(SF小説)「天冥の標」by 小川一水 [その他::趣味::本]
たま~に出てくる趣味の本の紹介の記事です。
自己満足の記事ですが、今回もお付き合いいただければ幸いです...
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今回ご紹介するのは、小川一水さんによるSF小説の一つの「天冥の標」です。
いちおう、全10巻なのですが、一部の巻は複数冊で構成されるので、全部で17冊というけっこう大きなものになっています。
最初の巻は2009年に刊行され、最後の巻(10巻part3)は2019年に刊行されました。ほぼ10年かけての刊行ですね。
舞台としては、現代の21世紀から29世紀まで(間接的には6000万年ほど前から)、そして、地球はもちろん、最終的には何光年も離れた宇宙、地球人はもちろん地球外生命体までさまざまなものが登場します。
こう見るとまとまりがなさそうに聞こえますが、巻数が多く、それぞれでまとまった話にはなっているため、読み進めると一本の流れにつながるという非常に内容の面白いものとなっています。
かなり簡略に書いただけでも、なかなかの分量ですね。
最初の巻のほうだと、それぞれでも面白いのだけど、伏線がありすぎて「どうなってるのだろう」という疑問のほうが多くなるのが、ちょっと難点かもしれませんね。
でも、そのままで読み進めれば、後半はどんどん加速度的に面白くなっていきます。
かなりすごかった...
最後の巻で、いろいろな生命体が出てくるのですが、なかなかレパートリーが多いですね。
個人的には、被展開体という情報生命体がなかなか面白かったですね。
映像化は、アニメだと数クール、映画でも3つ以上は必要かなと思います。(スターウォーズのエピソードみたいな感じですね。)
SF小説とは言え、小川一水さんの小説はわかりやすく書いてくれているので、読みやすいとは思いますよ。
自己満足の記事ですが、今回もお付き合いいただければ幸いです...
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今回ご紹介するのは、小川一水さんによるSF小説の一つの「天冥の標」です。
いちおう、全10巻なのですが、一部の巻は複数冊で構成されるので、全部で17冊というけっこう大きなものになっています。
最初の巻は2009年に刊行され、最後の巻(10巻part3)は2019年に刊行されました。ほぼ10年かけての刊行ですね。
舞台としては、現代の21世紀から29世紀まで(間接的には6000万年ほど前から)、そして、地球はもちろん、最終的には何光年も離れた宇宙、地球人はもちろん地球外生命体までさまざまなものが登場します。
こう見るとまとまりがなさそうに聞こえますが、巻数が多く、それぞれでまとまった話にはなっているため、読み進めると一本の流れにつながるという非常に内容の面白いものとなっています。
・I. メニー・メニーシープ
西暦2803年に植民星「メニー・メニー・シープ」で始まった革命運動からの内容。
この話の重要なキーワードの一つの疫病の「冥王斑」も登場する。
これだけでも話は面白いのだが、伏線がありすぎて、人によっては消化しきれないぐらい。
VII巻まで読んだ後のほうがわかりやすいかもしれません。
天冥の標Ⅰ メニー・メニー・シープ(上)
天冥の標Ⅰ メニー・メニー・シープ(下)
・II. 救世群
西暦2015年の地球で発生した「冥王斑」のパンデミックの内容。
I巻の伏線の一つの始まりの部分。他にも、その後の登場人物(子孫含む)が出てくる。
もしかしたら、ここから読み始めるほうがわかりやすいかもしれません。
天冥の標 2 救世群 (ハヤカワ文庫JA)
・III. アウレーリア一統
木星の軌道上で発見された大きな構造体「ドロテア・ワット」をめぐる戦いの内容。
ここではまだわからないが、全体を通して重要な役割を持つ伏線の一つ。
天冥の標III
・IV. 機械じかけの子息たち
重要な登場人物の一人(というか有機アンドロイド)の説明に関する内容。
なぜか、エロの描写が多いので、映像化されるときもかなり端折られるだろうなと...
