一般知識等の学習方法について(文章理解編 おまけ) | 野球好き行政書士・公務員試験対策講師の合格ブログ

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伊藤塾で公務員試験の受験指導を行っている行政書士久木田淳が、野球や学習について語るブログです。たまに(しょちゅう?)野球と学習を強引に結びつけることがありますが、それは笑って
許してやってください。

皆様こんにちは。

さて、今回は文章理解に関する記事の第3弾。おまけ編です。
これは問題を作る側の考えを少し書いてみたいと思います。

公務員試験対策講義でもやりますが、伊藤塾の行政書士試験の中間模試や最終模試、答練の問題を作ることがあります。
問題を作るときは、正答率はこの位にしたいとか、受験生の解答傾向をこうしたいとかある程度の想定を問題作成に着手をします。

ちなみに、理想は正答率75%で、一番選ばれる間違い肢が15%、その他の3肢で10%くらいですかね・・・。そんなにエグい問題を作るつもりはないです。
5年くらい前にネットの掲示板で、「久木田のやつ、模試の文章理解でエグい問題つくりやがって・・・」みたいな投稿を見たことがありましたが、「それ作ったのオレじゃねぇわ!」と心の中でツッコミました。(これはこれで良い思い出・・・)

最近、行政書士試験では整序問題と空欄補充問題がメインで出題されています。
この2つは意外と作問が難しいのです。なぜなら元の文章は並べ替えたり、空欄が埋まった状態だからです。正解から逆算して問題を作る場合、「正解はこれ」という意識が強すぎる状態で作ってしまうと、問題から正解までの道筋が分断されてしまった問題が出来てしまうのです。それが奇問・珍問の正体なのかもしれません。

あと、文章理解の講義をする側のことも少し・・・。
実は文章理解は、「できる」というレベルと「教えられる」というレベルの差がかなり大きい分野です。
先日、平林講師と文章理解に関する話をちらっとしたのですが、彼曰く、
「感覚で解けと言う講師も実は論理できちんと解いている。ただそれを説明できないからそう言っているんだと思う。」ということです。
まさに大正解だと思います。そこは私が中学受験の指導をするときに最初に悩んだことです。
研修をたくさん受けて、他の先輩講師の授業見学をさせてもらったりして、自分の指導メソッドを作り上げていきました。

講師に限らず文章理解を本当に「感覚で解いて感覚で語っている人」はいます。
そういう人の話をきくと往復ビ〇タをかましたくなるのですが、皆さんはしっかりと解法を身に付けて、確実な正解が積み上げられるようにしてほしいと思います。

最後に
文章理解は出題予想が不可能な分野です。著者、作品、引用パート、問題のタイプ・・・全てを完璧に予想できたら神レベルですね。

なので、ここからはチラ裏な話なのですが、
出典というところでいくと、2019年度で使用された矢田部英正先生の「たたずまいの美学」ですが、引用箇所は違うものの2019年度の東京都庁の採用試験の文章理解問題で使われているんですよね・・・。
さらに2018年度の山﨑武也先生の作品は2019年度の国家専門職試験の文章理解で使われていました。

という具合に、公務員試験と行政書士試験って近い年度で出典がかぶったり、著作者がかぶったりということがまぁまぁあるんですよね。
あともう1つ。公務員試験と行政書士試験は近年著作権の利用許諾がとりやすい著作者の作品に出典が寄ってきているようです(誰が許諾をとりやすいかというのは、ここでは公開しませんが・・・)。

こんなことを言っても、引用箇所がわからないと何の意味もないのですが、行政書士試験の過去問が解法も含めて完璧に理解できたという方は、直近の公務員試験の問題(なかなか入手は困難ですが・・・)をやってみるのもいいかもしれません

というか両方の受験生対象の文章理解対策講義を提案してみようかな・・・。

ということで文章理解の話はおしまいです。
長くなりましたが、このテーマについてはもう書かないと思って書いたので、書きたいことを全部書きました。
次からはテーマがガラッと変わりますので、またの機会に。