<感動のお話「縁を生かす」>
(感動アニメ「母ちゃん屋台」他)
このテーマは、心の修行です。日本の禅には西洋文化にはない日本独自の感性から生まれた考え方、生き方があると思います。昔は修行というと滝に打たれたり、座禅を組んで瞑想をしたりと、静的なイメージがありますが、現在社会ではまた違った修行の仕方があるのではないかと思います。ただ、共通しているのは、自分をある孤独な状態に置くことが、魂の磨きにつながるということだと思います。比喩的に表現するなら、コマがゆっくりだとぶれて回りますが、ある程度力強く回ると、まるで止まっているかのように高速回転にもかかわらず、静止しているかのように回る姿でしょうか。私には、まだまだ修行が必要なので理想の状態ですが、、。
1日の中に、静かに自分だけの時間を設け、自分に向き合い、自分との内面の対話が必要ではないかと思います。魂を開放し、時間にとらわれず、心がフリーになっている時は、まさに禅の心になっているときだと私は思います。
最新の脳科学では、「デフォルトモードネットワーク」という
言葉がキーワードになっています。
そして、認知症予防との関係でも注目されてきました。
簡単に説明すると、以下の3つに脳の75㌫ほどの
エネルギーを実は消費しているということ。
これができなくなることが『認知症」の始まりかもしれないという
考え方です。
・自己認識:
自分自身について考える
・見当識:
自分がどこにいて何をしているという情報の認識
・記憶:
デフォルトモードネットワークに海馬が含まれている場合がある
「ぼんやりする時間」も実は、脳にとって重要な時間であるということです。
そして、前頭葉と後頭葉の同期がずれてくるとMCI(軽度認知症)へ移行してくるのだそうです。また、歩行速度が毎秒80センチを下がるとMCIの傾向が将来的に近くなってくるということもわかってきました、、、、。
私自身が1日のなかで、1週間の中で落ち着いた時間はというと、
①朝、前日の日記を書いているとき。
(永岡書店 ビジネス手帳2015
見開き1週間 バーチカルタイプ)
もう6年間つけています。今話題のこすって消せるインクのペンを3色使い分けて記入しているので、予定がそのまま日記にもなり、変更したらすぐに消して書き直せるという優れものです。この手帳は3.7ミリ方眼の線が入っているので文字が真っ直ぐに書きやすいです。自分の行動記録、未来記録を同時に「今」このときに書けるので便利です。書店にはなかなか並んでいませんが、密かにヒットしている手帳なのです。モチベーションを維持できる手帳として行動科学を原則にして考案された手帳でもあります。
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②クラシック音楽(後期ロマン派)に心酔して美しいメロディーを聴いているとき後期ロマン派の作曲家であるブルックナーやマーラーの曲を聴いていると、時間と空間を忘れて、脳がリフレッシュします。音楽麻薬効果でしょうか。α波がたぶんたくさん出ていると思います。レコードの音は柔らかいです。
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- ③ひたすら前に進みながら、ウォーキングをしているとき
最近は秋らしくなり近くの河原や山を散歩するととても気持ちがいいです。かまきりをさがしながら歩くと、目もけっこう鍛えられます。自然の中の小さな生き物も必死になって生きていることがわかります。
④芝の手入れや草むしりや植木鉢に花を植えるときのドキドキ感や期待感
知人が寄せ植え教室に行ってきて自分がつくった寄せ植え鉢をみるとなかなか造形的で見応えがあります。心の浄化というのでしょうか。
⑤料理をつくっているとき
人気のあるレシピを「クックパッド」や雑誌「オレンジページ」の中から選んでその通りに調理して食べると、やはり美味しい料理ができて、家族がそれを笑顔で食べる姿を見ると不思議な「挑戦心」が芽生えてきますね。
このように、生活の中に小さな禅の修行に通じる場面が多々あると思います。
映画「新 ベストキッド」で俳優のジャッキーチェンが、主人公の子供に、
「Life is カンフー!ジャケットの着脱の動作ですら、カンフー!」と教えを諭す場面がありましたが、「Life is ZEN 」かもしれません。 - ベスト・キッド コレクターズ・エディション [DVD]/ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
