「ほら、もう終わるから、抜いているところだからね、今、のどまで来ているよ、ほらほら、もう鼻だよ」

 

こうして終わった。

時間にして、たぶんほかの人の話を聞く限り4分ぐらいのことらしいが、私には30分くらいに感じた。涙も鼻水もよだれも感じたが、そしておしっこも分かっていたが、私はのろのろと起き上がって、診察ベットの上に座った。びっくりした!!診察ベットには、水たまりができていたのである!!池!?しかも、ベットの端から、ぽたぽたと私の尿が垂れている。むしろ、湖!?

 

これって、これって、次の人のために、この看護師さんたちがふき取って消毒しなければならないの?申し訳ない!申し訳ない!

先生も看護師さんも分かっているだろうが、私は言った。

 

「すいません、私、失禁しました」

 

その時、視界に別の看護師さんが検査着のズボンを持って立っているのが入った。

看護師さんは、私の心理的ショックを和らげるためか、優しく「着替えましょうね」と話しかけて、立つように促した。私はのろのろと、その場でズボンを脱ごうと手をかけたら、先生が「ぼく、どきましょうか!」とおっしゃって、はっとした。あ、ここでぬぐんじゃないのね?

 

「さあ、更衣室に行きましょうね」

看護師さんは、私が恥をかかないようにと配慮したのか、私を隠すように先導。そこで知ったのだが、受付そばの、私が着替えた更衣室と別に、レントゲン・バリウム検査・胃カメラコーナーに更衣室があったの!!!一部屋だけど、わりと広めで、私はそこでズボンを脱いで、パンツも脱いで、濡れたパンツをどうしたものかと思うと同時に、その部屋にペダルを踏んで蓋をあける、医療廃棄物を入れるごみ箱っぽいごみ箱があったので、そこをあけて、ぺっと投げ捨てた。

 

私が更衣室を出ると、待合で座るように促されたので、そこで座っていた。私のケアをしている看護師さんが、奥で別の看護師さんとひそひそ話しているのが見えたので、私はハッとした。この検査着のズボン、ノーパンではいちゃまずかったか?検査が終わったら、ユニクロでもどこでもよって、パンツ買おうと思っていたが、この検査着もダメか。そうだよね、不潔だよね、私はあともう少しだろうから、我慢できるけど。ノーパンのままズボン履いて、ユニクロにパンツを買いに行くつもりだったけど・・・

 

看護師さんの話が終わったようで、担当の彼女は、私の横に座った。看護師さんは、私に配慮して、耳元でささやいた。

「あの、下着ですけれど・・・」

看護師さんは、非常に言いにくそうだった。だから、私ははっきり言った。

「ノーパンです。」

だって、その時私は、実は「バリウムってあとも気持ち悪いけれど、胃カメラって終わってしまえば、楽なのね。」っていうことと、おしっこもらした自分に対して笑い出したいくらい面白い気持ちと、同時になさけなかー、っていう気持ちと、前回の失禁(ブログにも書いたが非公開にしているかも。義母を抱きかかえて倒れた時、失禁した。)を思い出していて、わりと冷静に事態を受け止めていたのである。

「そ、そうですよね、それで、有料になってしまうのですが、紙パンツのご用意があるので・・・」

「あ、お願いします!!」

 

紙パンツと聞いて、私はバブルなころ、旅行用の紙パンツがあったから、あんな感じかな、と思った。TMちゃんにこの話をしたときに「エステの時のパンツっていう感じでしょう?」と言われてて、ああ、そうそう、そんな感じだね、と思った。

だがしかし、渡された紙パンツは嫌にふっくらしているな、と。更衣室で広げてみると、それって、TVCMで「私も自分で履けました」っていうやつじゃないの~、そう、紙おむつ!!!

で、紙おむつ、意外に快適だった話は別に書くとして、次回胃カメラの時はおむつを履いていこう、と思ったのであった。爆  笑豚