貧しかった時は、誰にでもやさしくて思いやりのあった人が、成功して金持ちになると、やさしさもなくなってしまうことがあります。
そういう人の成功は、長続きしないものです。
なぜかといえば、人が最後に求めるのは、愛だからです。
その証が、お金であったとしたら、そのお金は愛を示す道具に使われたものです。
だから、お金というものは手段であって、目的にはならないものです。
ところがお金を持つと人は、お金の威力に酔って、愛の大切さを忘れてしまうものです。
どんなことをするにも、愛がなければ台無し、ということを忘れてはいけないのです。
例えば、お金のある人が、慈善事業に寄付するとします。
その時、くれてやるというような態度だったら、決して感謝されないものです。
お金は受け取るでしょうが、お金を出した上に、軽蔑されてしまうかもしれません。まず、愛があって初めて寄付という行為が生きて来るのです。
ヨーロッパの貴族は昔から慈善活動を活発に行ないます。
しかし、その本音は自己満足と保険でした。保険の意味は、自分たちの身分を守るために、民衆を治めただけです。
全部が全部そうだったわけではありませんが、そういう意味合いが大きかったのです。
だから、いつまでも通用せず、しまいには貴族の方が没落したのです。
根っこのところで愛に欠けていることを見抜かれたからです。
お金を受け取る側にも同じことがいえるものです。
受け取る権利があったとしても、ただ権利として受け取るだけでなく、愛と感謝をもって受け取らなければ、決してよい結果にはならないものです。
人を愛し自分も愛すことが、最高の美徳だし、それがなくて豊かな生活はないように思うのです。
本日もご拝読ありがとうございます。