このような政治絡みのことで私がブログで書くのは初めてかもしれません。今回は赤ちゃん繋がりの内容です。【② 不妊の原因】については次回にまわします。

 

 今日のニュースはかなり違和感を感じたので、自分なりの意見を述べようかと思います。

 

 先ほど対面鑑定の仕事が終わり自宅に戻りました。自宅に戻った直後に今日のニュースを見ていたのですが、ギョッとするような内容の報道が流れました。その内容とは、某県の女性市議会議員さんがのど飴を舐めながら議会に登壇したというものでした。しかし、私は今回ののど飴事件よりも前回の『市議会に赤ちゃんを連れて来るという』事件の方がもっと違和感を感じました。

 

 その事件とはどういったものかと言いますと、昨年2017年11月22日にこの女性市議会議員さんが生後7ヶ月の長男を抱きかかえて市議会に出席しようとしたことで議会事務局などから退席を求められ、女性市議会議員さんが退席を拒否したためにその応対で議会の開会が40分遅れたといった事件です。この女性市議会議員さんの学歴や経歴はとても華やかで素晴らしいのですが、如何せん主張の仕方が「ルールに則っていない。」ように感じるのは私だけでしょうか・・・??

 

 その事件で私が違和感を感じたものが4点ほどあります。

 

違和感:「市議会」という仕事の現場にどうしても生後7ヶ月の赤ちゃんを連れていかなければならなかったのか?

 

私なりの考え:

 

1)、この女性市議会議員さんは「子育て世代の悲痛な声をみんなに聞いてもらいたい。」「議員活動と子育ての両立ができるようにサポートしてもらいたい。」という主張をわかってもらいたくて、止む得ず生後7ヶ月の赤ちゃんを議会に連れて行ったとおっしゃっていましたが・・・。

 

 そもそも「議会」とは何かということです。ウィキペディアでは「議会は、通常は選挙によって選出された議員によって構成され、法律の制定(立法)などを行う機関(立法府)。近代の議会では通常、選挙民の代表、法律の制定、政府の監視(行政監督権)の3機能を持つ。」と説明されています。

 

 私が問題視しているのは「議会」という場所であること、市議会議員という役職であり地区や地域の「代表」であることです。

 

 市議会議員はその地区や地域の「代表」であり、その各地区や地域の代表達が市議会という場所に集まって皆の暮らしがよくなるためにはどうすればいいかを議論しあうのです。通の会社のミーティングとか、そんなレベルの問題ではありません。今後の市町村に住んでいるみんなの未来を具体的に変えていくという重大な立場なんです。たった一言でも状況が変わってしまうかもしれない・・・。そんなガチンコ真剣勝負の場に赤ちゃんを連れて行けますか?

 

 赤ちゃんは喋ることができません。泣いたりわめいたりすることで不快な感情を表すしかないのです。そんな泣いて当たり前の赤ちゃんをピリピリしながらガチンコ真剣勝負をしにきている大人達の中に混じらせることって本当にいいのでしょうか?

 

 真剣な話し合いをしている最中に赤ちゃんの鳴き声や喚き声のせいで各地区・地域代表の議員さん達が集中力を欠き、大切な議会が中断したり混乱したりと赤ちゃんを連れてきたために多くの議員さんが非常に迷惑をするのは火を見るよりも明らかです。赤ちゃんが泣くことで大人はさらにイライラを増します。イライラした雰囲気はさらに赤ちゃんを怖がらせ、余計に泣かせてしまいます。赤ちゃんにとっても真剣勝負をしにきている議員さんたちにとっても、どちらにとってもデメリットしかありません。

 

 ・・・と私にはそのような状況しか思い浮かびません。

 

 もちろん母親という一面もあるでしょうが、仕事になればプライベートは関係ありません。そこはお金をもらう以上、仕事なのだからと「区別」すべきものだと思います。また、市議会は一人でできるものではなく、大勢の方の理解や協力がなければ成り立ちません。皆の未来をより良くするためという大きな目的のためにチームプレイが必要だというのであれば、そこは私情を挟まず一緒に仕事に携わる周りの方に対しても細やかな気配りをするべきなのではないでしょうか?

 

 

2)、立場的なものもあります。議員さんはみんなの税金から一般の人の何倍ものお給料をいただいているわけです。お給料の高さは地域の代表としての期待値なのです。誰にでもできるわけではない、選ばれた人しかできないとてもとても大切なお仕事で、みんなの期待や未来を担っているのです。そんな重大な任務中に自分の都合で赤ちゃんを連れて行くこと自体、その立場としての責任がないと思われても仕方がないと思います。

 

子連れ会議OK・・・幼稚園や小学校の役員会なら問題は生じないでしょう。ママ友会や会社だって託児所やベビーシッターがいて十分な設備があるところなら何の問題もないでしょう。だってそこでは子供達がギャーギャー騒ごうが日本の未来には一切影響しないですし、責任もないのですから。

 

