「ザ・プレデター」 ★☆~プレデター関連で1,2を争う駄作 | そんなことより恋をしろ

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※※※ 注意 ※※※

 「シネマ報告書」には、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれております。

 これから観ようと思っている方は、本報告書の内容についてご理解のうえ十分注意してお読みください。

「『シネマ報告書2018』の掲載にあたって」

 
プレデター関連で1,2を争う駄作
★☆
(C)2018 Twentieth Century Fox Film Corporation
 
(2018年/アメリカ/107分/The Predator
 
【 監督 】
シェーン・ブラック

 

【 出演 】
ボイド・ホルブルック
トレバンテ・ローズ
ジェイコブ・トレンブレイ
キーガン=マイケル・キー
オリビア・マン
 

 

【あらすじ】

 
 元特殊部隊員で現在は傭兵のクインは、任務遂行中、山中に墜落した宇宙船を発見、生命体の装備と思われる装置を盗み出し別れた妻の息子ローリーに送る。そして、ローリーが装置を起動させてしまったことにより、地球に宇宙の狩猟民族“プレデター”を呼び寄せることになってしまう。
 事実を隠匿しようとする政府の極秘機関に監禁されたクインは、ならず者の兵士たちと脱走し、息子のもとに向かうが、彼らの前にはプレデターたちが襲い掛かる―
 
 

【コメント】

 

 “宇宙の捕食者”プレデターが世に登場した1987年のSFホラーアクションの名作『プレデター』から早や三十余年。コンスタンスに続編やエイリアンとのコラボを経て、シリーズ第4弾がついに登場!いや~シュワちゃんの『プレデター』を熱心に観ていた時代が懐かしいですな。そんなシリーズが、オッサンになっても続いているのは凄いことです。

 そんなわけで、僕は本作の公開を楽しみにしていたわけですが、どうにも劇場で観る予告編に違和感というか、正直なんかイヤ~な予感がしていたものの、ファンとしてこれは観ておかないとという義務感もあって、とにもかくにも「立川シネマシティ」に足を運んだ次第です。

 

 

(C)2018 Twentieth Century Fox Film Corporation

 

 

プレデター関連で1,2を争う駄作

 

 はい、予感的中。というか、予想よりも数段酷い出来。なんだこれ。真面目に作ったのか?プレデター出しゃいいってもんじゃねーぞ。よくこんなんで正式な続編なんて言えたもんだ。プレデターの怖さ恐ろしさなんてあったもんじゃない、単にミリタリーなバカどもがドンパチやってるだけじゃねーか。本当に分かって作ったのか、製作陣の神経を疑う酷いシリーズ作品でしたね。

 ぶっちゃけ、予告編で子供が出てきた時点で怪しいとは思っていたけど、思ったとおり、年端もいかないガキンチョがプレデターの装備を解析してしまう時点で大きな違和感。オープニングで墜落した宇宙船からプレデターの装備をちょろまかす主人公の行動も不可解で、そもそもお前が原因でこうなったんじゃねーかと。そこから、ありがちなならず者軍団と友達になって大暴れするプレデターと戦って、そこにさらに強いハイブリッドなプレデターやら犬バージョンのプレデターまでも登場して、クライマックスは宇宙船の上でしっちゃかめっちゃかになって終了という、雑で安っすいSFアクションに作りあがってしまってます。

 単なる強いだけの凶悪な宇宙人プレデター、雑でどんぶり勘定なストーリー展開、要所要所に現れるご都合主義、既視感ありありのバトル。すべてを総括してもプレデター関連で1,2を争う駄作といっていいでしょう。2007年の『AVP2』といい勝負。

 ちなみに、1990年の『プレデター2』と2004年の『AVP』は僕的にはアリです。

 

 

ちゃんと作れやシェーン・ブラック

 

 この駄作を作り出した本作の監督シェーン・ブラックは、若かりし頃、役者として第1作に出演しているようですね。まあシュワちゃんとカール・ウェザースしか記憶にありませんが。

 そんな名作に出演していて、一見このシリーズにこだわりがありそうな人が、なぜにこんなプレデターの何も分かっていない端にも棒にもかからない駄作を生み出してしまったのか、残念でなりませんな。

