
「・・・そうですね。」
光圀
「（倒れている悪人たちを前に）・・・なんだろ、この光景」
助さん
「・・・どうしましょう。」
光圀
「助さん、格さん。」
助さん
「はい。」
光圀
「やりすぎ。」
助さん
「すみません。」
格さん
「俺はまだ暴れ足りないくらいだけど。」
助さん
「格さん！」
格さん
「むー・・・」
助さん
「どうしましょう？」
光圀
「一応、続ける？
やってる途中で目を覚ます可能性もあるし。」
助さん
「ワンチャンありますね。
続けましょう。」
光圀
「では、『この紋所が・・・』から。」
助さん
「はい。」
光圀
「よーい・・・はい！（手を叩く）」
助さん
「（印籠を見せながら）この紋所が目に入らぬか！
こちらにおわすお方をどなたと心得る！
恐れ多くも・・・」
光圀
「助さん。」
助さん
「先の副将軍・・・」
光圀
「助さん。」
助さん
「はい。」
光圀
「・・・起きる気配ないね。」
助さん
「私もそんな気がしてきました。」
格さん
「（倒れている悪人に）おーい。死んでるのか？
おーい。おーい。（悪人をつつく）」
光圀
「格さん。」
格さん
「はい。」
光圀
「やめなさい。」
格さん
「むー・・・」
助さん
「どうします？」
光圀
「救急車と警察呼ぶ？」
助さん
「そうですね。
でも、なんて説明します？」
光圀
「ありのままを説明して、『やりすぎました』って。」
助さん
「言います？」
光圀
「仕方ないでしょう。」
助さん
「わかりました。（スマホを取り出す）」
（１５分後）
（沢山の鑑識たちが現場検証をしている）
刑事
「では、ここの屋敷の主人である悪代官と
その友人の越後屋が、ここで悪巧みをしていたんですね？」
光圀
「はい。」
刑事
「で、口論の末、こうなったと。」
光圀
「あの・・・、一方的にこちらが悪かったわけではなくて、懲らしめただけです。
度が過ぎただけです。」
格さん
「オレはもっと暴れたかったけど・・・」
光圀
「格さん！」
格さん
「むー！」
刑事
「とりあえず、署までご同行いただけますか？」
光圀
「でも、世直しの旅が・・・。」
刑事
「いや、行く先々の代官屋敷でこういうことをされると、
むしろみなさんの方が危険人物になりますので・・・。」
助さん
「ご老公。どうします？」
光圀
「助さん。」
助さん
「はい。」
光圀
「格さん。」
格さん
「はい。」
光圀
「懲らしめてやりなさい！」
助さん・格さん
「やー！！」
（５分後）
光圀
「助さん、格さん、もういいでしょう！」
助さん
「静まれ！静まれ！！」
格さん
（まだ暴れ続けている）
助さん
「静まれ！静まれ！！」
格さん
（まだ暴れ続けている）
助さん
「格さん！」
格さん
「ん？」
助さん
「静まれ！！」
格さん
「むー！」
助さん
「（印籠を出し）この紋所が目に入らぬか！！
こちらにおわすお方を・・・」
光圀
「助さん。」
助さん
「どなたと心得る・・・」
光圀
「助さん。」
助さん
「はい。」
光圀
「警察の方、みんな立ち上がらないけど・・・」
助さん
「そうですね・・・」
光圀
「やり過ぎ。」
助さん
「すみません。」
格さん
「まだ暴れ足りないなー。」
助さん
「格さん！」
格さん
「むー！」
助さん
「（黄門さまに）どうしましょう？」
光圀
「さらに警察を呼ぶ？あと救急車。」
助さん
「ですね。
（スマホを取り出す）っていうか、なんで、警察のみなさんを懲らしめたんですか？」
光圀
「・・・ムシャクシャして。」
助さん
「そういうの、やめてください。」
格さん
「オレもたまにムシャクシャして、暴れることあるよ。」
助さん
「格さん！」
格さん
「むー！」
助さん
「（スマホで電話をかける）あ、もしもし、警察ですか？」
光圀
「にしても、カオスな空間だな。
悪代官たちと警察のみなさんが庭一面に倒れてるって。」
格さん
（スマホをいじっている）
光圀
「格さんは何をやってるの？」
格さん
「珍しい光景なので、写真と一緒にツイッターで呟こうかと。」
光圀
「ダメダメダメ！！」
格さん
「ツイート、と。
もう呟いちゃいました。」
光圀
「はぁ？！」
格さん
「あ、すごい勢いでリツイートされてる。」
光圀
「助さん、何とかしなさい！」
助さん
「格さん！何してるの！」
格さん
「拡散。」
助さん
「格さん！」
格さん
「むー！」
助さん
「（格さんのスマホを見ながら）静まれ！静まれ！！」
光圀
「止まらないね。」
助さん
「あー、もう！こうなったら！（印籠の写真を撮る）」
光圀
「何する気？」
助さん
「（スマホをいじりながら）よし、ツイート！」
光圀
「何したの？」
助さん
「印籠の写真と一緒に『この紋所が目に入らぬか』とツイートしました。」
光圀
「あ、リツイートが止まった。」
助さん
「あぶねー。」
光圀
「便利だね、印籠って。」
格さん
「むー！」
助さんと格さんがやりすぎた、という発想から広げていったコントです。
格さんの「むー！」のセリフが気に入ってしまったので、事あるごとに入れています。
人数：４人以上
光圀
助さん
格さん
刑事
所要時間：５分～６分
所要時間：★★☆☆☆
備考：倒れている人を舞台上に上げるか、セリフだけで観客に想像させるかで印象が大分変ると思います。
僕としては、舞台上に上げない方が想像で楽しめるので、実際に倒れている人を上げるよりもいいんじゃないかと思います。
【コント】少女コミック
【コント】博士のひらめき
【コント】避難訓練
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