ちょっと面白そうな現在進行形の研究。マラリアに感染しているとき、エボラウイルスに暴露すると何か影響があるだろうか? と
- マラリア流行地とエボラ(EVD)の発生地はしばしば重なる。事実、2014年の西アフリカでの流行ではエボラ治療センターの患者たちの一定数がマラリア感染していた。
- このマラリア感染とエボラとは関係するのか。なんらかの作用があるのか。たとえば、HIVに感染したら結核に感染しやすくなるみたいな関係は。
- Texas Biomed社とアイオワ大の進行中の研究。
- マラリア感染し急性期には免疫能が最高に盛り上がっている。このときエボラウイルスに暴露したら、防御になるのか。マラリア感染でも慢性期にはそのようなことは無いか。
- まずはマラリア感染させたマウスから取り出したマクロファージで研究。次のステップは哺乳類などレベルアップした動物で。
- 結果によっては、将来、エボラに対してテイラーメードな治療法ができてゆく可能性も。
管理人も、WHOのマラリア地図でべっとりと色がついている場所に合計5年間ばかり住んでおりましたので、あれの急性期には、確かに免疫能が盛り上がりまくっているだろうなあというのは、よくイメージできます。だから、それとエボラとの関係を解明して、エボラ感染者にテイラーメイドな治療を提供できるのでは? という発想は、言われてみればなるほどですが、最初にそう思いつくのは、やっぱり管理人みたく凡庸な頭にはむりだなあとも思わされた次第。
形になれば、テイラーメイドの治療の次は、マラリア(のなかのまだわかっていない何らかの)成分をiPsだか何だかで量産してエボラ治療薬といった未来もあり得るのもしれません。注目してゆきたいスタディです。
How do malarial infections impact people exposed to Ebola virus?