 まあでも、この人が監督した『アイアンマン3』も公開当時評判はよろしくなかったし、『ナイスガイズ!』はまあまあだったし、監督としての才能はそれほどないような気もします。この監督あって本作ありというところでしょうか。

 

 

プレデターは悪くない

 

 そもそも本作できちんと描かれていないのは、「プレデターは悪くない」という設定がブレまくっているというところにもあると思いますね。

 プレデターというのは言わずもがな惑星を渡り歩き狩猟を続ける宇宙種族で、戦うことにアイデンティティを見出している生命体、言わば誇り高き戦士なわけです。だから、とても攻撃的で凶暴で残虐ではあるものの、彼らが狩る対象となるのは、あくまで自分に対して攻撃を仕掛けてきた者、ファイティングポーズを取った生物のみを対象としているので、逆に女子供や弱っている者には手を出さない。逆に、勇敢に戦いに挑んできたものに対しては全力で相手をするとともに、強きものに対しては敬意を表する。そこらへんは『プレデター2』のラストシーンや『AVP』で表現されていますね。そう、プレデターは誇り高き戦士なんです。

 そこらへんが、本作では非常にぼやけていて、ハイブリッドプレデターなんかは凶暴で残虐なだけの単なる宇宙モンスターになってしまっている。せっかくこれまでのシリーズで構築してきたプレデターという生態をまったく勉強していないと言わざるを得ない。第5弾があるかどうかは非常にビミョーだとは思いますが、次回はこれまでをきちんと踏襲しつつ、もっとプレデターの恐ろしさを表現していただきたいですな。

 個人的には、『プレデター2』のラストに登場した1715年製の銃に関する逸話を作ってほしいと思っている今日この頃です。

 

 

(C)2018 Twentieth Century Fox Film Corporation

 

 

【2018年度 Myランキング】(9/16時点)

 

 本作は、本年度のワースト3中2位(暫定)にランクイン。

 曇りの日が多い。

 

(ベスト)… ★★★☆以上が基準

 

  1位:孤狼の血 ★★★★☆

  2位:アベンジャーズ インフィニティ・ウォー ★★★★☆

  3位:デッドプール2 ★★★★

  4位:万引き家族 ★★★★

  5位:カメラを止めるな! ★★★★

  6位:シェイプ・オブ・ウォーター ★★★☆

  7位:アントマン&ワスプ ★★★☆

  8位:空飛ぶタイヤ ★★★☆

  9位:インクレディブル・ファミリー ★★★☆

 10位:銀魂2 掟は破るためにこそある ★★★☆

  次点:殺人者の記憶法 ★★★☆

     累 かさね ★★★☆

     SUNNY 強い気持ち・強い愛 ★★★☆

     

     

  (ワースト)… ★★☆以下が基準

 

  1位:パンク侍、斬られて候 ★

  2位:ザ・プレデター ★☆

  3位:ザ・リング リバース ★☆

 

 

<その他ランク外一覧>

キングスマン ゴールデン・サークルジオストーム咲 Saki 阿知賀編 episode of side-A祈りの幕が下りる時デトロイト羊の木マンハントスリー・ビルボードサニー/32今夜、ロマンス劇場でグレイテスト・ショーマン悪女 AKUJOブラックパンサー15時17分、パリ行き去年の冬、きみと別れちはやふる-結び-マザー!リメンバー・ミートレイン・ミッションレッド・スパローダンガル きっと、つよくなるパシフィック・リム アップライジングレディ・プレイヤー1いぬやしきラプラスの魔女ランペイジ 巨獣大乱闘フラットライナーズ恋は雨上がりのように戦狼/ウルフ・オブ・ウォー勝手にふるえてろDESTINY 鎌倉ものがたり探偵はBARにいる37 WISH セブン・ウィッシュネイビーシールズ ナチスの金塊を奪還せよ!ダークタワーハン・ソロ スター・ウォーズ・ストーリー不能犯ジュラシック・ワールド 炎の王国人狼ゲーム インフェルノ未来のミライガーディアンズジュマンジ ウェルカム・トゥ・ジャングルミッション:インポッシブル フォールアウト検察側の罪人マジンガーZ INFINITY犯罪都市MEG ザ・モンスター


 

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