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男たちの挽歌 REBORN

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黒社会で密輸業をしているカイは、警察官である弟のチャオに長年、船乗りであると偽ってきた。
カイの素顔を知らないチャオは父親の介護をしながら、兄への厚い信頼を寄せていた。
ある日、カイと義兄弟のマークは、岡本率いる東京のヤクザ組織に麻薬の密輸をもちかけられるが、殺しと麻薬に手を出さないという信念を持つカイは彼らの誘いを断る。
その結果、カイは組織内で対立するピージャの仕組んだ罠にはまり、チャオに逮捕されてしまうのだった。
さらには父親も殺害され、カイは自分の正体を知ったチャオから絶縁される。
それから数年後、出所したカイは堅気の道を歩もうとするが、弟が刑事であるカイを組織は放っておくはずもなく・・・。

英雄本色 2018

感想

監督は丁晟。

見るだけ無駄。ほんと時間の無駄。

元ネタは「英雄本色」。もちろん、あの、「男たちの挽歌」である。

オリジナルの製作は伝説の映画製作会社シネマシティ。レスリー・チャンにとってははじめてのまともな役だろうし、チョウ・ユンファの二丁拳銃が一番はじめに出てきたのもこれだろうし。まだジョン・ウーが白い鳩を飛ばさないし。ジョン・ウーとツイ・ハークがまだ仲が良かったのが「男たちの挽歌」。干されていたか何かで、香港から台湾に行っていたティ・ロンとジョン・ウーを、ツイ・ハークが台湾に迎えに行って、作ったという、全てが伝説の、「男たちの挽歌」である。だから、事件が起こるのが台北で、ティ・ロンをジョン・ウーが迎えに行くシーンがあるわけだ(あそこを監督しているのがレスリー)もちろんすべてBLとして美味しくいただいてしまう。

その、伝説の映画のリメイク。「男たちの挽歌」に「男たちの挽歌2」のラストをつっこんできたような変な話になっていた。

クライマックス中のクライマックス、ユンファの頭が吹っ飛んで、血がレスリーの顔にぶっかけられるの、あのシーンがなかったのが、不満。あの、アドレナリンが出まくる、あのシーンなのに。

ただ断っておくが、私はリメイクも、歌のカバーも構わない人。というよりも、あれはどうやるんだ!?!?というわけで、それなりに美味しくいただける人である。コンサートでご本人さまがアレンジをしてお料理してくれると、もうご馳走。

「當年情」のカバーの中の今のところのベストはJJですかね。上品だけど。台湾にいたテレビをつけたらJJが歌ってて死ぬかと思いました。金馬賞だったんだよね。

というわけで、今回のキャストでカバーしている2018年の跨年。

はっきり言ってしまえば、これがね、何もかも物語ってるよ。小ぶりなの。この若い三人の「当年情」はお行儀がいい。がなりたてたっていいんじゃないかと思うのだけどね。(あと、広東語じゃないので何を言っているのかがなんかわからなんでないのがすごく良いけれど、やはり簡体字って感じだ)

オリジナルは、チョウ・ユンファの愛嬌のあるニコッとした顔。そこから冷酷無比なスナイパーというのが怖いのよ。
お兄ちゃん、ティ・ロンは足を洗いたいんだけど・・・そして前科があってしかもヤーさんの幹部だった人がまともに生きようとしても難しいこと。
弟キットは大好きなお兄ちゃんがまさかヤーさんの幹部とは知らず、自分は刑事なのに、という辛さとか。
そして忘れてはいけない、キンさん。前科者でやーさんの幹部だったお兄ちゃんを雇ってくれたタクシー会社の社長さん。この人を忘れちゃダメなのになあ。

そしてBLなのよ。お兄ちゃん総受けのBL。

ねえ。

王大陸がもともと苦手だというのもあるのだけど、チョウ・ユンファの役には足りない。というか、演技が雑すぎる。

王凱はそれなりに頑張ってたとは思うのだけど、ティ・ロンのあの苦労がほとんど感じられず、それはシナリオの問題なのかもしれないけれど。やっぱり小ぶりなのよね。

馬天宇の演じる弟は、はっきり言って、レスリーよりもうまく演じられていると思う。まあ、「出て行ってくれよ、この街から」ってことになる。ただ、そこでマークに会いに行きますかね。

まあ、お兄ちゃん総受けのBLではあったんだけど、萌えなかった。

そしてなんでこの「當年情」(オリジナルが繁体字だからそう書きたい)について書きまくっているかというと、ずーっとかかってたから。スタートから歌無しでずーっとかかる。バーのシーンなんて、チョウ・ユンファの若い頃のポスターがちらっと出るし、そこでかかっているのが、レスリーのオリジナルの「當年情」。レスリーの声!(広東語で流していたと思うけど国語版だったかしら・・・)

もう一度、このバーのシーンは出るけれど、マーク(王大陸)がレスリーのLPを出してきて、かけるんだもの。「當年情」を!そこから、弟(馬天宇)のシーンでサビに持って来るんですよ。ここはね、なんとね!BGMがね!レスリーなの!!!それなりにグッと来た。

じゃあさあ、クライマックスのドンパチシーンののクライマックスでレスリーが歌うんじゃないか!?レスリーの声をBGMに使えるなら、じゃあ、エンドロール?なんて思うじゃない?それないし。

多分、好きなのよ。作った人、オリジナルの英雄本色がすごく好きなのよ。レスリーが好きで、ユンファが好き。だから、王凱に二丁拳銃を持たせた。あそこであっさりとマークが死んでしまうのは変だというので、マークにも花を持たせた。そしてその続きを作るつもりはないから、生死不明。2みたいに「しょんでぃー」たちが体を寄せ合って倒れる。もちろん、お兄ちゃんは自分の腕に手錠をはめて。それはわかるんだよ。

舞台を香港から「琴島市」だそうで、おそらく青島。
オリジナルでは台北で事件が起きるのだけど、本作では日本と「琴島市」に別れて事件が起きる。謎な日本ではあるが、オリジナルではマークに「俺だって台湾ヤクザは怖いんだぞ?」と言われていた役が日本ヤクザになっていて、自然な九州弁で、あれはどこのヤーさんや?やはり筑豊か?と思ったけど、まあ、そうだろう。と思ったら、福岡出身の俳優さんだったらしい。

日本から薬を中国に輸入するのがこの連中のお仕事。もはや日本は市場ではなくて仕入先でしかないんだね、というのも良くわかった。

オリジナルのファンにはレスリーの歌声が入るし。香港ノワールファンに向けたキャストなのか、ボスはラムちゃん(林雪)、ムショでエリック・ツァンがいたりするんですよ。しかし、エリックのおっさん、何もしない。

琅琊榜」好きのためなのか、ちらっと言豫津ちゃん役の俳優さんがカメオで出てくるし。ハイコンテキストといえば聞こえはいいけれど、内輪うけネタ満載だと、多くの人は置いてけぼりになる。本作は内輪受けに走ってないと思うし、きちんとオリジナルを知らなくても楽しめるように作ってる(なんじゃ、あのLPの色の黒い兄ちゃん?とか変な曲がかかると思うだろうけど)。

その気持ちはわかったよ。わかったんだよ。80年代の話を現代に移植するからね、そりゃね。

だからさ。あれだけ「當年情」を使うなら、一部は「奔向未來的日子」(英雄本色2の曲)に置き換えてよかったし。クライマックスに持ってこようよ「當年情」。

というわけで。王凱はもう見ないわー。

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