あらすじ
CSファミリー劇場で2012年から放送されている『緊急検証!』をご存知だろうか。超常現象がテーマのオカルトバラエティ番組だ。
21世紀、オカルトの荒野を切り拓く! 毎回人類が検証すべきテーマを掲げ、地上波では決して踏み込めない企画に挑戦し続ける、ファミリー劇場オリジナルの新世紀のオカルトバラエティ番組「緊急検証!」シリーズ。
出演メンバーは『ビートたけしの超常現象Xファイル』(テレビ朝日系)でも活躍するオカルト肯定派の面々。
番組の普及を目指して作られた映画版では、スケールが大幅アップ。
往時のブームを超える超常現象を今、見せられるのか。それがテーマ。
大挑戦ではないか!(大声) ワクワクが止まらない。
当方がオカルト好きだからだけではない。
この映画、オカルト懐疑派にもオススメできる理由がある。
オカルトブームとは
70年代の日本はオカルトブームが席巻していた。
超能力者ユリ・ゲラーの登場で、日本中の小学生が給食スプーンを折り曲げて、教師は激怒。
恐竜の生き残りネッシーのブームで、日本各地の湖で似たような生物の目撃情報が溢れ。
五島勉著『ノストラダムスの大予言』がベストセラーになり、どうせ世界が終わるのだからと努力を怠る人々が続出。
TVは連日、オカルト番組を放送。
日本テレビの矢追純一が仕掛けたUFOブームで、子供たちは空を見上げていた。
夏休みは、昼間からワイドショーで心霊コーナー。
ワクワクとガクブルで日常が満たされていた時代。
それらの企画がぶっ飛んだのは、オカルトを利用した宗教被害が増えたからだ。 中でもオウム真理教は、オカルト番組を一掃してしまった。畜生。
オカルトバラエティ番組
映画版では、オカルト三銃士(飛鳥昭雄、山口敏太郎、中沢健)にミッションが課せられる。それぞれがノストラダムス、超能力、ネッシーを検証せよ、と。
クラウドファンディングで集まった資金力で、ロケも大盤振る舞い。懐かしの『木曜スペシャル』も思い出す。
失敗もある。イジリもある。笑いも生まれる。
だが、彼らの生き方に焦点が合った時に、見えてくるものがある。
彼らはなぜ、イロモノ扱いされてもなおオカルト道を邁進しているのか、だ。
キャスト、スタッフについて
飛鳥昭雄
山口敏太郎
中沢健
大槻ケンヂ
辛酸なめ子
逸見太郎
ユリ・ゲラー
清田益章
康芳夫
高橋圭監督
生き様だからオススメできる
気軽に眺めて笑っているうちに、様相が変わる。
オカルト三銃士や超能力者たちの思い、過去、姿勢。
それらが浮かび上がるにつれ、人生の重みがズドンと現れる。
やがて、鬼気迫り始めるから驚く。
いつしか、彼らが背負う因果に夢中になっていた。
超能力を追う者。
超能力に縛られる者。
ブームを作るメディアと、翻弄される人々と。
超常現象に熱狂した時代を、振り返る試みでもある。
これは…もしや、優れたドキュメンタリーなのでは…(震撼
少年少女の心を捨てず、真剣にオカルトと共に生きる人々には迫力がある。
人生に迷っている人には、特にオススメしたい。
この、夢を見続ける根性を。
番組アーカイブ
恐縮ながら当方、大のオカルト好きであるくせに、番組を視聴したことがなかった。CS放送を観られる環境に無かったせいだ。これは悔しい。
当方も、笑いながら考えたいと思う。
予告編
ファミリー劇場
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