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福岡ソフトバンク・ホークスのミランダ投手(2)父の父姓 Miranda 

2019-09-27 18:14:56 | 名前
 
 福岡ソフトバンク・ホークスのミランダ(Ariel Miranda Gil)投手の父の父姓が“Miranda”である。
 “Miranda”姓のスペインでのランキングは第146位(“Historia Apellidos españa”による)。“Forebears”によると、“Miranda”姓を持つ人は世界中で約166万人いる。絶対数1位はブラジルで約43万人。人口比1位はパナマである。この姓はスペインやポルトガルにある“Miranda”(“admired place”の意だとか)に由来するとのことだが、スペイン語版ウィキペディア“Miranda (apellido)”によると、スペインのアストゥリアス(Asturias)が起源と記されている。
 
 【赤く塗られたところがアストゥリアス州。ウィキペディア「アストゥリアス州」より】
 “Miranda”とは“admired place”(すばらしい場所)ということだが、英語“admire”のスペイン語形は“admirar”である。これは動詞“mirar”(見る)の派生語である。「見る」とは言っても、「注意して見る」わけで、英語の“watch”や“look”に相当する。「ぼんやり見る」、または「見える」は“ver”で、これは英語の“see”に相当する。
 スペイン語の“mirar”はラテン語“mirari”(驚嘆する)が語源である(小学館『西和中辞典』)。というわけで、“Miranda”は「驚嘆すべき場所」ということなのだろう。
 ちなみに、動詞“mirar”の現在分詞形は“mirando”である。“Miranda”は一見、“mirando”の女性形のように見えるが、現在分詞は過去分詞と違って、女性形はない。
 “Miranda”姓はブラジルに多いということだが、“Miranda”と聞くと、ブラジルの歌手で一世を風靡した“Carmen Miranda”を連想する。強烈なポルトガル語訛りの英語の歌が印象的であった。

 【Carmen Miranda】
 紋章は以下の3種が一般的なもののようである。
  
 

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