「計画通りにしたい」は『親の価値観』であって、当たり前なものではない | 家庭を子どものBASEに 佐伯和也公式ブログ

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子どもが思う存分遊ぶ(ゲーム含む)ことで、知的好奇心が育ち、それが勉強にも繋がっていく

 

22日にmomoカレーさんを貸し切って、講演会をさせていただきました。

 

店長さんもなぜか大絶賛してくれて、

 

「次回もうちでやりましょう」

 

って言ってくれました。

 

 

 

今回は、

 

『怒り』

 

がテーマだったんですが、最近、怒りについて考えていることが2つあります。

 

 

 

まず1つ目は、

 

「親の計画性」

 

です。

 

 

 

これは僕統計ですけど、

 

「計画通りに物事を進めたい」

 

っていう親は、子どもにキレやすい傾向にあるように思います。

 

 

 

個人の価値観としては全然あり。

 

計画通りに進むと気持ちいいし、安心するし、楽しい時もある。

 

 

 

でも、これはあくまでも

 

『親の価値観』

 

なので、子どもに押し付けたら、そりゃ子どもは反発するし、子どもは別に、

 

「計画通りに物事を進めたい」

 

なんて思っていないから、親が思った通りには動いてくれない。

 

 

 

だから、

 

「私は、計画通りに進めるのが好き」

 

っていうところで止めているなら、怒りは湧いてこないんですけど、

 

「子どもにも、計画的に進められることを教えないといけない」

 

「計画通りに進める方がいい」

 

とかって思い始めると、『価値観の押し付け』になって、子どもとのバトルが始まる。

 

 

━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─

価値観を押し付けたい親 VS 自分の価値観を守りたい子ども

━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─

 

っていうバトル。

 

 

 

でね。

 

 

 

繰り返すけれど、

 

「計画通りに進めたい」

 

っていうのは、

 

『親の価値観』

 

であって、

 

「子どもも同じ価値観を持っているとは限らない」

 

から、押し付けたら、子どもの勇気をくじくことがあるし、子どもとバトルになりやすい。

 

 

 

でも、子どもに「計画性」を押し付けちゃう親は、

 

「計画通りに進めることは、一般的な感覚であり、当たり前なことだ」

 

「計画通りに進めることは、普遍的に良いことだ」

 

って思っているように思うんです。

 

 

 

もし、計画通りに進めたい親が、

 

「計画通りに進めたいのは、自分の個人的な価値観」

 

って思っていれば、子どもに押し付けないし、計画通りに進まないからって、怒りは湧いてこない。

 

 

 

でも、計画通りに進めたい親が、

 

「計画通りに進めることは、大人になるために必要」

 

とか、

 

「計画通りに進めることは、当たり前にできていてほしいこと」

 

とかって思っていると、子どもに価値観を押し付けるし、計画通りに進まないと、子どもにキレる。

 

 

 

たぶん、

 

「計画通りに進めることは、正しいこと」

 

「計画通りに進めることは、一般的で、当たり前なこと」

 

って思っちゃうのは、元を辿れば学校教育なのかなぁ。

 

 

 

例えば、夏休みの宿題。

 

計画を立てさせられたよねぇ。

 

今もあるのかな?

 

 

 

夏休み入る前か、入ってすぐに、夏休みの計画表みたいなのを渡されて、

 

7月23日~8月31日

 

あたりまでの日程が書いてあって、その日に何をする予定なのかを書く。

 

今思えば、遊びの計画を立てさせて、夏休みの宿題を計画的にさせるためのものだろう、って思うのね。

 

 

 

でも、冷静に考えてみれば、夏休みの宿題ってさ、

 

「夏休み始まる前に終わらせている」

 

「夏休みの前半に終わらせている」

 

「夏休みの後半に終わらせている」

 

「夏休みの間に計画的にこなしている」

 

「夏休みの最後1日で終わらせた」

 

っていう5人の子がおったら、その子への評価は変わらないと思うのね。

 

 

 

だって、やることやってんだから。

 

 

 

でも、実際、その5人の子を前にしたら、

 

