最近、中国で話題になっている文章があるそうです。

タイトルを「换一个角度看日本,你不知道它的家底有多厚」と言います。

「家底」(jia1 di3/ジアディ)とは、積み上げてきた財産、という意味です。

「角度を変えて日本を見てみよう、日本の積み上げた財産がどれだけ厚いか、あなたは知らない」と、こんな感じでしょうか。

内容を見なくても、日本上げの記事であることがわかります。

どうせ、そんなことねぇ!と言われ、挙句の果てには「小日本」(xiao3 ri4 ben3/シャオリベン)や「鬼子」(gui3 zi/グイズ)の大合唱になるのは目に見えているので、こういう文章は書いて欲しくないのですが、ただ、日本人が書いている訳ではなく、中国人が書いているのですから、仕方ありません。

で、その文章の中で「聯合国(联合国)(lian2 he2 guo2/リェンハグオ)が出している「国民素質排名(国名素质排名)(guo2 min2 su4 zhi4 pai2 ming2/ゴミンスジパイミン)というものに触れていました。

「聯合国」とは「United Nations」の訳です。

United」は「連合した」、「Nations」は「国」です。
よって「連合国」であり、中国語では「聯合国」と書きます。

日本では「国際連合」なんて訳しますが、国際なんて言葉どこにもなく、全くの誤訳であることがわかります。

要は、第二次世界大戦に勝利した、連合国の仲間たちという意味なのでしょう。

たくさんのお金を払っているというのに、全く尊重されないという、本当に変な、訳わからない団体です。

敗戦国ですから仕方ないのかもしれませんが、もうそろそろ、無駄なお付き合いは止めにしてもいいような気がします。

「素質(素质)(su4 zhi4/スジ)とは、日本語の素質(そしつ)というよりも、素養です。
「排名」(pai2 ming2/パイミン)は、ランキングを指します。

訳わからない団体である「連合国」が「国民の素養ランキング」なるものを出しているのだそうですが、中国は、連続して何十年と世界160位以下、もしくはビリから二番目なのだそうです。

このビリから二番目を「倒数第二」(dao4 shu3 di4 er4/ダオシュディア)と言います。

これに対し
、日本は、30数年連続で、世界ナンバー1なのだそうです。

記事では、日本人と中国人では、50-80年の開きがあり、中国の小学教育と日本のとを比べると50年、中等教育では70年、高等教育に至っては90年の差がある!としていました。

こんな誰でもウソだとわかる文章、本当に止めて頂きたいものです。
そんな訳ねぇだろ!と言われ、そのうち「小日本(シャオリベン)」「鬼子(グイズ)」の大合唱になるのは間違いなく、100%そうなります。

そして、やっぱり出て来ました。

そんなことねぇよ!と言いたい「北京日報(
北京日报)(bei3 jing1 ri4 bao4/ベイジンリバオ)の人が、わざわざ「連合国」に確認したのだそうです。

すると、そんなランキングは聞いたことがなく、「連合国」がそんなものを出す訳ない!と言われました。

確かに、日本をイジメることに生きがいを感じているとしか思えない「連合国」が、そんな日本上げのランキングを出す訳がありません。

北京日報では「国民素質」や「道徳水平」というキーワードで検索しても、それに関する「連合国」のランキングは出て来なかったと言います。

「連合国」が、そんなランキング出す訳ないので、出て来る訳ありません。

更に、このランキングがいつ頃から言われるようになったのか、調べました。

北京日報もなかなかしつこいです。
ここまでしないと、中国人から信じてもらえないのでしょう。

すると、2006年に、168か国の状況という報告が最初であることを突きとめます。

トップ3は、日本、アメリカ、フランスで、中国は、167位ということで「倒数第二」でした。

そして、このランキングは「連合国」の名を借りた捏造であり、デマである!と高々と宣言します。

そんな、宣言されなくても、捏造だってわかります。
「連合国」が、そんなランキング作る訳ありません。

本当に、日本上げの文章なんて書いて欲しくないのですが、中国人が書くのですから仕方ありません。

ただ、北京日報がこれだけ一生懸命否定しているところを見ると、信じている人がかなりたくさんいるということなのでしょう。

きっと、心当たりがあるからなのだと思います。



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