いい日旅立ち

日常のふとした気づき、温かいエピソードの紹介に努めます。

「野菊の墓」の伝える悲しみ

2018-12-11 19:38:03 | 文学


伊藤左千夫に、
「野菊の墓」という
作品がある。
明治時代だから、
恋愛には不寛容な頃である。
舞台は
地方の素封家の周り。

主人公は、
幼馴染で2歳年上の娘民子と
恋仲になる。
周りは、それを許さない。
母も
親戚も
女性が年長であるために
恋愛が成就されることを
妨げる。
しかし、
2人は深く愛し合うようになる。
妨げられても、
恋の焔は燃え上がる。

が、
主人公政夫は、
学校にあがるため、
実家を離れる。

その間に
民子は、
意にそわぬ相手との結婚を強いられる。

結婚して
子どもまで設けたが、
民子の政夫への愛は
変わらない。

結局、
失意のうちに
民子は
病のため、
死んでしまう。

それを見て、
政夫の母や親せきは
後悔するが、
それは先に立たず。

政夫は民子の墓に参り、
彼女が好きだった
野菊をたむける‥‥

現代では
想像もつかない、堅苦しい時代の
恋愛であった。


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