「夏休み始まる前に終わらせた子」 ⇒ すごい

 

「夏休みの前半に終わらせている」 ⇒ えらい

 

「夏休みの後半に終わらせている」 ⇒ がんばったね

 

「夏休みの間に計画的にこなしている」 ⇒ えらい

 

「夏休みの最後1日で終わらせた」 ⇒ もっとがんばろうね

 

っていう評価になるんじゃないかなー。

 

 

 

計画的にできた子の方がすごい。

 

計画的にできずに、ギリギリで終わらせた子はすごくない。

 

 

 

どちらも、

 

「夏休みの宿題を終わらせた」

 

っていう点では同じなのに、計画的なのかどうかで、優劣がついているような気がする。

 

そんなことない??

 

 

 

 

 

そういう教育効果もあって、

 

「計画的に進められる人はすごい」

 

で、

 

「計画的に進められない人はダメ」

 

っていうのがある気がする。

 

 

 

こう書くと、

 

「それじゃあ、締切に遅れたり、遅刻したりするのはOKってことなの?!」

 

って言われそうなんだけど、よく考えてみてほしいのね。

 

 

 

大事なことは、

 

「計画的に進められたかどうか」

 

ではなくて、

 

「自分が望んでいたものを手に入れられたかどうか」

 

だと思うのね。

 

 

 

そして、子どもは、望んでいるものを手に入れるためなら、自分で考えて段取りを組みます。

 

親の思った通りの計画とは違うかもしれませんが、自分なりに計画を立てます。

 

 

 

でも、自分にとって大事なものに対しては、その子には

 

「計画通りに進めたい」

 

っていう価値観は無いとすれば、ギリギリでも、できればいいわけです。

 

 

 

つまり、

 

「計画通りに進めたい」

 

っていう価値観を持っている親は、毎回計画通りに進めて、

 

「計画通りに進むかどうかはどうでもいい」

 

っていう子どもは、自分にとって大事な時以外は、計画は立てません。

 

 

 

「計画通りに進むかどうかはどうでもいい」

 

っていう子どもに計画を押し付けちゃうことのおかしさは、

 

“計画通りに進めたい”

 

 

“死体ごっこ趣味”

 

に置き換えてみると分かりやすくなると思います。

 

 

 

親の死体ごっこ趣味を子どもに押し付けているも同然なんです。

 

逆に分かりにくいかもしれない(笑)

 

 

 

ともかく、

 

「計画通りに進めたい」

 

っていうのは、

 

『親の価値観』

 

なので、子どもに押し付けると、子どもとの関係は悪くなるし、親からは怒りが湧いてくるし、あんまり良いことがありません。

 

 

 

子どもが計画通りにできているかどうか、監視しなくちゃいけなくなっちゃうしね。

 

大変です。

 

 

 

その割に、子どもは計画通りに進めることに興味が無かったりすると、それだけがんばっても、親ががんばるのをやめたら、また元の

 

「計画なんてどうでもいい子ども」

 

に戻ります。

 

 

 

「計画通りに進まなくても構わない」

 

っていう子が計画を立てるのは、

 

「手に入れたいものがある時」

 

っていう『目的』がある時くらいです。

 

 

 

計画を立てざるを得ない状況になれば、自然と計画を考え始めます。

 

 

 

 

 

計画を立てることは一般的ではないし、当たり前ではない。

 

計画を立てることは、それは親が好きで、得意だから、やっているだけなんです。

 

計画を立てられない子がダメなわけでもないし、それで将来に何か傷跡を残すわけでもない。

 

 

 

で、もし、

 

「計画を立てるのは好きじゃないけれど、計画を立てないと物事がうまくいかない」

 

って思っている人は、計画を立てるのを放棄してみるのもおススメ。

 

 

 

計画を立てなくても、物事がうまくいっている人もいるんです。

 

たぶんね。

 

 

 

 

 

あと、

 

「子どもの人生も、計画通りには進まないことの方が多い」

 

です。

 

 

 

だから、子どもに、親の計画性を押し付けちゃうと、けっこう苦しいかなぁ、って思います。

 

 

 

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