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前置きが長くなってしまいましたが、今日は私が最近一番感動したお話です。
同じ教師として考えさせられることが多くありました。教員ではなく、真の教師になるためにも心にこの話から受けた啓発を心に刻みたいと思いました。このお話が短編映画にでもなったら感動のストーリーランドものです。
次回は、「感動のストーリーランド」から抜粋して紹介します。
それでは、今日のお話です。
感動の実話
-
- その先生が5年生の担任になった時、一人、服装が不潔でだらしなく、
- どうしても好きになれない少年がいた。
- 中間記録に、先生は少年の悪いところばかりを記入するようになっていた。
- ある時、少年の1年生からの記録が目に止まった。
- 「朗らかで、友達が好きで、人にも親切。勉強もよくでき、将来が楽しみ」とある。
- 間違いだ。
- 他の子の記録に間違いない。
- 先生はそう思った。
- 2年生になると、
- 「母親が病気で世話をしなければならず、時々遅刻する」と書かれていた。
- 3年生では、
- 「母親の病気が悪くなり、疲れていて、教室で居眠りする」
- 後半の記録には、
- 「母親が死亡。希望を失い、悲しんでいる」とあり、
- 4年生になると、
- 「父は生きる意欲を失い、アルコール依存症となり、子どもに暴力をふるう」
- 先生の胸に激しい痛みが走った。
- ダメと決めつけていた子が突然、
- 深い悲しみを生き抜いている生身の人間として自分の前に立ち現われてきたのだ。
- 先生にとっては目を開かれた瞬間であった。
- 放課後、先生は少年に声をかけた。
- 「先生は夕方まで教室で仕事をするから、あなたも勉強していかない?
- 分からないところは教えてあげるから」
- 少年は初めて笑顔を見せた。
- それから毎日、
- 少年は教室の自分の机で予習復習を熱心に続けた。
- 授業で少年が初めて手をあげた時、先生に大きな喜びがわきおこった。
- 少年は自信を持ち始めていた。
- クリスマスの午後だった。
- 少年が小さな包みを先生の胸に押しつけてきた。
- あとで開けてみると、香水の瓶だった。
- 亡くなったお母さんが使っていたものに違いない。
- 先生はその一滴をつけ、夕暮れに少年の家を訪ねた。
- 雑然とした部屋で独り本を読んでいた少年は、気がつくと飛んできて、
- 先生の胸に顔を埋めて叫んだ。
- 「ああ、お母さんのにおい!きょうは素敵なクリスマスだ」
- 6年生で先生は少年の担任ではなくなった。
- 卒業の時、先生に少年から一枚のカードが届いた。
- 「先生は僕のお母さんのようです。
- そして、いままで出会った中で一番すばらしい先生でした」
- それから6年。またカードが届いた。
- 「明日は高校の卒業式です。僕は5年生で先生に担任してもらって、
- とても幸せでした。
- おかげで奨学金をもらって医学部に進学することができます」
- 10年を経て、またカードがきた。
- そこには先生と出会えたことへの感謝と、父親に叩かれた経験があるから
- 患者の痛みが分かる医者になれると記され、
- こう締めくくられていた。
- 「僕はよく5年生の時の先生を思い出します。
- あのままだめになってしまう僕を救ってくださった先生を、
- 神様のように感じます。
- 大人になり、医者になった僕にとって最高の先生は、
- 5年生の時に担任してくださった鈴木先生です」
- そして1年。
- 届いたカードは結婚式の招待状だった。
- 「母の席に座ってください」と一行、書き添えられていた。
- 本誌連載にご登場の鈴木秀子先生に教わった話しである。
- たった1年間の担任の先生の縁。
- その縁に少年は無限の光を見出し、それをよりどころとして、それからの人生を生きた。
- ここにこの少年の素晴らしさがある。
- 人は誰でも無数の縁の中に生きている。
- 無数の縁に育まれ、人はその人生を開花させていく。
- 大事なのは、与えられた縁をどう生かすかである。
-
いい話は,何度読んでも心が洗われます、、、、。まるで
美しい夕日を眺めているように、、、、。