毎年あんなに来ているわけではない模様(花をたずねて鎌倉歩き&七里ヶ浜) | 首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

雑誌編集者である著者が自ら首都圏の公園や自然地に足を運び、そこで出合った生きものの情報をお届けします。
都会の印象が強い東京にも、カワセミやタカ、多くの昆虫が暮らしています。「首都圏ってこんなに生きものが多いのか」と驚かされる情報が満載です。

マスク着用ではありましたが、毎月恒例の「鎌倉歩き」

この日も無事開催されました。ただ、集合時間の前にちょっと寄り道。

早朝より江ノ電で七里ヶ浜に足を運びます。

朝8時前でしたが、既に三脚持ちのカメラマンが何人も訪れています。

 

 

 

 

 

 

割と近くに江の島の見える七里ヶ浜。基本砂浜なので、

本来であればバードウォッチングするような場ではないはずなのですが

今年はちょっと事情が違い、クロガモの集団が飛来していました。

先日の銚子の記事で書きました「クロガモの大量飛来地」というのは

何を隠そうこの鎌倉の海岸線だったのです。

 

左も右も、写っている水鳥はすべてクロガモ。

無論これは氷山の一角に過ぎません。多分、100羽を優に越しています。

 

 

 

 

 

つけぇぇぇぃっ!!!(ガイア)

わかんねーかこんなマニアなネタ

 

 

 

 

 

クロガモは沿岸に集団で来ていたため、

実は目を凝らせば江ノ電の車窓からも姿を確認できたりします。

まだ残っていると思いますので、江ノ電に乗ったら要チェック。

例の踏み切り辺りからでも確認できるはずです。

 

それにしても、ここまでの大群でクロガモが訪れることは

過去にはあまりなかったという話です。先日の長井漁港の件も含め、

神奈川の海岸線でいったい何が起きているのか?大変気になります。

 

 

 

 

 

 

七里ヶ浜での撮影は適当なところで切り上げ、北鎌倉で皆さんと合流。

こういうご時勢ではありますが、皆さんマスク着用で参加されていました。

まあ、厚労省も言っていましたが、適度な外出は大切です。

もっとも私の頻度が「適度」の範疇かどうかは微妙ですが。

 

 

 

 

 

北鎌倉駅前の池にて、幸運にもカワセミに遭遇しました。

もちろん皆さん大興奮。近年数が増えつつあるとはいえど

やはり予期せず遭遇すると驚かされますし、素直に嬉しいものです。

何だかんだで私もカメラを向けますしね。

 

 

 

 

 

道端に咲いた春の花 ホトケノザを皆で観賞。

時に雑草扱いされがちな花もまた、意識を変えれば貴重な教材です。

 

 

 

 

 

 

今回は北鎌倉駅の周辺を重点的に回りました。

まずは浄智寺へ。苔むした階段を始め純和風な雰囲気ですが

プリムラらしき花が境内に群落を作っていたりと(右写真)

ある意味和洋折衷な空間となっていました。

 

 

 

 

 

春らしく、恋の季節です(ゲス顔)

 

 

 

 

 

どんぐりが偶然杭の隙間に入り込んだのか

根を張り、芽を出し始めていました。なんというど根性。

 

 

 

 

 

 

境内にはクリスマスローズ(左)も生えていました。

もっと日本らしいものを植えたら……と思う人もいるかもしれませんが

ぶっちゃけ早春期に咲く日本在来種の花は背丈も低ければバリエーションも乏しく

庭園として目を惹くようにするには難しいものがあります。

その点、花の色や形が多彩で尚且つあまり目立ちすぎないクリスマスローズは

和庭にもよく合いますし、鎌倉では結構重宝されているようです。

 

ちなみに右の植物は……詳しくは後述。

 

 

 

 

 

東慶寺にもクリスマスローズが。

株のサイズに差があるのは、恐らく植えた時期の差によるもの。

種からこのサイズになるまでには何年もかかりますので

「早く花を楽しみたい」という方は素直に花苗を買ってくるようです。

 

 

 

 

 

 

