なんだか変な話の顛末は? | ヤモリのつぶやき

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日々のニュース解説等をつぶやきます......

 先日、新幹線の姫路駅で人身事故があり、激しいダイヤの乱れが起きた。
 筆者も新大阪でドハマリしてネットすら繋がりにくい状況であった。
 自殺したいほど追い込まれていたといえども、あいにく同情の余地は毛頭ない。
 やっていることはテロ行為と何ら変わらないからだ。
 こういった決し方は猛烈にかっこ悪いと知るべきだ。
 世の中、理不尽に命を失う方も多い中で、いかな理由があろうとも肯定できない。
 
 理不尽な命の落とし方といえば、先日、トルコのサウジアラビア領事館で殺害された有名ジャーナリストもその一人だ。
 この話も変な流れで、事実関係がどうであったかがさっぱりわからない。
 表向きはサウジアラビアの王族がヒットマンを差し向け、トルコのサウジアラビア領事館で殺害され、その時の音声が御本人の腕時計に録音されていた、というものだ。
 殺害されてしまったことだけは確かなんだが、それ以外の情報は不正確で未確認情報が多い。
 一説には弟夫婦や奥さんも襲われたという。
 全部が伝聞情報で憶測なのに、サウジアラビア皇太子がヒットマンを差し向けて親族もろとも処分したということで確定している。

 違和感を禁じ得ないのは、証拠がまだ明解ではない状態で名指しの確定状態であることだ。
 しかも、その完全な確定がしていない前提で、何故かアメリカのトランプ大統領がサウジアラビアへの対応がおかしいと糾弾されていることなのだ。
 万が一、他に真犯人がいたら、国際問題を飛び越えて戦争になりかねない話なのに、かなり安易だ。
 おまけに妙に生々しい殺害現場の話が飛び交う。
 
 なぜ筆者が訝しむかというと、大多数の人々の感情を揺さぶり民意を操作する手法が用いられているからだ。
 
 ちと流れを見てみよう。
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サウジ、言論弾圧一段と 皇太子改革に影 記者殺害疑惑、投資家・支援国に不安 2018/10/10
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO36261740Z01C18A0FF1000/

結婚直前の著名ジャーナリストが「消えた」怪
サウジアラビアの辣腕皇子に疑惑の目 2018/10/11

https://toyokeizai.net/articles/-/242474
超党派の米議員、サウジ記者失跡でトランプ大統領に調査要請 2018年10月11日
https://jp.reuters.com/article/saudi-politics-dissident-senate-idJPKCN1ML07P

不明サウジ記者の殺害証拠を伝達 トルコ、米政府に 2018/10/12
https://this.kiji.is/423400220893135969?c=39546741839462401
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サウジ記者失踪、音声証拠を他国と共有していない=トルコ外相 2018年10月20日
https://www.epochtimes.jp/2018/10/37186.html

腕時計端末通じ音声記録か サウジ記者不明でトルコ紙 2018/10/13
https://this.kiji.is/423817811299779681?c=39546741839462401

総領事館に入ったまま行方不明に サウジ記者失踪のこれまで 2018年10月15日
https://www.bbc.com/japanese/video-45859646
サウジアラビア皇太子に批判的だった同国の著名記者、ジャマル・カショジ氏が10月2日にイスタンブールのサウジアラビア総領事館に入ったのを最後に、行方が分からなくなっている。
トルコ当局は、総領事館内で殺害されたと断定し、サウジアラビア政府をこれを否定する。
政府批判を重ねていたため米国に活動拠点を移していたカショジ氏は、トルコ人婚約者との結婚に必要な書類を得るため、イスタンブールの総領事館を訪れた。

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【記者殺害疑惑】サウジの悪事?のおかげで歩み寄ったアメリカとトルコ
Erdogan Frees U.S. Pastor While Still Managing to Embarrass Trump 2018年10月15日(月)

https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2018/10/post-11109.php
サウジ記者「殺害」疑惑、トランプ氏は「行きずりの殺し屋」のせいではないかと 2018年10月16日
https://www.bbc.com/japanese/45872374

17日 原油は小幅続伸、サウジ記者殺害をめぐり中東情勢悪化の懸念 2018/10/17
https://www.rim-intelligence.co.jp/news/select/article/639549
サウジアラビアはなぜ西側にとって大事なのか 5つの理由 2018年10月17日
https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-45885326
トランプ氏、記者失踪でサウジを擁護 「無罪の証明まで有罪」に反対 2018年10月17日
http://www.afpbb.com/articles/-/3193545

トランプ氏とサウジ王室、ビジネスで蜜月?ホテル売却も
ワシントン=杉山正 イスタンブール=其山史晃 2018年10月18日

https://www.asahi.com/articles/ASLBK5WNXLBKUHBI038.html
トランプ米大統領、サウジとの関係断絶望まず 記者失踪巡り 2018年10月18日
https://jp.reuters.com/article/saudi-politics-dissident-trump-idJPKCN1MR2YV
コラム:サウジ問題で表面化する「米国凋落」 2018年10月18日
https://jp.reuters.com/article/apps-khashoggi-idJPKCN1MS0W1
米、トルコに記者「殺害」音声証拠の提供要求 米紙は最後のコラム発表 2018年10月18日
https://www.bbc.com/japanese/45897993
行方不明の記者ジャマル・カショギ氏が最後に書いたコラム…… サウジアラビアを愛すればこそ Oct. 18, 2018
https://www.businessinsider.jp/post-177685

