【乗り物酔いの女性の症状と最後にお知らせがあります】 | 世界を股にかける腰痛治療家 Ken Yamamotoのブログ

世界を股にかける腰痛治療家 Ken Yamamotoのブログ

Ken Yamamotoは世界を股にかける腰痛治療家であり腰痛研究家でもあります。
 『世界中から腰痛をなくしたい』
この想いからKen Yamamotoオリジナル治療法『Ken Yamamotoテクニック(KYメソッド)』ひとつをひっさげ、
世界中からのオファーに応える。

セブ島より
道路を歩いていると目の前で
タクシーが停まり一人の女性が降りた。
明らかに具合が悪そうだった。
疼くまろうかどうしようか
躊躇している感じだった。
 
 
タクシーは行ってしまい俺は2メートル先に
降り立った女性に声をかけてみたんだ。
「平気ですか?」
「はい。。。」
と返事をしつつもよろける彼女を思わず支えていた。
「ここは炎天下だしカフェで休みませんか?」
俺は彼女を支えながら近くのカフェに連れていった。
 
 
彼女の名前はメリー
マニラから旅してきたそうで
知人を訪ねてやって来たらしいのだが
飛行機に乗った事すら初めてだったそうなんだ。
 
 
乗り物酔いは酷いもんで学生の時から
おかしいと気が付いたそうだ。
車の揺れは特に気分が悪くなり、
なんとエレベーターの揺れさえも
目まいが始まり気分が悪くなるそうだ。
 
 
俺自身も小学校低学年まで車が苦手だった。
遠足のバスで吐いた記憶がある。
多くの場合は俺の様に慣れてくる
もんだと思うんだが皆はどうかな。
 
 
とにかくメリーは25歳になったと
いうのに未だに良くならない。
そして吐きそうになってしまうと言っていた。
 
 
乗り物酔いは様々な専門家が
好き勝手理論を展開しているだろ?
脳だの三半規管だの頚椎の歪みだの色々理論がある。
 
 
でも俺ができることは決まっているからさ、
それをするしかないんだよね。
俺は一旦セブ島の患者さんのカラダをみに行き、
メリーの部屋で施術することになっていたんだ。
 
 
初めて会う女性の部屋に行くという
ドキドキよりもKYTが酔いに有効なのか?
というのを知りたくてドキドキしていたんだ。
 
 
俺を出迎えにホテルのロビーに
彼女が友人達と降りてきたのだが、
この時も具合悪そうだった。
 
 
エレベーターに乗ったからだそうで
ほんの数秒の時間でも症状が出る様だった。
 
 
頚椎に触れると全ての椎体に圧痛が存在していた。
特に上部頚椎は激痛であり目まいや酔い
という症状がなかったとしても圧痛を
取り除いておくべき問題がありそうだった。
左肩は常に張っている感じがしているそうだし
首も左回旋が苦手だった。
 
 
こんな症状にワクワクしている俺がいる。
繊細な症状には刺激量を特に気をつける必要がある。
 
 
例えばムチウチもそうだ。強い力で強引に
動いてはいけない動きを強制された経験は
他人にカラダを任すのが怖いはずだ。
 
 
それにそもそも力でカラダは
動かないことを知っている。
動いても逆な反応が出てくることが多い。
だからそっとカラダを誘導していく。
頚椎の圧痛は下部の方から消えていき
最終的に圧痛問題がすべて解決していった。
 
 
その頃彼女の顔色は小麦色の肌ながら
血色が良くなったのを感じ肩の張りが
スーッと消えたと皆に説明していた。
 
 
俺は彼女の手を引き
エレベーターにトライする様に言った。
そしてエレベーターの扉が閉まった。
 
 
彼女はいつも通り顔を手で覆い
降りている途中
「あれ?無い!全然平気だ」
と言って驚いていた。
 
 
ロビーまで降り、今度はそのまま
最上階まで昇っていった。
無症状になった彼女は目を輝かせ、
そして俺に飛びつき抱きついて喜んでくれた。
 
 
嬉しかった。
彼女の友達達が待つ部屋まで戻り、
興奮しながら友達に、どんなに自分が
苦労して生きてきたかの話から
治ったかもしれない症状を
細かに語っている様だった。
 