同じく東慶寺にて。岩肌には、やはり先程浄智寺で見かけた植物が(右)。

しわしわの葉っぱが岩から生えていますが、実はこれ、イワタバコなのです。

鎌倉で夏によく見る花として、以前に紹介しましたね。

今の時期は当然花もなく(しかし花の残骸らしきものが垂れ下がっている株も)

縮れた葉っぱしか観察できないのですが、

こんな岩肌に生える植物なんて限られるため、識別は結構簡単です。

「鎌倉はイワタバコの名所」という事前知識があれば、すぐ気が付くかもしれません。

 

 

 

 

 

大きな通りからやや奥まったところに入ると、こんなふうに細い道が。

住宅街のこうした路地もまた風情があります。

 

 

 

 

 

かなりレトロな雰囲気の建物。昔の映画に縁あり、

渥美清氏の写真などが外からでも確認できました。

 

大事をとって、この日はランチは中止になってしまいましたが

北鎌倉散策、十分に楽しませていただきました。

先生ありがとうございます。おねがい

 

 

 

 

 

その後、時間が余ったので鶴岡八幡宮に移動。

いつも通り歩いて向かいました。北鎌倉からなら20分程度でいけますし

電車代も勿体無いので、こういう時はさっさと歩いてしまいます。

 

ちなみにこれは2週間弱前の話で、コロナ騒動のまさに最盛期(?)でしたが

そんなに観光客が減っている印象はありませんでしたし、

インバウンドの姿も結構見かけました。(もちろん多少は減っているでしょうが)

 

 

 

 

 

 

八幡宮の境内で見かけたアオジ(左)とホシハジロ(右)。

アオジは著しく枝かぶりになってしまいましたが

自然公園と違って人がかなり多いため、あまり表には出てきてくれません。

 

なお、先月と同じく池ではユリカモメを見かけませんでした。

こうなるとやはり一足早く北国に帰ってしまった疑惑が……。

 

 

 

 

 

八幡宮から小町通りを通過し、鎌倉から再び七里ヶ浜へ。

クロガモだけでなく、ちょっとした珍鳥情報もありましたので

せっかく鎌倉まで来たわけですし、再度チェックしに行きました。

 

 

 

 

 

相変わらずクロガモはたくさん。

左下のポーズィングが秀逸です。

 

あと、こちらの海岸に数羽のユリカモメが来ていました。

まだ完全に旅立ったわけではなかったようです。

 

 

 

 

 

既に一度撮影した種ではありますが、珍鳥1種に遭遇。

ビロードキンクロの若鳥らしいです。顔の模様がまだ不鮮明ですね。

 

 

 

 

 

クロガモと比較するとこんな感じです。

並んでいれば差は明らかで、識別は容易でしょう。

 

そういえば昨年の秋に撮影した三番瀬のビロードryは

まだ残っているんでしょうか? ここのところ行けていないので気になります。

 

 

 

 

 

 

夕暮れ時の七里ヶ浜にて(呪)

 

 

 

 

 

例の踏み切り。中国からの入国に制限が入ったためか

この日は人もまばらでしたが、今は果たしてどうかな?

 

なお、海岸沿いの飲食店は結構混雑しており

有名なカレー屋「珊瑚礁」は長蛇の列で入るのを断念したほど(汗)。

人の減ったところを探そうと思えば減ったシーンがすぐ見つかりますが

減っていないところを探そうとすればそちらもまたすぐ見つかる……という

そんな感じです。どちらが正しいのかなんて知りませんが

例の19号台風後を始め、私は後者の考え方でずっと散策を続けています。

 

 

 

【3/7 鎌倉で撮影した生きもの】

鳥類・・・アオサギ、アオジ、イソヒヨドリ、オオバン、オナガガモ、カワセミ、カンムリカイツブリ、キジバト、キンクロハジロ、クロガモ、シジュウカラ、トビ、ハクセキレイ、ヒドリガモ、ヒヨドリ、ビロードキンクロ、ホシハジロ、ムクドリ、メジロ、ユリカモメ

昆虫類・・・アメンボ