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最新情報 前立腺がんの診断と治療

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2018年12月12日
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カテゴリ:前立腺がん

◆◆ 血中テストステロン濃度 ◆◆

 

前立腺がんの内分泌療法・去勢術の目的は、男性ホルモンすなわちテストステロンを低下させて、前立腺がん細胞の増殖を抑えることです。

前立腺がん細胞は、男性ホルモン・テストステロンをエサに増殖しているため、去勢術で、兵糧攻めにしようというわけです。

去勢術とは、睾丸(精巣)由来の男性ホルモン・テストステロンを低下させることを意味します。

前立腺がんの大部分の患者さんで、この内分泌療法の効果は認められます。

特に排尿障害や骨転移による痛みなど前立腺がんによる症状がある方は、内分泌療法によって劇的に改善するのは、
現場でよくみる光景です。

 

しかし、残念ながら、この効果は永遠には続きません。

相手(前立腺がん)によりますが、内分泌療法で長期間効果が得られる場合もあれば、半年~1年で、再燃してしまう患者さんもいます。

 

そうはいっても、内分泌療法は、現時点では、進行前立腺がん、転移性前立腺がんで見つかった場合や、根治療法後の再発・再燃に対しての中心となる治療法です。

できるだけ、長く効果が続くの願うばかりです。

去勢術には内科的去勢術と外科的去勢術があります。

どちらも精巣由来のテストステロンを抑え込もうというものです。

去勢術で十分にこのテストステロンを抑えることが重要です。


中途半端にテストステロンを抑えると、比較的少量の男性ホルモンで増殖する前立腺がん細胞が活発に動き出すかもしれません。

 

以前は、外科的去勢術が多かったわけですが、現在はほとんどが内科的去勢術の治療を受けています。

去勢術により男性ホルモンを下げても再燃した場合、『去勢抵抗性前立腺がん』という病名になってしまいますし、新たな治療を考慮しなければならなくなります。

残念ながら、去勢術で根治できる方は、まずいません。

しかし、長期間、去勢術で病勢を抑えることができている患者さんがいるのも事実です。

どういう患者さんが去勢術で長期間効果が得られるかは実は
よくわかっていません。

 

去勢抵抗性前立腺がんと診断するためには、

『十分男性ホルモンすなわちテストステロンが下がっているにもかかわらず、再燃している』

ことを確認することが重要です。

一般的に、血中テストステロン濃度が50 ng/dl以下が、去勢域といわれています。

 

50 ng/dl以下になっていれば、去勢術として十分というわけです。

そうでしょうか?

 

最新の研究で、この50 ng/dl以下の治療目標では、前立腺がん細胞の増殖抑制や治療効果に不十分で、生存率や再燃までの期間に差が出ることわかってきました。

 

 

内分泌療法前、内分泌療法後、内分泌療法後PSAが上昇したときは、テストステロン濃度をみることは、大変重要です。






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12/09/2018  定期配信『血中テストステロン濃度測定の重要性 その1

12/16/2018 定期配信『血中テストステロン濃度測定の重要性 その2

 

 






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最終更新日  2018年12月12日 04時06分51秒
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