「脳と8年と経った」 | 福盛貴弘の脳炎日記

福盛貴弘の脳炎日記

日常生活で起きたことを素朴に書き記しています。
まずは、予告編2編をご覧ください。

倒れてから8年。

毎年着実には数を重ねていく。

 

冬になると思いだす。

頭痛になると思いだす。

 

顔面麻痺が出なければ。

言語障害が出なければ。

 

生きてるのか死んでるのか。

意識混濁の患者は、現実世界では廃人に等しかった。

 

家で意識を失っていたことは覚えていない。

病院に運ばれてたことも覚えていない。

 

入院したことも覚えていない。

目が覚めるまでのことは何も覚えていない。

 

この頃は、見せかけの肉体は現実世界にいる。

脳炎による病人として。

 

一方で、私の脳は別世界にいる。

夢の中で、変な設定ではあるが、普通に過ごしている。

 

目が覚めていなければ、このブログはない。

回復していなければ、このブログはない。

 

目が覚めたから、このブログがある。

リハビリをこなしてきたから、このブログがある。

 

あれから8年。まだ経過観察は続く。

次はないなと日々思っている。

 

 

 

 

 

→ 「脳とあれからと2年」

 

→ 「脳と3年とついに」

 

→ 「脳とあれからと4年」

 

→ 「脳とあれからと5年」

 

→ 「脳と6年と経った」

 

→ 「脳と7年と経った」