 私はなにも子連れが悪いと言っているわけではありません。私が伝えたいのは「状況と立場・責任の重さが違うのだ。」ということです。

 地域の代表に選ばれるということは地位と権利を得るわけですが、同時に代表としての品位と品格も求められ、他の人が背負わない重圧と責任と義務も生じ、自由を奪われるのは仕方のないことです。(自由を奪われたくなければそもそも代表にならないことです。)そのような意味では、市町村の何万人・何十万人の一大事を決める重要な議会に赤ちゃんを連れて行くべきではないと思います。

 

 

3)、妊娠する、母親になる。そして市議会議員になる。これは全部自分で決めたことです。市議会議員になれば普通の生活はできないことは簡単に予測できます。犠牲にするのも大きいでしょう。それをわかった上で覚悟をもってやるべきなのです。彼女は母乳で子供を育てるという選択をしています。保育園に入れると授乳ができないという理由で保育園に預けていないとのことですがそれも彼女の選択です。自分が選択したことで大変になるのははじめからわかっていることで、それを理由に子供を預けられないというのは代表としての責任を果たしてないと思いますし、結果的に議会を遅らせたりと自分の都合で周りに迷惑をかけるのはちょっと違うのではないかと思います。

 

 立場は違えども、一般の家庭の女性達も子育てに対しては時間は24時間しかない、オムツを替えなければならない、授乳しなければならないと条件はほぼ同じだと思います。どんなに子育てが大変でも仕事をしている方であれば子供との時間もそうですが社会人としての約束もきっちりと果たしている人が圧倒的に多く、子供がいることで独身時代より頑張ってらっしゃる方がほとんどだと思います。皆、いっぱいいっぱいの中でちゃんとルールを約束を守りながら頑張って生きています。

 

 そんな中でも様々な事情で母子家庭になってしまった親子がいます。母子家庭の親子は「子供と一緒にいたい。」なんて言えません。父親がいない分自分で責任をとって一生懸命働くしかないのですから。賃金は低いのに子供がいるから生活費が2倍にも3倍にも膨れ上がります。その2倍にも3倍にも膨れ上がる生活費を稼ぐために、ダブルワーク、トリプルワークをしながら懸命に働いて生計を立てている女性も多いのです。そんな中でも生活費が保てなくて母子家庭で生活保護すら受けれなくて餓死する親子や一家心中している親子だっています。

 

 働きたくても子供を預ける場所がなくて働けないお母さん達がたくさんいることもわかっています。ですが、働いていてもまともな生活もできずに子供と一緒にいる時間さえない母親たちもたくさんいます。そんな中で「子供が母親といることの幸せ」という言葉が、子供のために生活を安定させるために懸命に頑張って働いている弱い立場の母親たちにどれだけの心の傷を負わせるのかも理解してもらいたいです。

 

 

4)、最後に。具体的な提案をしても聞き入れてくれなければ自分から動くしかありません。自分が自ら動かない限りは誰も力をかしてくれません。今回の問題でも特に違和感を感じたのが、なぜ市議会が開かれる日がわかっていたのに子供を預けるための準備や対策を取らなかったのか?また万が一預かってもらうことが難しい場合は、赤ちゃんを連れて行くことで周りに迷惑をかけるのは明白なのだから議会に行く前に議員事務局に相談しなかったか?ということです。

 

 「議会」は「お仕事」です。お仕事を円滑にするためには周りの方の協力も必要になってきます。周りの人に協力してもらうためには『報告・相談・連絡』を密にし、議員でもない赤ちゃんを連れて行くことを他の議員さん達にも承諾してもらう必要があったかと思います。これは何にでも通じることかもしれませんが、相談もない、承認もない状態では社会から受け入れてもらうことは困難です。筋を通さずに勝手に行動すると「わがまま」とか「身勝手」と非難だけで終わってしまいます。(←私はそれで散々痛い目をみてきました。ですので今は学習して筋を通してから行動するようにしています。)主張するなら主張するなりの、戦うなら戦うなりの覚悟をし、それに対して入念な準備や順序や手順を踏みながらタイミングを考えて行動することがとても大切なのだと、この事件を通じて感じました。

 

※ 海外メディアでは赤ちゃん連れに対して日本は遅れていると報じているようですが、日本と海外では文化が違い重んじているものも違います。そもそも国民性が違いますので、他国がそうだから自国でもそうするべきというのはどうかなと思います。良いものはどんどん取り入れて行くべきでしょうが、その文化を取り入れるにはまず国民の承認や理解が必要なのではないかと思います。「代表」ならば余計にです。少なくとも国内ではその行為に対し批判が殺到しているということは、国民がそのやり方に納得していないということだと思います。時代や国が違えば法律や常識だって変わると思うのですが・・・。

 

※ 意味が理解できない赤ちゃんを傍聴人にすることも不思議です。政治に関わりたいのであれば焦らなくても18才になれば自動的に選挙権だってもてるのに・・・。と思います。政治や選挙などは年齢を定めて秩序を保っています。そういった意味では議会という場所は公の場なので秩序や規則を守れる年齢になってから入るべきでしょう。