 
彼女の言葉はタガログ語と
時折英語でよく分からなかったけど
友達たちも彼女の苦労をよく知っていた様で
共に喜んでくれお礼に晩御飯を一緒にどうですか?
と誘ってもらいタクシーで移動したのだが
彼女はタクシーの中で鼻歌を歌っていた。
 
 
具合はどうですか?
と聞くと
「あ!あれ?無い。何にも無い」
と可愛い仕草で喜びを露わにしていた。
 
 
症状がないって素晴らしい。
だって苦手な物がなくなるんだからさ
生きやすくなるわけだ。
行動範囲が広がりだす。
 
 
食事をしながらこんな話になった。
「明日実はアイランドホッピングに行くんです」
アイランドホッピングとはボートに乗って
色んな島を周りながらスキューバーしたり
バーベキューしたり釣りしたりと
フィリピン人憧れのツアーだ。
 
 
「Kenさんも参加してくれませんか?」
「はい!僕も行くです」
 
 
俺はこれはチャンスだと思ったね。
だって一晩寝て次の日に戻ってたら、
なんていうかさKYTした意味はなくは無いけど
成果に表れないってことだろ?
 
 
どうしてもこの成果を確認する必要があったんだ。
俺は明日の予定をズラせるか確認するまでもなく
行きますと言ってしまったよ。
 
 
翌朝も彼女は元気だった。
朝食をすまし何度もエレベーターに乗り
車も問題なさそうだった。
 
 
メリーは当然乗り物酔いするから
薬を飲むつもりだったし、
友達は薬を飲んでいたけどメリーは
それを見ても薬を飲もうとしていなかった。
 
 
実際にボートにエンジンがかかり動き出し、
更に加速しだし隣の船からの横波でボートを
揺らしたがメリーは何ともなかった。
 
 
俺たちはボートの上でビールを呑みはしゃいでいた。
シュノーケリングして、ビーチで城を作り
バーベキューして再び夕方ボートに乗り帰ってきた。
 
 
帰りのボートの上で船員が
大音量の音楽に合わせて踊り出し、
メリー達も激しく踊り出した。
さすがフィリピン人は踊りが上手い。
リズムに乗るのが上手だ。
 
 
しばらく踊っていたメリーは柱にもたれていた。
どうしたの?と聞くと
少しだけ目まいがすると言った。
 
 
そうか完全にはまだ治ってないのかな?
それって酔って踊ったから普通酔うだろ?
とも思って様子を見ていた。
 
 
ホテルに戻ったが俺は施術をするのをやめた。
というのは、肩の張りは戻っていないし
首の動きも施術後のまま良い状態を保っていた。
それに主訴が酔いに関しての施術は
今回が初めてだったから敢えて
2回目の施術は行わなかった。
 
 
それに翌日マニラに戻るそうで、
飛行機で目まいや酔いが出るか
チェック出来るわけだしと思っていた。
 
 
メリーはマニラに帰っていった。
そして到着と共に連絡が来た。
飛行機がかなり揺れて
そして怖かったけど平気でした。
 
 
今回の乗り物酔いに関しては
たまたまKYTの方にハマったのか、
それともどうなのか、
 
 
統計が取りにくいので何ともなのだが、
KYTの可能性が広がったということに
関してだけ言えば確かな手応えを感じている。
マニピレーション療法の限界は
俺には未だ見えていない。
 

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帝京平成大学ヒューマンケア学部・
帝京平成大学大学院健康科学研究科 准教授
帝京池袋接骨院 院長
原口整骨院 院長
  
 
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