サウジ記者不明、米国に「責任の一端」 プーチン氏 2018年10月19日
http://www.afpbb.com/articles/-/3193914
【10月19日 AFP】ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領は18日、行方不明になっているサウジアラビア人記者のジャマル・カショギ(Jamal Khashoggi)氏について、「責任の一端」は米国にあるとした上、サウジアラビア政府を黒幕と見る十分な証拠はないとの見解を示した。
 プーチン大統領はロシア南部ソチ(Sochi)で行われた会合で、「私が知る限り、行方不明になったジャーナリストは米国在住だった。この点において、彼の身に起きたことに対する責任の一端は、当然ながら米国にある」と指摘。
 また、ロシア政府は事の真相を把握していないため、サウジとの関係をロシア側から悪化させるようなことはできないとも述べた。
 トルコ当局は今週、カショギ氏が今月2日にイスタンブールのサウジ総領事館で暗殺部隊に殺害されたと発表。一方、サウジ政府はこれを否定している。(c)AFP

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サウジ失踪記者、トランプ氏「死亡の公算大」 トルコでの捜査続く 2018年10月19日
https://jp.reuters.com/article/saudi-politics-trump-idJPKCN1MS32T
カショジ記者失踪、サウジ「殺人部隊」と言われる15人はどんな人物か 2018年10月19日
https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-45910778

サウジ皇太子に「暗殺指示」疑惑 記者不明事件報道過熱「生きたまま体切断…殺害時間は7分」「容疑者が事故死」 2018.10.20
https://www.zakzak.co.jp/soc/news/181020/soc1810200006-n1.html
米国務長官、サウジ記者殺害の録音記録確認せず=トランプ大統領 2018年10月20日
https://jp.reuters.com/article/saudi-politics-dissident-trump-idJPKCN1MT2X1
サウジ、皇太子の責任回避図る
記者死亡発表、打撃限定の狙いか 2018/10/20

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO3673291020102018NNE000/

サウジ、ジャーナリストは「けんか」で死亡と発表 トランプ政権も追認したが...
サウジアラビア国営通信は日本時間20日未明、トルコのサウジ総領事館を訪問して行方不明となったサウジ人記者が死亡したことを認め、情報機関幹部らを解任したと発表した。 2018/10/20

https://www.buzzfeed.com/jp/yoshihirokando/saudi
トランプ米大統領、サウジ説明「信頼」=制裁検討も難しい判断 2018年10月20日
http://www.afpbb.com/articles/-/3194020

「米VSサウジ」気をもむ原油市場 サウジ報復で“油価暴騰”の恐れも 2018.10.20
https://www.sankei.com/world/news/181020/wor1810200017-n1.html

 主だったものを時系列に並べて、一部だけを関連で並べ直した。
 こうやって見てみると、だいぶおかしさが際立つ。
 なにせ、最も初期段階からサウジアラビアの皇太子が記者を殺害したというストーリーになっていて、その後、それを煽り立てる流れなのだ。
 しかもプーチン大統領の発言でも、中身とスレタイがかなり違う。
 米国在住という意味では責任の一端はあるという事を述べていて、常識的なことを発言しているのに、非難しているかのようになっている。
 トランプ大統領の発言でも、同じだ。
 状況がわからないから、行きずりの犯行みたいだねえと言ったことを殊更に取り上げたり、詳細がわからない段階でもサウジとアメリカの関係性について妙にあおっている。

 こういったものを見ると、意図的に仕掛けている感が禁じ得ないのだ。
 殺害方法の悲惨さを妙に強調したり、音声データが提供されていないのに詳細な中身が独り歩きしていたり、アメリカを意地でも巻き込みたいという強い意志が感じられる。
 極めつけは、このネタを右左メディアがこぞって取り上げ、センセーショナルなニュースにしている点だ。
 そもそも、中東系が残忍な殺害方法を取るのはよくある話だ。
 当該記者は元々王族の顧問をしていたような人物だから、裏切り行為があれば残忍な見せしめをされるのはデフォなのに、だ。

 また、テレビでは親族も殺害されたとニュースになっていると取り上げていたのに、ググってもニュースが見当たらない。
 さらに、「サウジアラビア 記者 殺害」というような単純なワードで検索し、目立った記事を選んだのに、すでに3つも4つも記事が削除されていたりする。
 流れ的には、911やボストンマラソンテロ事件、EUの移民騒動の発端の展開とすごく似ている。
 しっかり証拠がないうちから犯人の顔写真や経歴が異常に詳しいとか、やたらと悲惨さを訴えるとかと言う点だ。
 そんなにはっきり解ってるなら国際指名手配でもすると思うんだが、未だにされていないのだ。
 記者一人殺害するのに15人も必要ないし、わざわざバレやすく証拠が残りやすい所で解体した上に、決定的証拠まで簡単に掴まれているというのも解せない。

 といった訳で、どうも何らかの意図を持って仕掛けられている話である線が濃厚だ。
 殺害の主犯がサウジアラビアであったにせよ、だ。
 つまりこれは、サウジアラビアとアメリカの同盟関係をおかしくする意図があると推察される。
 いずれにしても、こういった事で殺害されてしまった当該記者は浮かばれない。
 その死が禍々しいことに利用されているということも。

 おそらく今後は、トランプ大統領のサウジアラビアへの弱腰を批判する方向が加速していくだろう。
 独裁者に与するのか、ジャーナリズムを否定するのか、武器を売るために弱腰かといった方向だ。
 中東を利用しトランプ大統領を叩き、世界中のメディアを焚き付けられる勢力といえば、おおよそ察しがつく。
 仮にアメリカとサウジアラビアの関係が崩れると、一気に中東が荒れていくことになる。

 そうして無辜の民が命を落とすことになるというのに。

 ろくでもない顛末が予想されるのであった。 

 了

ガンバレ!日本!!
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