はなまる日記 　身体や心を癒すことをライフワークとしています。

５代将軍徳川綱吉は「犬公方」として、犬を助けて、人の暮らしを不自由にしたバカ殿という扱いをされて来ましたが、「生類憐れみの令」を紐解くと命の重さを広めたとも考えられ、物騒で荒々しい戦国気風と決別したとも考えられるのです。
日本は道徳的に素晴らしい国だ、と思っている人が多いですが、実際のところ、綱吉の功績が大きいのかも知れません。
水戸黄門も、平気で人を試し切りしていたようですし、食えなければ、口減らしや働けない老人は姥捨て山が横行していたような世の中を、綱吉が変革していったということが言われるようになってきたようです。
儒教を重んじ、文治政治を敢行した綱吉。
武力重視の武断政治と対比されるもので、このこと自体、武士にとって否定すべきものと感じられるものだったようです。
悪評された「生類憐れみの令」。
これは、犬を極端に愛護するあまり人の命を軽んじたものではなく、むしろ囚人の環境改善や、捨て子を禁止する等、きわめて人道的な部分も多くあったと言います。
日本人の倫理観を、根底から覆していった綱吉と言えるのかも知れません。
命を軽視し、暴力で物事を解決するという傾向が当時の江戸の町には行き渡っていたようで、そのような風潮を見かねた綱吉は、銃などの武器を登録制にし、国家として暴力に対する徹底的な管理をしようと試みたようです。
綱吉の政策で治安国家の基礎が出来て行ったんだと思います。
今の教科書でも、私の時代に習った綱吉と扱いが違い、名君として扱っているようですね。
歴史は昔習った内容が、違ってきていることもありますね。
教科書の内容で、１８０度イメージが変わってしまうので、社会人になってからは、自分なりに、何が真実かをしっかりとらえることも大切かも知れません。

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