『王城の護衛者』

幕末短編集。
王城の護衛者
革命はいずれの場合でも最大の陰謀である
松平容保

鬼謀の人
人間が戦場に出たからとて、そうめったに鉄砲玉にあたるものでない。またあたればそこで勇ましく死ぬまでのことでないか
大村益次郎

英雄児
賭博者にとって賭博そのものが目標であり

いったん軍備に取り憑かれた政治家は、敵がたれであれ、軍備そのものが情熱の対象であり、ついには惑溺し、とどまるところを知らない

北越の天地は三百年前に謙信をもち、つぎに河合継之助をもった


人斬り以蔵
犬というのは、不幸な性格をもっている。犬仲間に対しては獰猛に牙をむきあうくせに、飼いぬしという別の生物に対してだけは、哀れなほど従順
岡田以蔵