こんにちは。大阪府池田市の自然療法整体院【関西カイロプラクティック】IBA認定ボディートーク施術士(CBP)の鹿島 佑介です。
今日は、先日の「遺伝子とエピジェネティクス」の続きのお話しです。
エピジェネティクスの仕組みは、科学的にも少しずつ解明されていますが、おそらくまだまだ分かっていないことがたくさんあると思います。
今わかっている段階でのエピジェネティクスの仕組みについて少し説明します。とても難しい話しですので、適当に読んでくださいね。
まずは染色体の構造から説明します。
染色体の構造とエピジェネティクス
一つ一つの細胞の核の中には、23対46本の染色体があります。
染色体の中には、ヒストンと呼ばれるタンパク質にDNAが巻き付いて折りたたまれています。
ヒストンとDNAを合わせてクロマチンと呼びます。
DNAはデオキシリボ核酸と呼ばれ、デオキシリボースという糖とリン酸、塩基で構成されています。
塩基には、A( アデニン)、C(シトシン)、G(グアニン)、T(チミン)の4種類があります。RNAではT(チミン)の代わりに、U(ウラシル)になります。
1つの塩基、糖、リン酸からなる単位をヌクレオチドと呼びます。
遺伝子の発現コントロール
DNA上には、メチル基という化学物質によって遺伝子の発現をコントロールする仕組みがあります。
さらに、ヒストンというたんぱく質の巻き具合(科学的にはヒストンテールの修飾)によって遺伝子の発現をコントロールしています。
先日、遺伝情報をもとにタンパク質を作る流れであるセントラルドグマという概念について説明しました。
もう一度復習します。
■セントラルドグマとは?
DNAの役割は、DNAコードという設計図をもとに、生命活動に必要なたんぱく質を作ることです。
セントラルドグマとは、遺伝情報が「DNA → 転写 → mRNA(メッセンジャーRNA) → 翻訳(tRNAが運んでくるアミノ酸をリボソームでタンパク質に合成) → タンパク質」という流れで、DNA情報がタンパク質に翻訳される概念です。
ですが、すべての遺伝情報が転写・翻訳されるわけではありません。
そこに「エピジェネティクス」が関わっているのです。
エピジェネティクスに関与するもの
エピジェネティクスに関与するものとして、
- メチル基(DNAにメチル基を付けてメチル化することにより、遺伝子を読めなくしているもの)
- ヒストン修飾(活性型ヒストン修飾:この遺伝子を読む、抑制型ヒストン修飾:この遺伝子を読まない)
- 非コードRNA(タンパク質に翻訳されない機能性RNAで、mRNAからタンパク質への翻訳を阻害するもの)
- 転写因子(転写を抑制したり促進したりするタンパク質の一群)
があります。
この話しの中に栄養学的な要素も入ってきます。
遺伝子発現を抑制しているメチル基の問題です。
メチル化をコントロールするメチル基
メチル基はメチレーション回路により作られます。
メチル基供給体であるSAMe(S-アデノシル-メチオニン)を作るメチレーション回路の問題により、エピジェネティクス的問題が起こることもあります。
分子整合栄養医学のなかで、このメチレーション回路の仕組みがブームのようになっています。
メチレーション回路の問題は、栄養学的問題である栄養不足の問題や栄養吸収の問題が関与することがあります。
栄養だけではなく、遺伝子多型などの遺伝子変異の問題が関与するケースがあります。
遺伝子変異の問題がある場合は、その他の部分でできるだけバランスをとるしかありません。
遺伝子変異のケースでは、自身が作れない栄養素をサプリメントで補給するのも必要なのかもしれません(ボディートークではサプリマントのアドバイスはしません。サプリメントのアドバイスをするのはフィシオエナジェティックです。)
フィシオエナジェティックでは、栄養でフォローすることもあります。
ボディートークの場合は、栄養の消化吸収能力を上げたり、全体でバランスを取るという方法になります。
遺伝子を調節する領域の脱メチル化による影響
その遺伝子を調節する領域のメチル化が外れてしまうことにより、遺伝子の読み込みが大きく変わり、癌などの大きな病気につながることもあります。
遺伝子の調節をしているものの一つとしてトランスポゾンがあります。トランスポゾンのメチル化が外れると、遺伝子の読み込みが大きく変わってしまいます。
エピジェネティクスの西洋医学的応用
エピジェネティクスはさまざまな応用が行われています
例えば、IPS細胞を使った技術はエピジェネティクスを利用した技術です。
もともと同じ遺伝子を持った細胞が、さまざまな組織に変化します。これはエピジェネティクス装飾によるものです。
ある臓器になるには、ある部分だけ遺伝子をオンにして、それ以外はオフにしないと、特定の臓器にはなりません。
詳しいことは知りませんが、すべての細胞に分化できる幹細胞に戻し、そこにエピジェネティクス的装飾をして特定の臓器にする、ということでしょうか?
メチル基に作用する薬剤を使って、ガンを治そうとする研究も行われているようですが、都合よく一部分にだけ作用させることができないので、実用化するのは難しいようです。
ボディートーク療法では、その一部分にだけ焦点を当てることができます。
エピジェネティクスをボディートークで変えることについて思うこと
このような、エピジェネティクスの問題に対してボディートーク療法で変えていくことができるのですが、ここで思うことがあります。
- 自分の身体は自分にしか治せません。私たち施術家ができることはそれを手助けするだけです。
- ドクターでない限り、癌が治るということは言ってはいけません。あくまで私たち治療家ができることは、自己治癒力を手助けするだけです。
- 意識を変えることにより病気が治せるかもしれない、と信じている方はエピジェネティクス的な大きな変化があるかもしれません。ですが、そんなことで変わらないと思っている方は変わりません。
素晴らしいものを手に入れたので、それを適切に使えるよう、病気を自分が治せると勘違いしないよう気を引き締めて使いたいと思います。
エピジェノティクスの過去記事
エピジェネティクスに関するおすすめ本②
エピジェネティクスについて書かれた本ですが、専門書に近い内容です。
非コードDNAについてはこの本に詳しく書かれています。
一度読んだくらいでは、全く理解できません…
専門的なことを知りたいと思われる方は読むと勉強になりますが、今日説明した内容で十分という方は、読まない方がいいかもしれません(笑)
もう少し読みやすい本として、先日ご紹介したブルース・リプトン博士の『思考のすごい力』という本があります。
こちらのほうが読みやすいですね。
※当院でおこなうフィシオエナジェティック検査やボディートークは医学的な検査ではありません。どうすれば解決するのかはわかりますが、診断は基本的には行いません。あくまで診断については医療機関でお願い致します。
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