作者も、表現とか内容をもうちょっと考えられば良かったと反省されてる巻のようです。
天冥の標IV
・V. 羊と猿と百掬の銀河
この物語での重要な登場人物の一人(というか被展開体と呼ばれる情報生命体のようなもの)の誕生から太陽系への接触に関する内容。
この被展開体もいくつかの種類があり、その一つが植物型生命体に乗っ取られたことから、この物語での宇宙での混乱の始まりとなっている。
天冥の標Ⅴ 羊と猿と百掬の銀河
・VI. 宿怨
西暦2500年ごろ、冥王斑のパンデミックと太陽系内での人類の大戦争の内容。人類のほとんどが犠牲になる。
冥王斑を患って生還した人類「救世群」と、それ以外の戦い。
この物語の本当の開始部分。映像化されるとすれば、ここからかもしれない。
天冥の標6 宿怨 PART1 (ハヤカワ文庫JA)
天冥の標Ⅵ 宿怨 PART2
天冥の標 6 宿怨 PART3 (ハヤカワ文庫JA)
・VII. 新世界ハーブC
VI巻でのパンデミックと戦争を生き抜いた人類(ほとんどが青少年以下)が、大人がほとんどいない状況で生活の基盤を作っていく話。
植民星「メニー・メニー・シープ」とは、何かがわかる内容。
この300年ぐらい後の話がI巻や次のVIII巻に続く。
天冥の標VII 新世界ハーブC (ハヤカワ文庫JA)
・VIII. ジャイアント・アーク
I巻と同じ舞台・時刻を別の視点から見た内容。
I巻のときの伏線がかなり巻き取られる。
この後の本当の闘いなど、全体像がようやく見え始める感じ。
天冥の標Ⅷ ジャイアント・アーク PART1
天冥の標VIII ジャイアント・アーク PART2 (ハヤカワ文庫JA)
・IX. ヒトであるヒトとないヒトと
I巻とVIII巻の後の話。とは言っても、前半はVI巻での戦いの延長のようなところがようやく終息する。
地球からやってきた大艦隊(高度なAIが指揮)とメニー・メニー・シープが連合して、救世群と戦う。
その中で、本当の敵が判明し、生き残っている数少ない人類がどのように生き延びていかないといけないかを描く。
天冥の標IX PART1──ヒトであるヒトとないヒトと (ハヤカワ文庫)
天冥の標IX PART2 ヒトであるヒトとないヒトと(ハヤカワ文庫JA)
・X. 青葉よ、豊かなれ
地球からの大艦隊、メニー・メニー・シープ、救世群が同盟して、別の生命体の恒星系へ向かう。
そこの生命体も本当の敵への対応を考えているが超新星爆発による過激な対応のため、他の生命体が止めさせるために集結している。
最終的には、すべての集結した生命体群で本当の敵を倒すが、超新星爆発が止められないことがわかり、生き残りの対策をする。
天冥の標X 青葉よ、豊かなれ PART1 (ハヤカワ文庫JA)
天冥の標Ⅹ 青葉よ、豊かなれ PART2 (ハヤカワ文庫JA)
天冥の標X 青葉よ、豊かなれ PART3 (ハヤカワ文庫JA)
かなり簡略に書いただけでも、なかなかの分量ですね。
最初の巻のほうだと、それぞれでも面白いのだけど、伏線がありすぎて「どうなってるのだろう」という疑問のほうが多くなるのが、ちょっと難点かもしれませんね。
でも、そのままで読み進めれば、後半はどんどん加速度的に面白くなっていきます。
かなりすごかった...
最後の巻で、いろいろな生命体が出てくるのですが、なかなかレパートリーが多いですね。
個人的には、被展開体という情報生命体がなかなか面白かったですね。
映像化は、アニメだと数クール、映画でも3つ以上は必要かなと思います。(スターウォーズのエピソードみたいな感じですね。)
SF小説とは言え、小川一水さんの小説はわかりやすく書いてくれているので、読みやすいとは思いますよ。
2020-03-27 05:00
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